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通販スキルで、楽しい異世界生活  作者: 黒蜜きなこ
第4章 温泉郷の賢者様
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美味しい饅頭や白ワイン、ここでしか買えない物は買いまくった。

道中の食材や細々した物は、通販スキルがあるから問題なし。

爺さんたちとの出会いはともかく、ゆっくり過ごせたんじゃないかな。

荷物はアイテムボックスに入れてあるので、武器や最低限の荷物を持てば準備完了。


「忘れものはない?」

「私がチェックしたから大丈夫なのです!」


さすが姫様付きのメイドだ。

サマンサはこういう面では本当に頼りになる。

まあ、忘れ物があっても俺が転移魔法で取りに戻ればいいんだけどね。


(ますた、しゅっぱつ!)


ハクも、定位置の俺の頭上に、

……また少し重くなった気がする。

そろそろ定位置を変えてくれないだろうか。


「ロザリア、頼むな」

「任せとけ!」


行きと同じく、山越えは竜形態のロザリアに乗せてもらう。

そのあとは、またのんびり徒歩移動の予定だ。

急ぐ旅じゃないから、キャンプを楽しみながらゆっくりね。


宿泊料金の精算をして、チェックアウト。

部屋は綺麗で、料理も美味かった。

またラフマー温泉郷に来る機会があれば、この宿に泊まろう。


「おう、兄ちゃんたちか」


門番のドワーフさん。

俺たちのこと覚えてたのか。


「良い宿を教えていただいたので、おかげでゆっくり出来ました」

「また温泉入りに来てくれや」

「はい、どうもありがとうございました」


ラフマー温泉郷、良いところだったなぁ…

また来ような、ハク。


(うん!)




◇◇◇◇




その頃、神界のとある場所では…




「ない、ないわ…」


女神が、顔面蒼白で自分の荷物を引っ掻き回していた。

アイテムボックスの中も、部下に下賜した品も、すべて調べた。

それなのに、探し物は出てこない。


「まさか、失くした…?」


心当たりはないが、原因はそれしかない。


「お父様に知られたら…!」


父である創造神から賜った、神剣ラングシュバイト。

使う機会もないので、アイテムボックスに入れていたはずが…



『我が娘よ』

『はい、御前に』

『そなたに下賜した、神剣ラングシュバイトだが…』

『はい、いかがなさいましたでしょうか?』

『うむ、ある世界で負のエネルギーが増えすぎて浄化の必要があるのだ』

『お父様ならば、問題ないのでは…』

『うむ、だが今回はお前に任せようと思う』

『わ、私ですか…?』

『ラングシュバイトがあれば問題なかろう、準備を整えておけ』



そもそも、いつどこで失くしたのかすら定かではない。

あれほどの剣を失くしたとなれば、怒りを買うのは必至だ。


「可能性としては、やはり地上に落としたのでしょうか…」


ふと、女神の脳裏にある人物がよぎる。

自分のせいで、世界を超えて転生した人間


「そうだわ、あの人間なら…!」


問題は、どうやって連絡を取るか。

残された時間は少ない。


「まずは居場所の特定と…そうだわ、あのスキル…!」




ヨシトの知らないところで、また厄介ごとが増えようとしていた。



読んでくださって、ありがとうございます。

いくつか閑話を挟んで新しい章に入ります。

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