13
「というわけで、次の行き先だけど…希望は?」
夕食後、予告通り俺の部屋でパーティ会議。
サマンサが淹れてくれた、マリンブルーの色の紅茶を飲みながらね。
茶葉の提供はマリーレインさん。
…そのうち、マリーレインさんの紅茶コレクション見せてもらおう。
うん、色はともかく香りが良くて美味い。
サッちゃん、話し合いのサポートよろしくね!
(お任せください)
「ダンジョン行ってみたいかなぁ、やっぱり」
「ダンジョンか、ここから一番近いのは…」
(ダンジョン都市のガルーナでしょう)
ダンジョン都市か、ここから近いのか?
(少し遠いですね、あと王都とは方向が違うので遠回りになります)
まぁ、王都行きは急いでないから良いんだけど。
ダンジョン都市っていうのも、異世界っぽくて興味がある。
よし、提案してみるか。
「ダンジョン都市のガルーナは?」
「ああ、ガルーナか」
「マリーレインさんは行ったことがあるんですか?」
「うん、あそこは活気があって楽しめると思うよ」
ちなみにサッちゃん、そこ獣人とかへの差別はある?
(いいえ、ほとんどありません)
へぇ、そうなんだ。
(場所柄、色々な人が集まっている都市ですからね)
なるほど、だったら安心かな。
皆の意見は…
「温泉でのんびりした分、身体を動かしたかったんだよね」
「先生、ドロップ品はどういうものがあるの?」
「妾も戦うのじゃ!」
「暴れるぞ〜!」
待てロザリア、暴れるにも限度があるから。
お前、自分がドラゴンだって忘れてないか?
「じゃあ、次の行き先はガルーナって事で」
「出発は?」
「もう数日、のんびりしてから出発しよう」
「分かったわ」
「食料その他は俺が用意するから」
よし、次の行き先も決まった。
寝る前に風呂に入るかね。
◇◇◇◇
コンコン。
風呂にも入ったし、そろそろ寝ようかと思ったんだけど…
こんな時間に誰だろう? この魔力、マリーレインさんか。
ドアを開けると、夜間着姿のマリーレインさん。
ノーメイクに眼鏡で、少し幼く見える。
「起こしちゃったかな?」
「いいえ、まだ起きてましたから…どうぞ、入って下さい」
寝てるけどランやハクもいるしね。
大丈夫、俺は紳士。
……お茶でも淹れようかな。
「こんな時間にどうしたんですか?」
「うん、明日何か予定ある?」
「いいえ、特には」
はい、お茶どうぞ。
「変わったお茶だね、美味しいよ」
玄米茶です。
正しい紅茶の淹れ方と分からないんで、通販スキルで買っといたティーバッグで失礼。
「じゃあさ、明日は私に付き合ってくれるかな?」
「いいですよ、どこに行くんです?」
「秘密…うふふ」
上目遣いにドキドキします。
「じゃあ、そろそろ失礼するよ」
「もう遅いですからね、おやすみなさい」
ドアまでお見送り。
「ヨシト」
「はい?」
ちゅっ
「おやすみ、明日はよろしくね?」
パタン。
ドアが閉まっても、しばらくフリーズ。
え、今の、おやすみのキス?!
(…頬にキスされたくらいで、動揺しすぎです)
ほっといてください。
香水かな、ふわって花の香りがしてた。
今日はいい夢見れそうだ。
ありがとう、マリーレインさん。
読んでくださって、ありがとうございます。
ブクマや評価を頂けると励みになります!




