表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル《家転移》で元傭兵の俺は静かに笑う。  作者: 山田 ソラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

291/333

閑話 異世界大型飛行性害獣対策費用

 日本側異世界特別施設の極秘会議室。


 数名の政府関係者、自衛隊幹部、研究者たちが重苦しい空気の中で座っていた。巨大モニターには白銀の龍。聖龍との戦闘記録映像が映し出されている。ミサイル、爆炎、ブレス、そして逃げ回る戦闘機。


「……改めて見ると意味分からんな」誰かが呟いた。


「怪獣映画では?」


「現実です」


 空気がさらに重くなる。一人の幹部が書類を机へ置いた。


「では、"異世界大型飛行性害獣対策作戦"の費用報告を始めます」


 全員の顔が死んだ。


「まず航空燃料費」


「はい」


「弾薬費」


「はい」


「対空ミサイル費」


「はい」


「緊急展開費」


「はい」


「異世界特別施設維持費」


「はい」


「機体修理費」


「……はい」


 数字が並ぶ。とんでもない額だった。


 沈黙。


 やがて一人が静かに言う。「……戦争か?」


「ほぼそれです」


「しかも相手一匹ですよね?」別の隊員が遠い目をする。


「一匹です」


「何なんだあの生物……」


 モニターでは、ミサイルを食らいながら飛び続ける聖龍が映っていた。


『ガォォォォォォォン』(リオォォォォォン!!!)字幕付。


「執念深すぎるだろ……」


「なお、共和国側から提供された"龍の血"の研究価値は極めて高いとの報告が上がっています」研究員が興奮気味に口を開く。「細胞活性が異常です!!自己修復能力も確認されました!!」


「夢の新素材か?」


「場合によっては医療革命すら……!」


 しかし、別の官僚が疲れた顔で言う。「で、採算は?」


 研究員は静かに目を逸らした。「……現時点では赤字です」


 会議室が死んだ。


 一方その頃。ガルリオン共和国、王城。


「……え?」リオンは固まっていた。


 目の前には日本側から送られてきた請求書。そこに並ぶ数字。とんでもない桁だ。


「え、ちょっと待て」


「ハァ……」ガルヴァンが怒りで肩を震わせている。


「怒るな!!」


「いや無理だろこれ!!」


「ひぃ……」フィーナも請求書を見て青ざめた。


「ミサイル費用……航空支援費……機体修理費……」リオンは震える声で読み上げる。ページをめくる。「弾薬補給費……危険手当……」さらに。「"対神話級存在特別対応費"って何だよ!?知らねぇよ!!」


 ガルヴァンはリオンにブチ切れた。「龍の血で儲けた金、全部消し飛んでるじゃねぇか!!」


「うそだろ……」


 リオンは崩れ落ちた。ベルクから受け取った大金。あれだけ喜んでいた報酬が、全部消えた。


「俺の金が……」


「お前が自衛隊に依頼したせいだろ」


「でも自衛隊めっちゃノリノリだったぞ!?」


「そりゃ相手ドラゴンだからな!」


「もう嫌です……国家予算で聖龍様と戦争してる……」フィーナは頭を抱えていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