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196.ビルドブロックシリーズ

「私は、販路や販売体制について考えてみるわ」


 クラウディアさんがそう言ってくれたので、お願いすることにした。


「あー、それ私も手伝います!」


 フランソワがそう言ったきたので、販売関係は二人に任せることにした。


 ただ、販路については、今あるものを利用すればいいんじゃないだろうか?


「販路は、元ミトノ公爵家参加で今は俺の傘下に入っている『エチゴー商会』と『チリメン行商団』を使えばいいんじゃないかな?」


「そうね。それが一番効率的ね。『カントール王国』はそれがいいと思うわ。

 『ヤマダイ国』内の販売や他国への輸出は、新たに商会を作ったほうがいいと思うのよね。

 『ジパン群島』全体に販路を拡大したいし……私たち直営の商会を作ったほうがいいんじゃないかしら」


 ……商会を作るか……。


 まだまともな国としての機能が整っているとは言えない現状を考えれば、俺たち自身で商会を作って運営したほうがいいかもしれない。


 それに、他国に販路が広がれば、様々な情報を収集することも可能だろうしな。


「そうだな……商会作るか?」


 俺の言葉に、みんなは大きく頷いた。


「じゃあ商会の名前を決めましょうよ」


 今度はラッシュが、ワクワク感満載で手を挙げた。


「あー、商会の名前か……。考えてなかったな……」


「『ヤマト商会』なんてどうですか?」


 ラッシュは、ノリノリで提案してくれたのだが……


「いやー、それはちょっと……俺的に微妙だし……」


 俺が渋い顔すると、ラッシュはあからさまにテンションが下がった。


「そうね、ラッシュの気持ちはわかるけど、国王でもあるヤマト君の名前をダイレクトにつけるのは、ちょっと微妙かもね」


 クラウディアさんがそう言うと、ラッシュのテンションは更に下がった。


「それでしたら……『北端魔境』にある商会ですから……『マキョウ商会』なんてどうでしょうか?」


 サクラさんが、そんな提案をしてくれた。

 いつもは控えめな感じで、積極的に意見をいうことが少ないので、ちょっと驚いてしまった。


「……『マキョウ商会』か……俺たちらしくて、いいかもしれないな」


「いいですね! なんか響きがいいし、凄い物を売ってそうな感じです!」


 俺の言葉に、ラッシュが追従した。

 そして、テンションを回復させた。

 今は、ニコニコ顔だ。


「うん、いいかも。ちょっと怪しげな感じがするけど、特別な商品がありそうでいい感じ!」


 イリーナも乗ってきた。


「じゃぁ……『マキョウ商会』に決めちゃうか?」


 みんなが、一斉に頷いたので決定した。


 これにより、『カントール王国』内の販売は『エチゴー商会』と『チリメン行商団』に任せ、『ヤマダイ国』内での販売と他国への貿易は、これから作る『マキョウ商会』が担当するという役割分担ができたのだった。


 『マキョウ商会』の運営スタッフの人選や教育など、諸々の準備はクラウディアさんとフランソワに任せることにした。


 思わぬ方向に話が膨らんだが、ガチャの確認に戻る。


 次に確認するのは、通常スキル『手加減』だ。

 レアスキルである。


 『手加減』は、トドメを刺す攻撃の前に発動すると、瀕死の状態で踏み留まるというものだ。


 敵を殺さずに捕まえたいときなどに、有効なのかもしれない。


 次は、『ハッピーアクシデント』発生後に取得したものだ。


 ガチャ特性が改変され、『特殊大型魔道具限定ガチャ』になり、その後さらに『特殊大型魔道具【ビルドブロックシリーズ】限定ガチャ』になったのだった。


 そして、最初に出たのが『箱船ブロック』だ。


 『伝説の秘宝級(レジェンズ)』階級のアイテムで、スーパーレア相当ということだった。


 だが、俺の目の前に『箱船ブロック』そのものは出てきていない。


 少し大きめの鍵が現れているのだ。


 これは、他の【ビルドブロックシリーズ】についても同じで、すべて鍵が落ちている。


 その鍵を『アナライズ』によって確認すると、『ビルドブロックシリーズ箱船ブロックの召喚キー』という名称になっている。


 詳細を確認すると……『ビルドブロックシリーズ箱船ブロック』を召喚する鍵。

 鍵を天にかざして、『箱船ブロック召喚』という発動真言(コマンドワード)を発すると、専用の亜空間から『箱船ブロック』が出現する……と説明されている。


 そして、次に【ビルドブロックシリーズ】の解説があった。


 それによると、次のように説明されていた。


 【ビルドブロックシリーズ】は、居住空間、工房、移動ユニット、攻撃ユニットなどの大型魔法道具ユニットが接続可能のブロックとなっていて、組み立てることが可能。

 統一された特殊大型魔法道具のシリーズである。


 また、内部空間がある構造のブロックは、すべて空間拡張術式によって十倍の広さに拡張されている。


 ブロック単体で運用可能であるとともに、他のブロックと接続して利用することができる。


 組み合わせのパターンは、各ブロックに内蔵されていて、その時点で揃っているブロックは互いにリンクする。

 それを反映して、組み合わせパターンが表示される。


 【ビルドブロックシリーズ】の中でも、コアとなるブロックを手に入れると活用法が広がる。

 新たなブロックを生産することも、状況により可能。


 コアとなるブロックは、『伝説の秘宝級(レジェンズ)』階級となっている。


 【ビルドブロックシリーズ】は、太古の文明に由来するものであり、そのレプリカである。『叡智の(ウィズダム)記録庫(アーカイブ)』登録品である。

 オリジナルの開発は、亜神にまで上り詰めた古の大賢者によるものである。



 ……このシリーズについての説明で、なんとなくの使い方はわかるが、やはりすごい巨大なものなのだろうか?


 次に、『箱船ブロック』についての説明も表示されていた。


 『箱船ブロック』は、【ビルドブロックシリーズ】の核となるブロックの一つ。

 巨大な移動母艦であり、水上航行及び水中潜航及び飛行の能力がある。

 空間拡張術式によって、内部は十倍の広さに拡大されている。

 内部には、操船ブリッジ、居住空間、格納庫、動力炉などが揃っていて、空きスペースを任意のスペースに改造可能。

 武装も装備されている。


 そんな説明が表示されていた。


 見た目の大きさ等は表示されていないが、この説明を読む限りかなり巨大な感じがする。


 召喚キーを使って実際に見てみたいが、この領城の一画に出していいのか不安だ。


 そこで俺たちは、港に移動することにした。


 巨大と思われる『箱船ブロック』は、海に出したほうがいいだろうと判断したのだ。


 他のブロックも、港周辺の陸地に出せばいいと考えた。

 連鎖暴走(スタンピード)によって建物が破壊されて更地状態なので、そこに出せばいいだろう。



読んでいただき、誠にありがとうございます。


ブックマークしていただいた方、ありがとうございます。

評価していただいた方、ありがとうございます。

誤字報告も助かっています。ありがとうございます。


次話の投稿は、明後日の予定です。

少し遅れる可能性もありますが、その時はごめんなさい。


よろしくお願いします。


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