魔法実技試験 2
友達にLINEのグループでこの小説晒されたんだが?w
今回は短めです。
アリスは案山子の正面に立つと早速詠唱を開始する。
「『ライトランス』」
真っ白な魔法陣から光の槍が飛び出し案山子に突き刺さる。
本日何度目だと言いたくなるようなざわめきが生じる。
詠唱短縮。
無詠唱とは違い魔法名だけは言わなければ発動しない。
魔法陣をほぼ自力で組み上げてその最後のひと押しに魔法名だけを詠唱する無詠唱まではいかなくてもかなりの高等技術。
騒がしくなるのもしょうがないのだろう。
「ふははは! 素晴らしい! では次の魔法だ!」
アリスはこくりと頷きすっと手を突き出す。
するとそこから真っ白な魔法陣が浮かび上がる。
「『ソルライト』」
光が魔法陣から飛び出し案山子を包む。
そして数秒後には光は晴れ現れたのは焼け焦げて真っ黒になった案山子。
『ソルライト』は光属性下級~上級魔法だ。
込める魔力次第で威力が桁違いに跳ね上がる。
魔力で強烈な光を発生させ対象を包み込みその熱量で焼くというかなり強力な魔法だ。
「見事! では最後の魔法だ!」
「”生命の根幹たる創造の太陽よ、今汝の光を殲滅に用いる、その力を見せつけよ”!『ソーラーキャノン』!」
3つの真っ白な魔法陣が現れ縦に並んだ。
そして音が死んだ。
真っ白な光に目を焼かれあまりの轟音に耳をやられた。
まぁ俺は分かってたから目をつぶってたし耳も塞いでた。
それでも耳鳴りがするし、目もチカチカする。
そして『ソーラーキャノン』による破壊の跡である粉塵が晴れるとそこには当然ながら案山子の姿は跡形も無かった。
それどころか地面は抉れ壁にあった結界も消滅している。
ちなみにこの結界は魔術を結界全体に受け流し魔法の威力を抑えるためのものだ。
しかし実際にはアリスの『ソーラーキャノン』の威力を分散させきれず全く拮抗せずに破壊された。
威力の凄まじさがよく分かる。
解説をするが『ソーラーキャノン』は光中級~上級魔法だ。
これも前者と同じく魔力の量で威力がかなり変わる。
今回は中級魔法としての威力を発揮したがアリスの魔力量と魔力操作の強化でどうとでもなるだろう。
「結界を破壊するほどの威力か……1度結界を張り直す! 少し待っていろ!」
その言葉を聞いて受験者達がアリスに集まっていく。
全員凄いだのぜひ教えてくれだのアリスを褒め称えるがほとんどがアリスという美少女とお近づきになりたいだけだろう。
……何かムカつく。
そんな事を考えていると人混みを掻き分けて男が1人近づいてくる。
「中々いい魔法だったぞ貴様。まぁ俺より目立ったのは減点だがな」
空気をぶち壊す無遠慮な声。
皆がイラついたように声の主を睨むがそれが誰かを理解すると怯えたかのように道を開ける。
そして現れたのは金髪にオレンジ色の瞳を貪欲に輝かせていた。
「まぁいい。それより貴様俺の妻になるがいいぞ」
はい殺す。
こいつが誰であろうが関係ない。
そう思って魔力を解放しようとした次の瞬間。
「あなた誰?」
「……は?」
少年はあまりに予想外だったのか口を開けてほうけている。
そして顔を怒りで真っ赤に染めた。
「貴様! このランスロー家の次期当主であるクロット様を知らないだと!? 許されると思っているのか!」
ランスロー家といえばアインベルクの子爵家だったはず。
確か騎士を多く輩出する家系で軍にも深く関わっている。
そんな貴族の家の次期当主がこの魔法学院に一体何のようなんだろう。
俺はアリスが前に答えた時点で怒りが収まっている。
恐らくだがアリスは俺を落ち着かせるためにわざとクロットを煽ったのだろう。
「えぇ知らないわ。ごめんなさいね?」
「貴様ァァ!」
まぁアリス本人の怒りもあるのだろう。
これなら安心して見てられそうだな。
「おい何をしている! 次は609番からだ!」
「は、はい!」
可哀想にこの空気じゃやりにくいだろうよ。
クロットはアリスを睨むと舌打ちをして。
「ただで済むと思うなよ? 俺に恥をかかせたことを後悔させてやる」
とだけ言って人混みに消えていった。
なんというかセリフが最後まで三下だったなぁ。
最近進展がないな。
次回からもう少し進めます。




