31話
なぜかこの世界の日本国防陸海空軍どれもがF-35を装備しています。
2021年5月19日マニラ市内
日米豪3カ国軍による上陸作戦が開始され、制海・制空権を喪失した中国軍はマニラ市内において最後の抵抗を開始したのである。
マニラ市の郊外上空には日米のAH-64とAH-1両攻撃ヘリが舞い、さっそく偵察を開始していた。
「西川!!敵さんの様子はどうだ!?」
中佐である俺、喜田新次郎がそう聞くとガンナーの西川大尉がすぐに答える。
「敵、地上部隊は相当数います!!簡単に片づける事は出来ないと思います!」
西川がそう答えると俺は機体を降下させ、被弾覚悟で敵へと近づく。
「た、隊長っ!!何をする気ですか!」
彼がそう言うと俺はすぐに返事をする。
「地上の敵さんにご挨拶に行くぜ!!舌噛むなよ!」
俺がそう言うと西川は覚悟を決めたのかすぐに返答した。
「覚悟は決めましたよ・・・・・・ヘリ搭乗員なんですからね」
「おう!!わかってるじゃねーか!!行くぞ!」
「はいっ!行きましょう!」
彼がそう言うと俺は操縦桿を一気に下に向け、機体を降下させた、次の瞬間だった、ジャガー2から入った報告を俺にする。
「こちらジャガー2!ジャガー3が撃墜され、同機操縦士から入った情報によると射撃手が意識不明の重体、その操縦士も肩部銃創貫通により重傷との事です!」
「了解、救難隊はすぐさま同機操縦士及び射手の収容に!ニンジャ隊は救難ヘリの護衛に当たれ!」
『ニンジャ1了解、各機、救難ヘリの援護に当たれ!』
俺は各ヘリ部隊に命令を出した直後に操縦を西川に代わり、ジャガー2が撃墜された周囲に何かないかレーダーや30㎜機銃用の射撃指揮カメラで調査していた。
(ん、なんだアレは・・・・・・・!?)
俺がそう思った次の瞬間、コイツの操縦室にも警報音が鳴り響き、俺はすぐに西川に操縦を代わるように命じた。
そして俺は操縦桿を一気に引き倒し、愛機を地上まで数mのところで傾斜させ、そこから一気に上昇し、砂埃を巻き上げ、フレアを放つ。
すると中国軍の携帯式地対空誘導弾であるQW-3はそのフレアと砂埃に巻かれて、砂埃の中で爆発し、何とか俺らは被弾を免れた。
「・・・・・・センサーの記録によるとここか!!」
俺がそう呟いた瞬間、中国軍の歩兵らしき男がビルの谷間に隠れてスティンガーミサイルそっくりな携帯式地対空誘導弾発射機を構えているのが見えた。
「逃がさねぇーぜ!!ジャガー1フォックス3!」
俺がそう言うと西川が30㎜機関砲のトリガーを押し、そこに向け機首に装備された30㎜機関砲が火を噴き、中国軍歩兵と思しき男がいた付近には何もなくなり、そこには血糊だけが残っていた。
「こちらジャガー隊、対空火器を持った敵歩兵の排除完了した!これより侵入されたし!」
俺がそう言うと茶と緑の迷彩色を纏ったF-35BJMk-2に護衛された第1空挺団と米海兵隊特殊部隊群を乗せた多数のV-22及びF-16戦闘攻撃機に護衛された米陸軍空挺隊員を乗せた米空軍のC-130輸送機がAC-130地上掃射機を伴って上空へと侵入した。
無論、中国軍は地上に配備された多数の戦車や装甲車を用いて応戦してくるであろうからマニラ市の郊外制圧を先に行い、そこから中央へ進撃する前提である。
そして空挺部隊の前払い役を務める6機のF-35BJMk-2は一斉に地上に対してJDAM誘導爆弾を投下し、この周囲にいた装甲車や対空陣地を薙ぎ払い、それに続く様に中国軍の塹壕へ向けて空飛ぶ戦艦とも言える強力な打撃力を持つAC-130が攻撃を加え、地上を制圧する。
やがて降下可能高度まで低下すると空挺隊員が降下したのである。
Side 中国軍歩兵陣地司令部塹壕地下
「各員に告ぐ、最後の一兵になっても戦い続けろ!良いな!?」
「了解しました蓮少将!」「はっ、最後の一兵まで戦いましょう!」
幕僚と補佐官がそう言うと俺も一応、それに続く近い事を言う。
「わかりました・・・・・・この私は最後まで国に忠誠を誓います!」
そう俺は言うが、この俺、林援軍はこのバカ2人と違って共産党に陶酔している訳ではない。既に絶望し、この戦争の負けを悟っている。
日米豪の連合軍の破竹の進撃ですでに南海艦隊は2/3が沈み、航空部隊も海南島へ撤退、ベトナムとの戦闘に投入する方が重要だと広東軍区が行ったらしい。
仮に俺が戦死しようが、しまいが戦局に影響など全くないと俺自身も思っている。
うんざりだ、こんな国の政府に忠誠を尽くしていたと思うと・・・・・・
俺はそう思いつつも99式戦車に乗り込み、マニラ防衛戦へ向かう。




