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四ノ宮 涼真のメリークリスマス

何とか今日中に出せました!

クリスマスの閑話です!


決してクリぼっちだから暇すぎて書いちゃったとかじゃないですよ?

ホントダヨ

それが夢なのはすぐに分かった。

だってそれは日本の景色だったから。


そして俺の大切な記憶の1つでもあったから。


あれは俺が転生する1年前のクリスマス。


「せんぱーい! こんな所で何やってるんですか?」


「まだ俺はお前の先輩じゃないぞ。それは来年からだ」


「いいじゃないですか〜どうせ来年には先輩になるんですから」


「.....何故俺の隣に座る?」


「あったかいからです〜」


「コタツに入ってるから別に元々寒くないぞ」


そうなのだ。

俺がこたつでみかんをつまみながらテレビをぼーっと1人で眺めていたら色々と便利だからとお互いの家で半場強制的に作らされた合鍵でこいつは家に入ってきたのだ。


「不法侵入で訴えるぞ」


「え〜酷いですよ〜私達の中じゃないですか」


「いつからこたつで隣に座るような関係になったんだよ。全く.....今日はお前ん家は?」


「いつもどうり家にはいません。お父さんは仕事お母さんは.....どっかで飲んでるんじゃないですか?」


菅原の父親は仕事が忙しくて中々家に帰って来ない。

1年に1度帰ってくればいいほうだろう。


対して母親は自分の子供である雪菜に全く興味が無い。

放任主義と言ってもいいだろう。

まぁそれにしても行き過ぎてるが。

菅原の母親は今時珍しい働いたことがないという人だった。

父親が稼いでくる金を服やネックレス、そして何よりお酒に浪費するという高校生の俺から見ても見事なクズっぷりだった。

最悪なのは酔って帰った日には必ず菅原に暴力を振るうということだろう。

そして翌日にはケロッと忘れている。

真昼間からどこかに出かけ酔っ払って帰ってきては暴力を振るう日々。


当然のように菅原は耐え切れなくなりうちに転がり込んでくる事が多くなってきた。

幸いと言っていいのかうちの両親は共働きで忙しくしかも2人共海外で仕事をしている。

そのため両親ともに家に帰ってくる事があまりなかった。

だから菅原は母からの暴力から逃れるために、俺は学校でのいじめから逃れるために。

互いの傷を舐め合うように互いの家で過ごす事が多くなった。


「.....なぁ菅原」


「.....なんですか? 先輩」


「なんかあったか?」


菅原がこうやって身体を寄せて来るのは何か辛いことがあった時だ。

そこら辺は経験で分かる。


「.....分かっちゃいます?」


「まぁな。で、何があった?


そう尋ねると菅原は深呼吸をして喋り始めた。


「実は今日友達と軽く喧嘩しちゃいまして.....」


そう言って菅原はえへへと笑った。


「珍しいな。原因は?」


これは本当に珍しい理由だな。

菅原は周りにあまり波風を立てることを嫌う。

その原因は確実に菅原の母親だろう。

菅原は母親が家に居る時はなるべく刺激しない様に静かに暮らしている。

その結果異常なほど空気が読める。

逆に空気を読んでないと怖いらしい。

そんな菅原が学校で友達と喧嘩。

理由が気になるのは当然だろう。


「いや〜まぁ色々あったんですよ〜」


誤魔化された。

菅原は俺に対しては割とはっきりと物事を言う。

なんでも境遇が似たもの同士だから遠慮しなくていい関係が楽なのだそうだ。

だからこういう時は大体.....


