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マリーレインさんのターン!
「気持ちいいね〜」
「そ、そうですね…」
何故こうなった。
俺は今、マリーレインさんと一緒に入浴中。
そう、混浴だ。
『面白そうな大浴場を見つけたんだ』
『へぇ、どんな風呂なんですか?』
『ブルーサファイア風呂』
『それは豪華な……』
『ね、行ってみよう?』
『いいですね』
うん、確かにブルーサファイア風呂は凄い。
何でも、ブルーサファイアの鉱床から温泉が湧き出てきたので大浴場にしたらしい。
天井も壁も、一面ブルーサファイアの原石で覆われている。
(原石の盗難防止で、何重もの魔法が張り巡らされています)
ミニ情報ありがとう、サッちゃん。
なるほどね、セキュリティー対策はバッチリってわけか。
「お湯に溶けた魔力がブルーサファイアに反射して…実に美しい」
マリーレインさんはうっとりと魅入っているけど…
正直、俺はそれどころじゃない。
あまり客がいないのは有難かったけど、混浴とは聞いてない!
湯着は着てるけど、濡れて肌に張り付く感じがさらにこう…
何かもう、のぼせちゃいそう。
不幸中の幸いは、お湯が乳白色な事だろうか。
鉱床から滲み出てくる成分のせいらしい。
「うふふ、ヨシトは純情だねぇ」
「勘弁してください…」
「私も、少しは女性として意識してもらえてるのかな?」
マリーレインさんが
「そりゃそうですよ、マリーレインさん美人だし」
しかも、超美人。
一緒にいると、男性から恨めしそうな視線を受けるくらい。
「うふふ、ありがとう」
…って、寄りかかられると肌が密着してですね!
色々と大変なんですけど!
「ねぇ、ヨシト」
「は、はい?」
俺の隣に移動して、そっと寄りかかってくるマリーレインさん。
腕とか組まれると、触れ合う素肌にドッキドキです。
でも、マリーレインさんって思ったより華奢なんだなぁ…
小柄だし、こう腕の中にすっぽりと入っちゃいそうだ。
「年齢差の大きなカップルってどう思う?」
「へ?あ〜…年齢差は関係ないんじゃないですか?」
6640歳の年の差があっても、上手くいくカップルだっているんだし。
大事なのは当人たちの気持ちだと思う。
「…ふむ、じゃあ私にもチャンスはあるわけだ」
「何か言いました?」
「何でもないよ。それより、もう少しこうしててもいいかな?」
「え〜っと、俺でよければ…」
右肩に、寄りかかってくるほのかな重みを感じながら。
そうっと盗み見る横顔は、いつもよりリラックスしてる気がした。
◇◇◇◇
「このワイン美味しいから、ヨシトも飲んでみるといい」
「……ホントだ、飲みやすいですね」
フルーティな白ワイン。
まるでジュースみたいに甘くて飲みやすい。
これは何本か買っておこう。
風呂を出た後、近くのレストランに入った。
マリーレインさんオススメのワインは美味しくて、会話も弾む。
「そういえば、昨日のおやすみのキスは驚きました」
「嫌だったかい?」
「とんでもない、光栄です」
「じゃあ、またしてあげるよ」
からかわないで下さいよ。
「失礼な、からかってなんかいないよ?」
「 そうなんですか?じゃあどうして…」
唇に押し当てられる、細い指先。
「自分で考えてごらん?」
……もしかして。
いや、ないない。
「ヨシトって、意外と鈍感なタイプだよね」
「はい?」
「というより、そういった経験値が少ないのかな?」
「あの、何の話でしょう…」
褒められてる気はしないけど。
「何でもないよ」
クスクス笑う姿は、いつもよりあどけなく見える。
これがマリーレインさんの素なのかな?
博識で、頼りになって、でもどこか可愛らしい人。
「ヨシト、今日は付き合ってくれてありがとう」
「こちらこそ、ありがとうございました」
マリーレインさんと、今までよりもっとお近づきになれた気がするよ。
読んでくださって、ありがとうございます。
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