11話
武原大尉のモデルは某アニメの主人公と同一です。
(名前から推測すればわかりますよねw)
2021年4月15日、フィリピン沖合
2隻の空母を中心に12隻の艦艇で構成された大艦隊が航行していた。
6隻は旭日旗を掲げている事から日本国防海軍所属している事がわかり、もう6隻は星条旗を掲げている事から米海軍の軍艦だとわかる。
艦隊の中心を航行するのはサンディエゴから支援の為に送られてきた空母エンタープライズだ。
そのエンタープライズの前を航行するのは同艦と比較してやや小さいが、堂々とした船体を有する日本国防海軍の新鋭空母翔鶴だ。
翔鶴はフランスの原子力空母シャルル・ドゴールを参考に、それよりやや大きめに設計されているが、動力関係は統合電機推進形式である。
艦橋は日向の物に近いが、煙突は1本となり、艦橋自体の長さも短い。
迫力はエンタープライズにも勝るとも劣らず、F-18が運用可能である。
翔鶴の周囲を固めるのは最先頭に巡洋艦扶桑、その左舷前方にイージス巡洋艦妙高、同後方に鳥海、右側前方は愛宕、後方に古鷹が位置していた。
そしてその後ろに米軍空母が位置し、その左舷にアーレイ・バーク級イージス駆逐艦のスプルアンスとチャンフーが、右舷側にJ・P・Jとマイケル・マーフィーが、空母の真後ろを進むのがタイコンデロガ級巡洋艦レイク・エリーが位置し、艦隊は対空防衛陣形をとっていた。
翔鶴艦橋最上部
「太平洋の覇者が揃うとは壮観ね・・・・・・」
私がそう呟くと私は空を見上げる。
日の丸と米軍のマークを付けたF/A-18とF-35両戦闘機が引っ切り無しに上空を駆け抜ける。
そう言えばかつて、私が帝国海軍の空母として生を受けた時はこの2つの国籍マークを付けた戦闘機が衝突し、私が搭載していた攻撃機が随分落とされたなと言う記憶もあるが、今はアジア各国に牙を剥いた侵略者を共に蹴散らす頼もしい味方となっているんだなと感じている。
翔鶴飛行甲板
「時間は無い!!連中は待ってなんかくれないぞ!!」
空対空装備をしたF-18Eに乗る武原義男大尉がそう言うと射出機に彼の愛機は固定され、射出用意が整う。
「用意!!・・・・・・射出!!」
射出機士官がそう言うと彼のF-18はフワリと空へと飛びあがり、暫くすると旋回して集合位置へ向かう。
なんだか最近の空母ってかつての洋上の飛行場ではなくて物凄くハイテク化された洋上航空要塞なのね。まぁ、そんな事どうでも良いけどね。
フィリピンでは米陸軍と豪陸軍が中国軍と死闘を交えていて、私の任務は中国軍から制空権を奪い去り、米豪軍の支援をする事なんだよね。
私の搭載するF-18も制空装備をして中国軍戦闘機といつでも戦える様に準備しているらしいけど、中国軍は私より若干搭載機が多いと推測される空母広東を投入すると言う噂らしいからこれとも交戦しなきゃならないと考えると潜水艦の皆さんには広東を早いところ無力化して欲しいわね。
それにしても強欲な奴らね、中国の上層部って。
前、中国艦隊と交戦した扶桑さんもため息を付いていたわね。
暫くすると航空指揮所と戦闘機の通信が聞こえてきたのである。
『シャーク1より翔鶴、レインボー1から敵探知の報告が入ったのでこれよりシャーク中隊はこれより戦闘準備に入る!』
「了解、シャーク1、交戦を許可する。レインボー1はミサイルへのデータリンク送信と戦闘機隊の管制を頼む!」
『レインボー1了解!!これより戦闘機隊は我に従え!』
『シャーク1了解!』『ブレイブ1了解!』
シャーク1こと武原大尉とブレイブ1は栗本順子大尉がE-2早期警戒機の管制の元、戦闘に備えてマスターアームキーを入れたのである。
因みにブレイブ1こと栗本1大尉は海軍初の女性戦闘機乗りで、米国で開催されているレッドフラグ空軍演習で良好な成績を収めている。
レインボー1の誘導の元、シャーク中隊とブレイブ中隊は中国軍フィリピン占領航空隊のJ-20に対してレーダーミサイルの照準を合わせた。
照準といってもレーダーのイルミネーターから誘導電波を照射する訳では無く、ミサイルに情報をインプットするだけだ。
「シャーク1・・・・・・フォックス1!」
「よし・・・・・ブレイブ1、フォックス1!」
二人がそう叫ぶと計12機のF/A-18E/Fから合計12発のAAM-6が放たれたのである。
12発のAAM-6はターゲットである中国空軍のJ-20へ向けて飛翔、J-20はすぐさまこっちに向けてPL-12長射程ミサイルを放ち反撃に転じる。
AAM-6は8機のJ-20の内、7機を撃墜する事に成功したが、J-20の放った8発のPL-12はシャーク5を撃墜、シャーク5は戦死したものの、あちらは壊滅状態で、こちらは1機が落とされただけで済んだのである。
無論、キルレシオは此方の方が上となるのであった。
「Shark5 is Crushed!」
『了解・・・・・・シャーク5の生死はどうだ?』
『こちらシャーク6、シャーク5から落下傘が発射した形跡なし、シャーク5は殉職した模様です・・・・・・』
『そうか、シャーク、ブレイブ両隊はすぐさま帰還せよ!ブリーフィングと豪州で待機中の海軍航空総隊からF-18の補填して貰える様に連絡する』
シャーク5こと福野少尉はまだ着任直後であったが高い才能を持っていた事もあってこの部隊に配備されたが、焦った事が原因で撃墜、戦死した。
どうやら私の搭載機の1機が7機撃墜と引き換えに撃墜されたらしいけど、残った11機は無事帰ってきたのね、それにしても瑞鶴姉さんといい私といい優秀な飛行隊を載せているのね。
広東機動部隊はどう出てくるのでしょうかね?
そう思いつつ私は南洋を進むのであった。
登場人物
武原義男大尉
国防軍統合航空学校第5期主席、海軍第357航空隊第1中隊隊長
人物
実戦では大胆で、指揮官適正を持ち地上では人を笑わすユーモアに富む。
また中尉時代に演習で飛行教導隊相手に一歩も引かず、2機同時相手にして2機を長射程戦闘で、もう1機を格闘戦の末に撃墜判定を出している。
栗本とはライバル同士であり、依然、坂田の僚機2機に彼女と共に抜擢された際には3人でF-18の性能限界を引き出す飛行にチャレンジしている。
愛機 F/A-18EJ(ブロック2、27㎜機銃装備型)
栗本順子大尉
国防軍統合航空学校第5期次席、海軍第357航空隊第2中隊隊長
国防海軍初の女性戦闘機乗り、武原のライバルだが、互いを信頼している。
少尉から中尉の時代にかけてF-18の性能を限界まで引き出して飛行教導隊のF-15に対して格闘戦を挑み、撃墜判定が下るまでに3機のF-15に対して撃墜判定を出し、その内1機は隊長機であったと言う。
愛機 F/A-18EJ(ブロック2 27㎜機銃装備型)




