ラージダンジョンへの挑戦9
四十七層に下りた所でもう一度休みを取り、騎士団の人達とこの先の行動について話し合った。グルドフさんは五十層に付いたら隊を離れると言う事。リンゲルさんは、他の人達と同じく六十層を目指す。その為に、俺たち冒険の指示にも従ってくれると言う。
「ともかく、五十層までたどり着けないと帰る事も出来ませんから。グルドフさんもある程度は指示に従って下さいね」
俺は、仕方なしに聞いている感じのグルドフさんに、五十層迄は、と念を押した。
その後、二組に分かれて見張りをしたのだけれど、ここでも休憩が終わるまで魔物が近寄って来なかったのにはちょっと違和感を持ってしまった。
「まさか……な」
◀▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶
「ふふふ、サービスよ」
◀▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶︎ ◀︎▶
・
・
・
俺たちは四十九層まで進んだ。ここまでは騎士団の人たちも俺の指示を素直に聞いてくれて、さらに強くなった魔物への対応も上手く行っている。
「ミノタウロスが来るぞ!」
「リンゲルさん! 早くソイツを倒して下さい!」
リンゲルさんは、今アベルと組んでいるのだが。コカトリスへの対応に手間取っていた。
「くそッ! 分かっている!」
「ハアッ!」
ドスッ!
リンゲルさんがコカトリスを倒した事を見届けると、俺は次にミノタウロスに対応する為に指示を出す。
「ロウさんと、ランドルフさん二人がかりでミノタウロスを抑えて下さい! アベルとアル、グルドフさんの三人で隙を見て攻撃を、ゴドスさんもフォローお願いします! ヤコブさんとアスラさんは周囲の敵を警戒お願いします」
それまでは二組に分かれていたのが、時々現れるミノタウロスクラスの魔物だと、強さが一段上がるので組み合わせも難しくなる。
コカトリスを倒して俺の横に来たリンゲルさんに、魔石から出した水を渡す。
「ありがとう……ふーっ。ありがたい物だな、こんな深い場所でも冷たい水が飲めるだなんて」
「落ち着いたら、アルの動きをよく見ておいて下さいね。アベルとどう連携とっているのか。グルドフさんの動きに合わせている所もあるので」
リンゲルさんから文句でも返ってくるかと思ったが、ただ黙ってアベル達の動きを追いかけていた。
ミノタウロスは身長がある分、長手武器の方が有利でそのやり取りはゴドスさんが優れているのが分かる。その一方で、既に入れ墨が赤くなり時には剣を光らせて魔物に切り付けるアルは、皮膚の硬い魔物でもスパッと切ってしまえる強さがある。
アベルは。そんな二人に負ける事なく動き回り、ミノタウロスの隙を付いては、出来るだけ柔らかい部分や関節を狙って攻撃し動きを阻害するようにしている。
「なるほど……」
そんな呟きが聞こえてきた頃には、ミノタウロスから黒いモヤが出てきて、魔石へと変わっていた。
「ケルベロスだ! 群れで来るぞ!」
やっと大物を倒し終わったと思ったのに、また魔物だ。
「二人で組になって対応して下さい! 手近な相手と組んで!」
俺がそう指示すると。
「テツくん、私と組んで貰えないか」
と、リンゲルさんが言ってきた。
「ガウッ! ガウッ!」
「グルルルルッ!」
現れたのは三匹ずつのケルベロスが三組。全部で九匹だ! 俺たちも組になっているが、斥候のヤコブさんだけはアスラさんの側に下がっている。
「行きますよ!」
「ハアッ!」
ザンッ!
「ヴガッ!」
「セイッ!」
シュパッ!
「ウリョ!」
ザンッ! ドスッ!
ロウさんとランドルフさんが上手く誘ってくれているお陰で。一匹ずつに分断されたケルベロスは、皆な危なげなく倒していた。
「階段があったぞ!」
遂に五十層……。
ホッとした顔のアベルやアル。グルドフさんを見るリンゲルさんや騎士団の人たち。アスラさんも先ほどまでの緊張が少し緩まっているようだ。
少し進むと、五十層への階段が見えた。
皆、緊張して階段を下りてゆく。アスラさんは二度目、俺たちは正しい方法で辿り着くのはこれが初めての五十層だ。
文字数少なくなってすみません。
いつも読んで頂きありがとうございます。
ストックが尽きてしまいました! 百話目前で残念ですが、何とか明日も更新したいと思います。
一話ずつの文字数は減ってしまうかも知れませんが、週末にも頑張って書きますので。
皆さま、応援宜しくお願い致します。




