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「サマンサ、テーブルの準備頼む!」
「了解なのです」
妙な鼻歌を歌いながら、手慣れた様子でコップやカトラリーを並べていくサマンサ。
さすがは姫君専属メイドだな、手際がいい。
ちなみに、食いしん坊チームのロザリアとランはすでにスタンバイ済みだ。
おい、涎は拭いとけよ。
「さて、急いで仕上げるか」
人気の無い、少し森の奥に入ったあたりで今夜は野営だ。
人数が増えたので、x使用するタマネギ型テントは全部で3つ。
俺とランとハクで1つ、カリナとマリーレインさんで1つ、ロザリアとサマンサで1つ。
ベッドや羽毛布団はもちろん、それぞれのテントに鏡台も設置してみた。
初めて見るマリーレインさんは驚いてたけどね。
快適に過ごせるなら、その方がいいと思うんだ。
「こんなに至れり尽くせりで、もう普通の野営は出来そうにないよ」
「寝袋に入って狭いテントで…うん、絶対無理だわ」
通販スキルで購入した、大きなダイニングテーブルと椅子。
それを取り囲むようにして、三角形になるようテントを設営してある。
光魔法でいくつか光球を浮かべているので、周囲の明るさもバッチリ。
「本当に見張りはいいのかい?」
「大丈夫ですよ、結界張ってますから」
「そうか、じゃあワイン飲んでもいいかな?」
「どうぞ、赤でいいですよね」
今夜は鶏もも肉のソテーと野菜のサンドイッチ。
鉄のフライパンで焼いた肉は、プリプリで肉汁もたっぷり。
シャキシャキ野菜と、ドレッシングはお好みでどうぞ。
俺は胡麻ドレをちょろっと…
それだけじゃ寂しいので、ポトフも作ったぞ。
こっちはザク切りにしたキャベツや人参、タマネギ、大根、ベーコンが入ってる。
ちなみに、デザートはリンゴです。
「じゃあ、いただきます」
「「「「「いただきます!」」」」」
(ま〜す!)
星空の下、可愛いペットや仲間達と食べる美味しい食事…
いいよなぁ、こういうの。
「ヨシト、美味しいのじゃ!」
おう、良かったな。
ほらほら、パンくずが服についてるぞ?
「本当に、君は器用だね…ふふ…」
マリーレインさん、ワインのせいかほんのり目元が赤く染まって…
ちょっと、色香にやられそうです…ヤバイヤバイ。
「ヨシトは何でも出来てすごいね」
あ、ありがとうカリナ。
ストレートに褒められると、ちょっと照れる……
ロザリアとサマンサは、
喋る暇さえ惜しいと言わんばかりに、脇目も振らずお食事中です。
おかわりね、はいはい。
◇◇◇◇
後片付けは皆で手早く終わらせて、明日に備えて早めに就寝。
すっかり寝入ったハクをベッド寝かせながら、隣のベッドのランを確認。
テディベア模様のパジャマ姿で、こちらもすでに夢の中だ。
(マスター、ラフマー温泉郷は少し肌寒いと思われます)
そっか、肌寒いのか…
外套もあるけど、薄手のセーターとか買っておこうかな。
アドバイスありがとう、サッちゃん。
ラフマー温泉郷ってどんな所なんだろう。
温泉って聞くと、どうしても日本の温泉宿が思い浮かぶ。
こっちの世界に来てからというもの、何だかバタバタと落ち着かない。
ここらでひとつ、ゆっくりしたいもんだ。
………おかしなフラグが立っていませんように。
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