24話
北京は中国艦隊の主人公扱いです。
時雨は日本艦隊の準主人公的な扱いです。
中国残比艦隊旗艦・巡洋艦北京CIC
「敵艦隊より超小型高速物体が分離!!ゆ、誘導砲弾です!!」
電測員の1人がそう報告すると俺はすぐさま電波妨害用金属片をばら撒き、回避に有効な戦術運動に行う様に命じる。
(相手はGPSタイプの誘導砲弾、チャフなんぞばら撒いても気休めにしかならんし、必中半径の誤差だってかなり小さいはずだ・・・・・・)
俺はそう思考を巡らせつつもジグザグ航行する様に操舵手に無電で言う。
と次の瞬間、俺は物凄い衝撃を体に感じると多目的ディスプレーに船体損傷状況を表示し、それと同時に無電で応急要員に問い合わせる。
『こちら応急班、先ほどの至近弾の影響で船体中央区画の一部にて浸水が生じた模様ですが、防水処置は完了!航行に支障はありません!』
応急員がそう言うと俺は安心した表情をするがそれもつかの間、敵艦との距離は既に25㎞と十分、砲撃戦が可能な距離に入っていた。
北京艦橋天蓋
「いよいよ戦いの時が来たわね・・・・・・・私は戦いを望んではいない、だけど、今は状況が戦わざるを得ない・・・・・・」
私はそう言うと持っていた拳銃を構えて日本艦隊に向ける。
そして私が”撃てぇえー!!”と言った次の瞬間、砲雷長の江大佐がCICにある13㎝速射砲用のトリガーを引き、その次の瞬間には13㎝速射砲が火を噴き、日米豪艦隊へと砲弾が飛翔する。
私と同じ主砲を持つ成都さんに西安さんに銀川さんも砲撃を開始する。
いや、私以外にも76㎜速射砲を備える岳陽、柳州も射撃開始していた。
私も日本艦隊の数㎞先に砲弾を着弾させるも、日米豪の3か国艦隊の砲撃の正確さは距離を詰めるごとに正確になってきている。
流石にかつて太平洋の覇権を争った海の王者の末裔と言ったところだ。
距離が約15㎞になると私の数m手前に水柱が立ち、敵艦の数m手前にも水柱が立ち、砲煙の煙で前が見辛くなる。
と、次の瞬間だった。私の横を航行していたフリゲート嘉興に敵艦からと思しき複数の12㎝砲弾がHQ-61発射機に直撃した。
嘉興艦橋
「ふ、不発か・・・・・・」
航海員の一等海兵がそう言った次の瞬間だった、その12㎝砲弾が威力を解放しミサイル発射機を破壊すると、直後にあった艦橋を巻き添えにして大爆発を起こし、航海科要員数名が爆死、更に数名が重軽傷を負い、その側面にあった37㎜対空砲や直前にあった10㎝砲を破壊したのである。
北京艦橋天蓋
私はただただ私の代わりに被弾した3000tとそこそこのフリゲートである嘉興の姿を眺めているしか無かった・・・・・・そして乗員の声を聴いて私は歯軋りをする・・・・・・何で私の代わりに彼女が・・・・・・
『嘉興、被弾による衝撃で操舵関係者全滅!戦闘継続は不能です!』
その言葉を聞いた私は自分自身を問い詰める様に呟いた。
「そ、そんな!!嘉興ちゃんが・・・・・・私の盾に・・・・・・」
私がそう言った次の瞬間、日米豪艦艇から被弾した艦が1隻出たのである。
「これで私たちもやり返した・・・・・・とは言え、あっちの艦隊にも私と同じ気持ちになっている艦魂さんがいるんだろう・・・・・・」
私は本来ここは喜ぶべきだろうが、何とも言えない気持ちになっていた。
時雨艦橋天蓋
「曙姉さん!しっかりして下さい!!」
私、時雨がそう言うと曙姉さんは片腕から血を流し、そこをもう片腕で押さえつつも、私に対してこの様に呟いた。
「時雨ちゃん、私は大丈夫だから、アイツらと戦って・・・・・・」
「馬鹿な事言わないで下さい!曙姉さんは私が守ります!」
私がそう言うと彼女の前に私が出て、彼女の離脱をサポートする。無論、彼女に向かってくる砲弾から護る盾の役割もある。
「日米豪艦隊のみんな・・・・・・・私を顧みないで戦ってちょうだいね・・・・・・」
彼女がそう言うと私は彼女の頬を引っ叩く。
「いい加減にしなさい!!姉さん!」
私がそう言うと曙姉さんは我に返り、応急処置を急ぐ。
どうやら被弾したのが奇跡的に左舷側のECM装置と衛星通信用のレドームとヘリ格納庫上の20㎜CIWSだけだった様で戦いは継続出来そう見たいだが、10㎝砲弾が船尾付近に着弾した際に操舵室が浸水しており、人力操舵となっており激しい戦術行動には耐えれそうもないと判断され、戦線離脱が決まったのである。
と言っても私は豪州海軍のANZAC級に曙姉さんの護衛を託すと再び戦場へと舞い戻り、敵艦隊と丁々発止の砲撃を展開するのである。
「仕方ないか・・・・・・・」
私はそう言うと再び愛用の拳銃に弾薬を込める。
込め終わると中国艦隊の方角に向けて拳銃を構える。
そして数秒後には引き金を引き、12㎝砲弾が発砲され、目標に飛翔する。
無論、敵艦からも私と同じく砲弾が向かってきている。
面白い戦いになりそうだなと私は思っている。




