199.連結して……シンカンセン
次は、『ファクトリーハウスブロック』だ。
これも、『究極級』階級のアイテムで、レア相当だった。
『召喚キー』を使って召喚すると、やはり馬車の形状をしていて、内部の空間が十倍に拡張されていた。
この『ファクトリーハウスブロック』の特徴は、内部が様々な工房になっていることだ。
薬品を調合する工房、鍛治工房、その他ものづくりに使える広いスペースが確保されている。
魔法道具を作るのに使える設備も備わっているようだ。
この設備は、かなり凄いと思う。
今の時代にはない設備が多いようだし。
後で詳しく確認したい。
やはり応答可能な魔法AIはないが、口頭による指示で様々なサポートをしてくれる機能はあるので、通常のゴーレムに搭載されているような魔法AIか、それ以上の性能があるのは間違いないだろう。
色んなものづくりを行えるということで、メイド型ゴーレムのメイとものづくりが好きなレオナが大興奮だった。
この『ファクトリーハウスブロック』は、これから始める逸出レシピによる魔法薬作りのための最高の環境と言える。
このブロックには、戦闘用の武器は内蔵されていないし、やはり海上航行や飛行はできない。
ただ『バトルハウスブロック』と同様に、自走はできるようだ。
次は『フリーコンテナブロック』だ。
『極上級』階級のアイテムである。
見た目は、今までのものと同じように馬車の形状になっている。
そして中の空間は、十倍に拡張されているが、何も装備されていない。
倉庫としての機能が主体のようだ。
ただ内蔵されているプログラムによって、個別の空間に仕切ったり、部屋を作ったりと自由に使えるフリーなブロックという感じだ。
本当に倉庫のように使ってもいいし、居住区空間を作ってもいいし、ものづくりのスペースにしてもいいという感じだろう。
やはり応答できる魔法AIはないが、声で指示を出せばいろんな機能の使用をサポートしてくれるAIは装備されている。
そして、海上航行や飛行ができないのも同じで、武装がないのも同じだ。
この『フリーコンテナブロック』も、自走することができる。
そして今まで出た中で、『セーフハウスブロック』『バトルハウスブロック』『ファクトリーハウスブロック』『フリーコンテナブロック』は、同じデザインの馬車の形状になっていて、連結して運用することができる。
先頭に武装を内蔵している『バトルハウスブロック』をつけて、他のブロックを縦に連結することができる。
馬車を四つ連結して、自走することができるのだ。
試しに連結してみたが、かなり大迫力だった。
最初に出た箱船『ブラックノア』が空と海を移動できる要塞だとすれば、この四連結馬車は、陸を移動する要塞と言っていいだろう。
連結する順番は自由なようだが、推奨は『バトルハウスブロック』を先頭にすることだった。
武装があるブロックが先頭に位置していた方が、有利に戦えるということなのだろう。
それから驚くことに、連結している状態で『セーフハウスブロック』の『光学迷彩』機能を使うと、四つ全てに及ぼすことができた。
これで陸の移動要塞を、人の目に触れないように隠しておくことができる。
『箱船ブロック』に『ブラックノア』という名前をつけたのと同様に、この四連結状態の陸の移動要塞にも名前をつけようと、メイが提案してきた。
名前の案があったから提案したようで、その名前は『シンカンセン』というものだった。
世界を震撼させる戦車という意味で、『シンカンセン』という名前を考えたとのことだったが、呟きを聞いているとこれはこじつけのようで、『シンカンセン』という名前の響きが好きなようだった。
そして、「『光の聖者』の『シンカンセン』だけに、サブネームは『ヒカリ号』ね。ムフフ」と呟いていたのを聞いてしまった。
俺としては、なんとなく『ヒカリ号』のほうがいいんじゃないかと思うが、まぁいいだろう。
次は、『飛行ユニットブロック』で『究極級』階級のアイテムで、レア相当だった。
これは、二つ手に入れている。
これは、長い長方形の形状だが高さがあまりなく、先頭の部分だけに人が乗り込める程度の高さがある構造体がある。
横から見ると、上が短いL字型みたいになっている。
人が乗れる場所でドアを開けると、中は今までのものと同様に十倍に拡張されていたので、それなりの広さはあった。
そしてその場所は、この『飛行ユニットブロック』を操縦するための操縦席だった。
その後ろの荷台みたいになっている部分には、荷物を載せることもできるし、先ほど確認した馬車形状のブロックを縦に二台乗せることができる。
馬車形状のブロックは全部で四台あるので、二台ある『飛行ユニットブロック』に乗せれば、全車空を飛ぶことができるのである。
飛行船を、二つ手に入れたようなものだ。
これは、かなり凄いと思う。
この『飛行ユニットブロック』にも音声応答可能な魔法AIはないが、やはり声による指示でサポートしてくれる魔法AIがあるので、運用は難しくないようだ。
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