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2回目奮闘記  作者: 蘇芳
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アカルイミライ


出会いはまだ麗央が小さく何も出来ない時だった。

小さい時は自分の力が大嫌いだった。

他人の情報がつらつらと見えるのだ。

自分より力の強い人は少ししか見えないし、同じ系統の人は防壁がされてたりもする。

しかし、なまじ力の強いせいでそうそう見えない人に出会う事はなかった。


この力のせいで家に囚われるような形になっており麗央はとても窮屈な思いをしていた。

そんな状況を打破してくれたのは芽吹だ。


初めて会った時は麗央はとても驚いた。

芽吹を纏う雰囲気にも驚きだが今まで見えていた情報が全く見えないのだ。


「アンタ…だれ?」


大人ならまだしも自分と同じような年齢の子供のが何も見えない未知の体験に動揺しきった麗央は顔面蒼白だった。

芽吹は全て許すような優しい微笑みをしている。

子供が出来るような表情では無かったと大きくなった麗央は語る。


「初めまして。僕は芽吹。麗央は今、とても驚いているでしょ?力が強いから見えないなんて経験した事なかったんだね」


素直に麗央が頷けば芽吹は楽しそうに笑った。


「今は貴重な経験だと思うただろうけど学院に行けばそんな事はない。ねぇ、麗央。閉じ込められた世界から出てみたいと思わない?」


少し悪戯っぽく笑い麗央に手を差し伸べる芽吹。

麗央は迷う事なく手を握った。


今まで見えていた情報(モノ)が何も見えない。

何も信じられるような状況にない芽吹を麗央が信じたいと思ったのだ。


そうして麗央は外の世界を知った。


行くまでも大変だった。

家に縛りつけようとする考えで麗央の首もとに呪印をした。

もちろん芽吹によって効力は無効にされ、ただの模様と化した。

模様まで消すと芽吹曰く面倒らしいので模様も見られたくない麗央は常にマフラーを巻くようになる。


始めは苦労の連続で授業についていくのに精一杯だったが芽吹が教えてくれたのでなんとかなった。

なにより何も知らなかった自分がどんどん知識を得ていくのは楽しかった。

知識を得るのが楽しすぎて図書館に通いつめ読書仲間が出来た。

しかも自分より力の強い少年なのは僥倖だ。


残念なのは学院に来てから表立って芽吹と会えない事くらい。

麗央が芽吹に直接文句を言えば「今は駄目なんだ…少しの期間だけ内緒ね」と困ったように笑ったので「忍ごっこっスね?」と誤魔化してみた。


芽吹とは表立って会えないが読書仲間の瞬(しゅん)と図書館で思う存分に本を読んでいたので楽しく過ごしていた。




麗央は高校に入れば更に楽しくなった。

寮生活も始まるし、少し面倒だが中学の延長線で生徒会の書記になる。

瞬も一緒だし遥都が会長だから良いかなと軽いノリだった。


入学式で変わった力を持った同学年の外部生や情報が見えないのではなくモザイクがかかった風紀委員長。


「オレの人生益々楽しくなりそ」


麗央は悪戯っ子のように笑っていた。

そばにいた瞬に不可解な顔をされたが全く気にならなかった。






麗央と瞬の出会い


ある日、瞬が何時ものように図書館に行くと茶髪のマフラー少年がいた。

瞬はこの時期にマフラーなんて変わった奴だと認定し関わると面倒くさいので目的の本を借りて帰ろうとした。

がしかし、自分の力より強かった瞬に興味を持った麗央に話しかけられた。

麗央は話せば口調は軽いが案外普通だし読書好きという共通事項で仲良くなる。

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