騒動の終わりと悪魔達の会合
ちょっとモチベ戻ったのでちょくちょくこっちも書いていきます。
もうひとつの新作もよろしくお願いします!
あと聞きたいのですが作者の名前から他の小説に跳べるようにする方法を教えてください!
ほとんどが眠ってしまったこの状況でできることは割と限られている。
そして何よりショゴスを放置するわけにはいかない。
魔力を活性化させて周囲に展開する。
そしてそのままショゴスの中にあった核を1つ残して全て取り除く。
ショゴスの身体は膨大な魔力を含んだジェル状のものだった。
そのあまりに膨大な魔力は触媒としてはとてつもない効果を発揮するだろう。
なのでそれなりに回収させてもらう。
『ウィンドカッター』で身体を切り刻み1部分を回収する。
するとその部分はプルプルとまるで本物のゼリーのように震えた。
ちなみにこの世界のデザートに粘体を使ったゼリーなんてものがある。
マギルサードの名物らしいがまだ食べたことはない。
この惨状だからね。
しばらく食べられないだろう。
「お疲れ様です~」
「見事な手際じゃのぉ。まさかこうもあっさりいくとは……」
エリクシール様とオベイロンの2人が近づいてくる。
これで残りの問題は残った悪魔だけになった。
「大丈夫か!?」
遠くから鎧を着込んだ集団が走ってくる。
鎧の形状はさっきも見たマギルサードの騎士であることが分かる。
そしていつの間にかさっきまでそこにいたナルナの姿が消えていた。
どうやら気絶から目覚めて逃げ出したらしい。
面倒だな。
まぁ今はひとまずこの事件の収束を喜ぼう。
♢♢♢♢♢
「はぁ……はぁ……くそっ!」
ナルナはちょうどリョーマがショゴスから核を抜き取っている時に目を覚ました。
そして一瞬で状況を察し、魔力を一切使わず隠密だけでその場から逃げ出し遠く離れた所で魔界の門を開き脱出していた。
しかしナルナは無事だとはいえ被害は甚大である。
しかもあのショゴスが負けたのだ。
なぜ負けたのかは全く分からないがこのままでは確実に殺されると命からがらの脱出であった。
エリクシールとオベイロンは手を出して来なかった。
あの2人が現れたのはテュポーンが出現したから。
やつらの仕事は総じて世界の管理。
世界そのものに害をなしてはいないナルナは彼らの討伐対象にはならないのだ。
その事実に腸が煮えくり返る想いがする。
無意識に魔力を撒き散らしその濃度ゆえに魔界の生物は全てナルナを恐れ離れていった。
そしてそのまま血を吐き倒れる。
当然である、何せナルナは魔力切れで1度気絶しているのだ。
少し休んだからといって魔力が全回復するわけではない。
魔界の門を開くのにもギリギリの魔力だったのにここでそんなに撒き散らせばこうなるのは当然である。
自分の無様さに思わず歯噛みしながら立ち上がり口元の血を拭う。
「お帰りなさいませナルナ様」
「……オルフェイアか、よくここが分かったな」
「それだけ魔力を撒き散らせば嫌でも分かりますよ。それより今回はどうしたのですか? かなり早いご帰還ですが……」
「……ショゴスが負けた」
「ッ! それは本当ですか!? あのショゴスが!?」
「残念ながら本当だ。あれの封印が解けたことにも驚きだがな」
「……えぇ全くです。あれは確か人間界に封印していましたな」
「あぁ、しかもタイミング的に誰かが封印を解いたとしか思えない。オルフェイア、お前に調べてもらいたい」
「了解しました。あぁそれと朗報ですよ。あの裏切り者の居場所が分かりました」
「何!? どこだ!」
「ルシファー様の明星と同じウィルゼネード大陸の中でも屈指の危険地帯、『黒曜の森』に封印されているようです」
「封印だと? 一体なぜ……?」
「どうやらあの大戦が終わったあと恥知らずの人間によって封印されたようです」
「……クックック、アッハハハハハ! いいざまだ! 僕らを裏切るからそうなるのさ!」
「それで如何なさいますか?」
「決まってるだろ? 封印を解くのさ」
「解いてしまうのですか?」
「あぁ解いてやる。そして僕の手で殺すんだ」
ナルナの顔はギラリと欲望に濡れていた。
「……そうですか、では行ってらっしゃいませ」
「あぁ行ってくる」
魔界に戻ってきた時とは比べ物にならないほど意気揚々と門を開き人間界へと戻って行く。
「……全く少しは休んで欲しいものです。私達も忙しくなるでしょうに」
「キャハハ! それはオルフェイアが悪巧みしてるからじゃない!」
いつの間にかオルフェイアの背後の木の上に女の悪魔が座っていた。
その悪魔は青いローブを被り顔は見えない。
しかし腰の辺りから尻尾が生えていてくねくねと蠢いているのが見える。
「あぁベルギル! 我が友よ! ちょうどよかったよ。少し頼まれてくれないか?」
「キャハハ! いいよオルフェイア! 何々!? 殺し? 誘拐? 拷問? オルフェイアの頼みならやってあげる!」
「ナルナの妨害を頼む。そうだな、裏切り者に力を貸してやってくれ」
「キャハハ! なにそれ最高!? ナルナの顔想像したら笑いが止まらなくなっちゃうよ! やだやだ腹がよじれちゃう!」
腹を抱えて笑うベルギルに満足そうに頷くと懐から無数の絶叫する人間の顔が装飾された本を取り出した。
「ひぃ……ひぃ……あぁお腹痛い。え? 何それ? 何の魔道具?」
「あぁこれはですねぇ……」
「あ! 言わなくていいよ! なんとなく分かるし!」
「あぁそうですか。ではお願いしますね」
いつの間にか本はベルギルの手の中に収まっていた。
直前まで本を持っていたオルフェイアにすらいつ取られたのか全く分からなかった。
そして自分の手元に意識を向けている間に既にベルギルの姿はなかった。
「相変わらず行動が早いですね……まぁいいです。ベルギルなら上手くやってくれるでしょう。それにしてもまさかショゴスが負けるとは……詳しく調べてみましょうか」




