03
頭にハクを乗っけて、ランと手を繋ぐ。
どこからどう見ても子守中です。
いいんだ、気にしない。
「ヨシト、あれは何じゃ?」
「お、こっちにもあるのか」
あったよ、温泉饅頭もどき。
中身は餡子じゃなくてクリームだったけど。
チョコクリームとカスタードクリームから選べるらしい。
店頭で蒸してるのが美味そうで、思わず買い食い。
俺はチョコクリーム、ハクとランはカスタードクリームをチョイス。
うん、美味い。いくつか買っておこう。
多めに買って、アイテムボックスへ。
(ますた、たのし!)
ハクは尻尾をブンブン振りながら、楽しそうに周囲を見回してる。
ん?こんなとこに宝飾品の店?
気になるので覗いて見ることに。
「いらっしゃいませ」
同じ青い宝石ばっかりだな。
何の宝石だろう…鑑定。
へぇ、ブルーサファイアか。
(近くにサファイアの鉱床があり、ラフマー温泉郷の名物のひとつだそうです)
サッちゃん、ありがとう。
(ますた、ハクとおんなじ!)
ん?ああ、そうかハクの目と同じ色だな。
せっかくだから買っていこう、
お、このペンダントなんていいんじゃないかな?
シンプルなデザインに、革紐。
これ、革紐を調節すればハクの首輪に出来そうだ。
「すいません、これ下さい」
「ありがとうございます」
さっそく、ハクに着けてやる。
うん、似合う。
「よく似合ってるぞ、ハク」
(わぁい♪)
パタパタ飛び回って嬉しそうなハクに、俺も満足。
いやぁ、いい買い物が出来て良かった。
ちなみに、ランは宝石には興味がないらしくスルー。
饅頭食うか? うん、俺も食おう。
◇◇◇◇
宿へ戻る道すがら、道の端に座ってニヤニヤしてる爺さんを発見。
目の前を通り過ぎる女性を眺めてるのか?
………何か怪しい。鑑定。
名前:ベン・ゾールディー
年齢:82
種族:人族(偽装中)
偽装中って……
怪しすぎるだろ、この爺さん。
スキル:透視、錬金術
あ、これだわ。
透視スキル悪用してるんだな、タチの悪い…
(女の敵ですね)
心なしか、サッちゃんの声が冷たい。
でもまあ、うちのパーティメンバーが被害に遭っても困るしね。
ちょっと脅かしておこうかな。
無属性魔法に、相手に幻覚を見せるものがあるんだ。
お、ちょうど向こうからレーヌさんが来たぞ。
レーヌさんの姿に重なるように、爺さんにだけ幻覚を見せる。
「ミラージュ」
透視しようとすれば、ムキムキマッチョの裸が見える仕様だ。
レーヌさんには悪いが、協力してもらおう。
爺さんがレーヌさんにロックオン。
そろそろか……
「ウギャアアア!!……ウォエェェェ………」
はっはっは。
良い事をした後は気持ちが良い。
さあ、宿に戻って風呂に入るぞ〜
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