「俺が原因か?」


「違います! 先輩は何も.....」


「そんな慌てたような反応をしたら肯定してるようなもんだろうが」


「.....でも本当に先輩は悪くないですし何もしてないんです。それは本当です」


「じゃあ何が原因なんだよ?」


「分かりました.....実は友達に先輩の事がが好きな子がいるんですけど、今日その子に先輩を紹介してくれってしつこく言われまして.....あまりにしつこかったのでつい.....」


なるほど。

菅原の中学校には当然俺も行っていた。

自分で言うのもなんだが俺はその頃からモテてた。

後輩からも同級生からも。

だから当然のように俺と仲が良くてかなりの頻度で俺と一緒にいた菅原に嫉妬していじめに発展した事もあった。

その時は俺がいじめをするやつは嫌いだと明言してやったからすぐに治まったがその結果として菅原に俺を紹介してもらおうというやつが増えてしまった。

今回もその類いだろう。

しかし1つ疑問がある。


「何で今更? 俺が中学卒業してからもう1年経つぞ?」


「今でも執念深い子はたまに来ますよ? 先輩ほんとに人気だったんですから」


「自分で言うのもなんだが知ってる」


「本当に自分で言うことじゃないですね〜」


そう言って菅原笑った。

二人の間にしばらくの沈黙が訪れる。


「なぁ菅原」


「なんですか?」


「お前は気にすんなと言ってもどうせ気にするんだろうからこの際はっきり言ってやる。気の合う人間と気の合わない人間が世の中にはいるんだ。だからって気の合う人間意外と関わるななんて極端な事を言うつもりはないけどな、どうせ社会に出たら否が応でもそういう場面はあるだろうし。だからな菅原」


「.....」


我ながら似合わない事を言ってるのは分かってる。

しかし今の菅原は見るに()えない。


「でも少しは距離感を調整しろ。何でもかんでも引き受けるお前が珍しく断ったのは正直いい事だと思うぞ」


「でも.....それで失敗したら?」


「そしたら.....うちに遊びに来い」


「へ?」


「今までそんな事はやったこと無かったんだ。失敗するのは当然だと思う。でも最初からなんでも出来るやつなんて1人もいないんだよ。だから絶対にお前は失敗する。けどな正直な話をするとお前は今中学生だろ? なら高校に上がればそいつらとの縁なんて大体の奴が切れる。だから中学は人間関係の練習にでも使え。まぁ失敗したらうちに来いよ。その時は相談くらい乗ってやるからさ」


顔が熱い。

こんなのは俺のキャラじゃない。


「.....先輩のおかげで少し楽になりました。ありがとうございます」


「おう、精一杯感謝しろ」


照れ隠しの言葉を口に出す。

正直顔をまともに見れない。


「先輩ありがとうございます。なんだか今の先輩はかっこよかったですよ?」


「そうかよ。そりゃあよかった。頑張って格好つけた甲斐があったな」


「はい。恥ずかしがって顔を背けてなかったらもっとかっこよかったですよ?」


全く減らず口を叩きやがって。

まぁ元気になったようでよかったよ。


「そういうお前だって恥ずかしがるくらいなら隣に来なきゃいいのに」


「それは見逃してくださいよ!もう! 色々台無しです!」


「お前が言うか!?」


全く最後まで締まらないな…...

まぁこれが俺達らしいしいっか。


「.....ありがとうございます」


「気にすんな。幼なじみを助けるのは当然だろ?」


「.....そこはお前を助けるためにと言ってほしかってです.....ほんとに鈍感」


何かをボソボソ呟いたがあまりに小さい声だったので聞き逃したが別に気にしなくてもいいだろう。


「そうだ! 私クリスマスケーキ買ってきたんです! 一緒に食べましょう?」


「ホールのやつ?」


「ホールのやつです。あっ先輩外!」


「どうした? おおっ雪か.....」


お互いに恥ずかしがりながらそれでも2人は離れず隣でケーキを食べるのだった。







砂糖吐きそう。

書いててすっごい楽しかったけど砂糖吐きそう(大事なことなので2回言いました)


ちなみに涼真のアドバイスは作者がリアルでいじめを受けてた時に母がくれたアドバイスを参考にしてますw

今ではとても役立ってるので感謝してます。

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