潜む者
どうも皆さん! 令和最初の投稿ですよ!
ちょっとこっちを連投しますねぇ。
さて、この会場には暗殺者の仲間がいる。それは恐らく確定なのだろう。しかしその規模も目的も不明、分かっているのは黒い本の装飾のみ。
この中から探し出すのは至難の業だな。
まぁそれでもラッツ様やクリスタ様が危険である可能性を考えればここで捕まえない訳にもいかない。
はぁ、これで帰るのがさらに遅くなる。間違いなくアリスの機嫌が悪くなるのを考えると早く帰りたい。
なんだかんだデザートを奢る約束も守れてないからな。そこら辺はしっかりしないとさらに機嫌が悪くなる。
なるべく早く見つけてなるべく早く帰ろう。
それが1番いい。
この世界の暗殺者にはいくつか種類がある。
まず魔法や、薬物などで肉体や、魔力をを強化し、直接殺しにかかる戦う戦闘系暗殺者タイプ。
それは暗殺と呼べるのか? と思うのかもしれないがこの世界は魔法が使えるから比較的に弱そうに見えても魔法が強いっていうやつはそれなりにいる。それに対抗するために生まれたのが戦う暗殺者という訳だ。
ターゲットと直接戦闘し、殺す。どちらかと言えば殺し屋と言った方がいいのかもしれない。
そいつらの場合は、大抵が徒党を組んでターゲットをリンチして一方的に殺害することが多い。
だから今回の暗殺者がそいつらだった場合は要人から目を離さずに、怪しいやつがいたらそいつに合わせるような動きをするはずだ。
そこを捕まえる。
そして2つ目は気配を消してナイフや毒物で暗殺を行う純粋な暗殺者。
こいつらは戦闘系暗殺者が現れる前の一般的な暗殺者だった者達だ。様々な道具や魔法を駆使し、誰にも気づかれずに暗殺を行う地球でも暗殺者と言ったらこれを真っ先に思い浮かべるだろう。
こいつらは基本的には群れずに大抵が単独や2人組などの少数精鋭で行動しており、割と慎重な行動をとる。
だから今回はこいつらではないだろうな。前述の通りこいつらの場合はそれほど群れない。
だが今回は暗殺者は複数人いるという情報がある。なら純粋な暗殺者じゃないと思う。
最後に暗殺専門の組織。
こいつらは純粋な暗殺者も戦闘系暗殺者も抱え込む、何らかの目的で活動し、その規模は5大国家全てから指名手配をされるほどになっている。
ちなみにアルベインで遭遇した聖典黒書もこれにあたるが元々は1番最初に現れたとある暗殺組織を元に作り出された組織らしいが肝心のエリエーゼ教国はその組織の存在そのものを否定して……聖典黒書? あれ? そういえばあいつらって聖典黒書。つまりは黒い本。
……噛み合ったな。だがどうする? ローザさんに伝えるか? でもそうすると何でその組織を知ってるんだ、って話になるしそうなるとごまかせない。
かと言ってこのまま放置する訳にもいかないし……でもラッツ様やクリスタ様が死ぬのは嫌だ。
……しょうがないか。ローザさんに報告しよう。ただしどうやって知ったかは教えるけど内緒にしてもらおう。
辺りを見回すと貴族と話しているローザさんを見かけた。そして俺がローザさんの方を向いていることに気がついたのか会話を切り上げてこっちに向かってきてくれる。
「何かあったかリョーマ」
「1つ黒い本の装飾について思い出したことがありました」
「ほう?」
視線で続きを促してくるので周りを気にして念話で告げる。もし聖典黒書のやつらに聞かれたらまずいからな。
『エリエーゼ教国の裏組織に聖典黒書っていうかなり危ない組織がいます。恐らく今回のやつらはそいつらかと」
「……お前はどうやってそれを──いや、今はいい、なるほど聖典黒書か。覚えておこう」
なんとか納得して貰えたらしい。ひとまずは安心だな。
「で? どうやって見つける?」
「いえ、それはまだ」
「分かった。また何か思い出したら教えてくれ」
「了解です」
ローザさんはまた貴族達と会話を始めた。よく観察してみれば会話をしながらも周囲を警戒している。
正確には自身の魔力を気づかれない程度にばら撒き触覚にして周囲の様子を探っているのだろう。
……本当に参考になることが多いな。よし、俺もやってみよう。
魔力を薄く広げて、周囲を探る。やり方としては魔力探知と同じか。違うのは他人にバレないように薄くすること。
……できてしまった。魔力掌握さまさまだな。
すると会場の2階にある一室へと少し魔力が集まっているのがはっきりと分かる。
この技の利点は魔力消費を少なくしたため気づかれにくく、そしてなおかつ消費魔力が驚く程少なくなったためより遠くを探知できるようになったことだろう。
しかしこの程度ならローザさんも気づいてるはずだ。あえて放置してるってことか。なら他を探そう。ついでにもうよってくる貴族達も減ったから少し移動しよう。
靴音を鳴らし移動すると貴族達の視線が着いてくるのを感じる。それらを全て無視して適当にそこら辺にあった料理を皿に乗せる。
魔力探知だけに頼らずに自分の視界でも怪しい人物を探す。
すると視界の先にろくに料理も取らず、そして誰とも喋らず周りをキョロキョロと見回している男がいる。
その男は格好は完璧に貴族なのだが歩き方などがあまり貴族らしくないのだ。もしかしたら見つけたかもしれない。
ローザさんの元に戻るため再び歩き出す。
すると向こうから念話を飛ばしてきてくれた。こう何度も会話を中断して俺と話していると怪しまれるからな。
『見つけたか?』
『怪しいのはいました』
『ほう、上出来だ。どいつだ?』
『奥のテーブルのそばで1人で立っている貴族です』
『……なるほど、喜べリョーマ。私はあんなやつを知らない。それどころかあんな客を招待した覚えもないぞ』
『!! じゃあ可能性は高いですね』
このパーティーの貴族達を集めたのはローザさんらしい。本当にすごいなこの人。
『よくやった。他にも探してくれ。あの男は兵士に見張らせておく。あの男が動き出したら伝える』
『了解です』
俺はまた歩き出した。
う~んテンポが悪いなぁ。ただ歩く回になってしまったw




