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26話

何故、沿岸戦闘艦が由良なのかと言うと、某ブラウザゲームで私が最初に入手した大型(?)艦が軽巡由良だったので、思い入れがあるからです。

2代目は海上自衛隊の輸送艦でしたよね、3代目として戦闘艦名希望!

で、本作の由良ですが、2代目由良もコンピューターは小さいでしょうから、ちょっとデジタル音痴と言うキャラ設定です。

髪型は茶のショートにしときますか・・・・・・

2021年5月10日早朝、パナイ島数百㎞沖

D-Day(マニラ奪還作戦)開始まで10日前のこの日、パナイ島の沖にいたのは豪州を本拠地とするフィリピン奪還海上部隊に所属する戦闘艦群であった。

尚、この作戦に参加する部隊名称はTF-22(第22任務艦隊)と言い、艦隊の編成は以下の通りである。

旗艦・由良級 由良(日)

米フリーダム級 デトロイト・ウィチタ

米インディペンデンス級 オマハ

豪ANZAC級 パース、アランタ

日由良級 五十鈴、阿賀野

の合計8隻で、その中で誘導砲弾が発射可能な12㎝砲Mk-45装備艦は由良、五十鈴、阿賀野と豪海軍のパースとアランタである。

最も、デトロイトとウィチタ及びオマハには大型輸送ヘリMCH-53が搭載されており、奪還時の兵員の輸送と言う任務がある。


何はともあれ、由良以下8隻の日米豪合同パナイ奪還艦隊は同党の中心地であるサンホセ市に迫っていた。


由良CIC(戦闘指揮所)

「レーダーに異常は無いな?」

由良の艦長である俺、淵辺勇次少佐がそう言うとレーダー員が答える。

「はっ、半径30㎞以内の水中、水上、空中に異常はありません!」

「なら良いが・・・・・・油断は禁物だ・・・・・・」

俺がそう言うとレーダースコープに何やら軍艦らしき輝点が表示された。

「ん!?速いな・・・・・・コルベット級か?」

何か嫌な予感がすると俺は思うと水上戦に備える様に各艦へ達した。

何故かと言えば俺はこの船(由良)の艦長と同時にTF-22(第22任務艦隊)司令を兼任しているからだ。

この日、運良く由良型3隻とANZAC級フリゲートは地上攻撃を可能としたタイプのハープーン(SGM-82)対艦ミサイルのブロック2を搭載してきており、対地戦闘にも洋上戦闘にも対応出来るのであった。

更に言えばIFF(敵味方識別装置)を通じて、相手の所属は既に中国海軍であると言う事もわかっている。そして司令部(ダーウィン)(※1)からも敵艦と遭遇した場合、先制攻撃を許可されている。

俺はすぐに攻撃命令を下した。攻撃命令を下す前に攻撃に参加予定の4隻の僚艦へリンク16で作戦内容を送り、各艦乗員に作戦概要を伝える。

無論、米海軍の3隻の沿岸戦闘艦にも情報は伝わっているが、この3隻は対艦ミサイルを装備していても短射程であり、長距離打撃には向かない。

そして次の瞬間、由良含む5隻に装備されたSSM発射管から合計20発のハープーン対艦ミサイルが飛翔し、目標へと向かう。

目標は江島級(056型)コルベット、最新鋭であり、中国海軍にとって沿海域戦闘艦みたいな存在である中々優秀な船と言われている。

最も、経済が破綻したとは言え、中国の凄い所は人口の多さや、それに伴って勤勉な人が多いと言うお国柄も相まって、電子機器の製造技術は侮れないレベルであり、こっちのミサイルを撃墜する可能性もあると俺は思う。

まぁ、それは兎も角、俺は多機能ディスプレーを睨み続けていた。

「敵艦隊、回避行動に入ります!」

レーダー手がそう報告すると俺は各ミサイルへ情報をデータリンク経由で再入力し、低空飛行モードへ切り替え亜音速に近い速度へ加速させる。

対艦ミサイル(ハープーン)と敵艦隊の先頭に位置する旗艦と思しき艦(コルベット蚌埠)が徐々に接近しているのがスクリーンに表示される。

・・・・・・10秒後、敵艦が点滅し、反応が鈍くなった。

撃沈、いや2500tに見たいない小型艦だ。轟沈の方が相応しいか。

(あのゲームみたく沈む時は簡単に沈むんだな・・・・・・)

