07
深夜、こっそり宿を抜け出して人気のない港へ。
船の残骸は綺麗さっぱり片付けられていて、ちょっと驚いた。
ユウノさんたち頑張ったんだな。
この分なら、明日から問題なく港の利用は再開出来そうだ。
お昼を食べた後、ちょっと気になったんで探索魔法をかけてみたんだ。
そしたら、外洋の方で確かにおかしな反応があったんだよ。
魔物とは違う、とても大きな魔力反応がね。
何があるか分からないので、皆には内緒。
(ないしょ?)
「ああ、俺とハクの秘密だ」
(ひみつ!)
反応があるのは、港から外洋に出て数キロ先。
自分からトラブルに飛び込んでる自覚はあるんだけどね。
ポイズン・クラーケンを倒した時点でもう関わっちゃってるし。
今日は時間も遅いし、軽く探りを入れるだけのつもりだ。
もちろん、準備は万端。
通販スキルで色々買い揃えてきたからな。
まず、ハクが眠くなったときのためのペット用スリング。
冷えるといけないから、フリースのブランケットも用意した。
他にも、ハクのおやつとか色々。
「サッちゃん、誘導頼むぞ」
(お任せ下さい、マスター)
さ、ハクと夜空の散歩だ。
◇◇◇◇
「結構明るいんだな」
ハクを頭に乗っけて海の上を飛びながら、ふと空を見上げる。
銀色の月と金色の月が夜空に並んで浮かんでる。
う〜ん、ファンタジーだな〜
(マスター、反応があったのはこの辺りです)
どれどれ、もう一度探索魔法かけてみよう。
魔力反応は…海底から?
何かが埋まってるような感じだな…しかも結構大きなものみたいだ。
ここは潜って直接確かめる!
「こういう時こそ魔法だな」
イメージするのは、でっかいシャボン玉。
ただし、強度はしっかりと。
海の中にも魔物はいるし、水圧にも負けないように。
ドラゴンブレスも跳ね返せる強度だと、サッちゃんからお墨付きも貰った。
あと、息苦しくないように、中の空気は魔法で常にリフレッシュ。
水魔法と風魔法の応用です。魔法って万能。
(ますた、おみず!)
「大丈夫、この中にいれば濡れないから」
夜の海って思ったより暗いな。
光魔法で照らしながら海底へ降りていこう。
(ますた、きらきら)
クラゲの群れか。
ピカピカと発光しながら、俺たちの周囲を泳いでいる。
「キレイだな、こっちにもクラゲがいるのか」
鑑定。
おっと失礼。
クラゲじゃなくてフルラゲね。
(ふるらげ〜!)
海底までの数分間。
はしゃぐハクと一緒に、しばらくフルラゲ鑑賞を楽しんだ。
読んでくださって、ありがとうございます。
短くなりましたが、きりの良いところで一旦区切ります。




