8話
陸戦の前に親潮・蒼龍型潜水艦による敵艦隊襲撃をどうぞ!
どうでも良いですけど、あのゲームに於ける最強の駆逐艦シリーズこと陽炎型駆逐艦の使い勝手は良好だと思います。
まぁ、初春(白露)型も悪くは無いのですが・・・・・・
2021年4月13日早朝、那覇市街地
12両の10式戦車が空爆で破壊された市街地だった場所を進んでいた。
「何て事だ・・・・・・思ったより破壊されているな・・・・・・」
12両の先頭を進む10式戦車の上部ハッチから上半身を乗り出した第2戦車師団師団長の宮本大佐が呟く。
第2戦車師団は空軍が実施する那覇空港中国軍沖縄方面司令部を破壊する奇襲作戦に乗じて那覇市街地各所の中国軍の残存戦車部隊を炙り出し、それをAH-64と協力して各個撃破せよと命じられていた。
さて、沖縄占領までの経緯を解説するとしよう。
ご存じの通り、3月に中国軍が侵攻してきた際に実施された空爆で那覇市街地は多くが灰燼と化し、那覇空港から飛び立った第305飛行隊のF-15は防空戦に果敢に挑み制空の為に送られてきた中国空軍戦闘機を撃墜するも、それによって自衛用ミサイル1発を残して撃ち尽くしてしまい、部隊は戦術的退却を命じられ、その後に飛来した輸送機や爆撃機を中国軍戦闘機は守り抜く事に成功したのである。
やがて空挺部隊が降下し、強襲揚陸艦から発進したエアクッション艇に乗っていた歩兵隊が市内に侵入し、陸軍歩兵隊に空軍の警部部隊や海軍の那覇港警備部が合流して歩兵部隊の指揮下で奮戦するも、中国艦隊の艦砲射撃や上空からの空爆により壊滅的な打撃を蒙り、それによって那覇市で敵無しとなった中国軍は勢いに乗って僅か2日で沖縄を完全占領したのである。
だが、それから1週間後、沖縄に向かっていた物資輸送部隊護衛の為に遼寧機動部隊が日本側の挺身艦隊と交戦し、旗艦である遼寧を始めとした多数の水上作戦艦が撃沈されると状況が一転したのである。
後方の輸送船団は丸裸となり、輸送船団を密かに追跡していた日本側の親潮型潜水艦満潮、黒潮の2隻が空母撃沈の報を受け、攻撃を開始。
輸送船団の護衛を務めていたフリゲート煙台と三門峡が一瞬にして撃沈されるとその直後に揚陸船団の旗艦である長白山にも水柱が立ち昇る。
黒潮指令所
「司令部へ打電、”我、駆逐艦級の目標2撃沈ス!”」
艦長である橋立中佐がそう言うと通信員は暗号装置に内容を打ち込む。
「那覇がどうなっているか、気になるな・・・・・・」
航海長である田中大尉がそう言うと副長で水雷長の岸村少佐が続く。
「この作戦が開始されてから我々は完全に情報から遮断されているからな、だが大きな被害を受けている事は間違いないだろうな・・・・・・」
岸村がそう言うと田中はため息をつく。
とは言え田中が小学校卒業まで住んでいただけで、彼は山形出身だ。
「逆探に反応、対潜ヘリのレーダー波の反応あり!」
水雷士官の一人がそう報告すると艦内に緊張が走る。
「くそっ、潜航用意!後はいざと言う時の為にデコイとFAM-7を装填しておけ!!」
橋立がそう言うと水雷長がデコイとの装填を命じる。
「了解、FAM-7及び20式音響デコイ装填!!」
船内は騒がしいみたいだけど水中は暗くさみしい。
でもそれは仕方ない、更に暗くて広い海の中で僚艦と連携なんて出来ない。
いや、取れる何て事は絶対にありえない。
申し遅れた私は黒潮、この船の艦魂だ。
私は前世の前が駆逐艦だったけど、何の因果か前世で駆逐艦となり、国防海軍の潜水艦として今はこうして作戦に従事している。
まぁ、この戦場は暗くて孤独だが、それに打ち勝たねばならない。
いや、それは私達、艦魂だけでは無く、サブマリナーにも言える事だが。
暫くすると私は持っていたガス式の水中用拳銃を斜め上方に向ける。
「FAM-7、発射用意完了しました」
水雷長がそう呟くと艦長の発射命令をひたすら待つのである。
「そうか・・・・・・発射、撃てっ!!」
橋立中佐が発射を命じた直後、私はガス式拳銃の撃鉄を引く。
その直後、船体前部に集中している6門の発射管の内、1基からFAM-7こと19式水中発射型対空誘導弾が海面へとキャニスターごと放たれる。
やがて水面へ到着したFAM-7はオリジナルにはない逆探知機の情報を元に目標であるZ-9対潜哨戒ヘリへと向かったのである。
そしてその数秒後、数十m付近から発せられていたアクティブソナーの音が消え去り、海面へと”何か”が落下する音が聞こえたのである。
「艦長、目標の撃墜を確認しました!!」
水雷長がソナー表示機に示された騒音を元に報告する。
「みんな良くやった、気は引き締めとけ、沖縄が奪還されるまで長く苦しい戦いが続くだろう・・・・・・」
艦長がそう言うと屋久島沖に展開している潜水艦母艦日進と合流すべく屋久島の方角へと黒潮は舵を切ったのである。
数日後、次の作戦に備えて会議中にある事件が起きたのである。
ふと入口の近くの時計をみた乗員が叫んだ。
「か、艦長・・・・・・この部屋に第2種軍服の女の人の幽霊がいます!」
その乗員がそう言うと副長の岸村が続く。
「ゆ、幽霊だと!?そんな縁起でもないような・・・・・・って本当だ!」
「ふふふ・・・・・・私はゆうれ・・・・・・って失礼しちゃうわね、私はこの船の艦魂の黒潮よ、それにしても橋立艦長の指揮は素晴らしかったわ、私もこんな指揮官と出会えて感激よ」
「いえいえ、と言うか俺には霊感などないのになぜ見えるんだろうか?」
橋立は疑問に思ったが、一方でそんな疑問正直どうでも良くなっていた。
「まぁ、皆さんのお陰で中国軍の物資を海の底へ葬れたので良しとしましょう、あと瀬戸潮が潜水母艦日進から聞いた話だと沖縄は中国軍に蹂躙されつつあるそうよ・・・・・・兎に角奪還するまで私も戦うわ!!」
彼女がそう言うと士官室にいた士官12名は皆頷いた。
私は次の目的地である屋久島港に到着するのは明日みたいで、その際に次の作戦に備えて潜水母艦日進から各種補給を行うらしい。
まぁ、乗員達の休養も大事だから、乗員も今乗っているレッドメンバーからホワイトメンバーに代わるらしいけどね。
私の戦いはまだ終わらないみたいだけど、陸軍と空軍も海軍に負けじと奮戦しているらしいので陸空軍の兵士の活躍にも期待したいわ。
レッドメンバー=旭日旗の赤の事
ホワイトメンバー=同じく白の事
まぁ、アメリカ海軍の象徴的な色が金と青なので、海上自衛隊や帝国海軍の軍艦旗の色から第1、第2メンバーの名称を取りました。