まぁ、20発中8発が中国軍の対空攻撃で撃墜されたけど、12発が見事に中国艦を轟沈へと追いやり、厄介な江島級を片付ける事に成功した。

在比中国海軍の残存戦力で機雷敷設艦も兼ねる江島級コルベットをすべて海底に葬ったと言う事は最低限の航空掃海だけで済むと言う事もあり、マニラ奪還の入り口が開いたも同然だ。俺はそう確信し、ダバオ奪還作戦も順調に進むだろうと予想していたが・・・・・・

翌日、早朝

ダバオ市に輸送ヘリを向かわせるべくヘリを発艦させようとしていた米沿岸戦闘艦オマハが低空から来た中国軍の攻撃ヘリZ-10の奇襲によって、艦橋に対戦車誘導弾が命中し、同艦は中破する損傷を蒙った。

俺はすぐにオマハを離脱させる様に命じ、五十鈴に同艦の護衛を命じた。

そしてすぐにZ-10を撃破すべく上空直援として本艦搭載のOH-1N(シー・ニンジャ)観測ヘリを発艦させたのである。

由良艦橋天蓋

私は艦長さんとOH-1のパイロットの通信を聞いていた。

『こちら忍者1、敵機を目視確認した、これより交戦する!』

『由良艦長、了解!!敵を撃ち落して、ちゃんと帰って来いよ!』

『忍者1了解、ご期待に添います!』

二人とも階級は近く(艦長は少佐、操縦士は大尉)、個人的にも(プライベートでも)仲が良いが、この時ばかりは口調が上官と部下であった。

流石に、艦魂と言った所か、私はほぼ全乗員の事を知り尽くしている。

あ、自己紹介忘れてた、私は由良。私が宿っていたのは軽巡洋艦だったり、輸送艦だったり、今度は沿岸戦闘艦と言う新しいジャンルの軍艦だったりと何か安定しないわね・・・・・・憑依先が・・・・・・

まぁ、そんなのどうでも良いや。

さてと、彼らの通信を聞いた後、私のレーダーが敵のヘリ(Z-10)を追尾し続け、その情報をデータリンクを通じて私の分身たるOH-1(艦載機)へと送る。

何だか、現代の戦闘って凄いのね・・・・・・全てコンピューターとか言う機器で判断して、一瞬で物事が決まっちゃうのね・・・・・・

『忍者1よりCIC、我敵機撃墜す!』

『CICより忍者1、よくやった帰還しろ!』

『了解!』

操縦士の男がそう言うと私はOH-1が微かに水平線の上に見えているのに気付いた。小型ヘリだけど侮れない戦闘能力を持つのね・・・・・・

私はそう思いつつもオマハさんのところへ向かう。

オマハ艦橋天蓋

「くそっ・・・・・・痛たたた・・・・・・私は大丈夫だ・・・・・・心配するな、由良・・・・・・」

オマハさんがそう言うと私はすぐに反論する。

「無理はしないでよね・・・・・・そんな体じゃ戦えないわ」

そして私に続くようにウィチタさんもオマハさんを叱る。

「そうよ、由良の言うとおりよ・・・・・・あんた、戦いたいのはわかるけど、そんな体じゃいい的になるだけよ・・・・・・」

「わ、私が的になるって!!冗談じゃないわよ!」

オマハさんが怒りつつ言うとデトロイトさんが彼女の頬を打つ。

「いい加減にしなさい!アンタだって沈みたくないでしょ!」

暫くするとデトロイトさんを五十鈴さんが宥めつつも、オマハさんと一緒に離脱する旨をみんなに伝え、豪州本土からの応援を要請する様に言った。

と言っても応援が来るのは3日後だろうし、どうやら艦隊司令部はダバオに移動する計画を総司令部(ダーウィン)に伝えていた。

総司令部(ダーウィン)もそれを了承し、ダバオに入港中の我が国(日本国防海軍)の海霧先輩が損傷したオマハさんの代わりに参加するらしい。

彼女もそろそろ引退が近いと言うのに頑張るわねぇ・・・・・・

私はそう思いつつもダバオへと舵を切ったのである。

※1 ダーウィン市に日米豪共同作戦司令部がある。

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