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通販スキルで、楽しい異世界生活  作者: 黒蜜きなこ
第3章 海底に眠るもの
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06


結局、ユウノさんはこの騒ぎの後始末があるとかで、港に居残り。

こっちも日を改める事にして、解散することになった。


「おい、そのクラーケンはどうするんだ?」

「そうですね、解体してもらいたいんですが…」

「買い取らせてくれよ、それだけ状態が良けりゃ高値で売れる」


何でも、全身余すところなく素材として利用できるらしい。

毒袋なんて、貴族や王族に大人気なんだそうだ。

さすがギルドマスター、しっかりしてらっしゃる。

サッちゃん、どう思う?


(身の一部と魔石のみ戻してもらい、残りは売却しましょう)


魔石か、たしか魔力の結晶だっけ?

この世界の万能エネルギー源。

確かに、手元に置いといて損はなさそうだな。


「ユウノさん、身の一部と魔石を戻してくれれば、残りは売りますよ」

「よっしゃ!詳しい事は明日な!」



(ますた、おわり?)

「ああ、もう用事は終わったぞ〜」


思いがけず時間が余ったな…どうしようか。

皆で後片付けを手伝おうとしたんだけど、ユウノさんから『クラーケンを倒してくれた上に、後片付けの手伝いまでさせられるか!』って断られたよ。



ガシッ!



「え?」


背後からもの凄い力で俺の両肩を掴むのは、


「ま、マリーレインさん…?」

「……ふっふっふ…遺失魔法に合成魔法、君には聞きたい事が山程あるよ!ヨシト!」


ダメだこの人、目が完全に逝っちゃってる?!

近い近い、抱きつかないで下さい!


「さあ、全部話してもらうよ!君の使える魔法について全部!!さあ今すぐ話し…っ」



ドゴン!



鈍い音とともに地面に倒れ伏すマリーレインさん。


「まったく、先生はすぐ暴走するのです」


ありがとう、サマンサ。

ところで、その手に持ってるフライパンはどこから持ってきた?

え?そこの金物屋から??今すぐ返してきなさい!




◇◇◇◇




宿に戻って、サマンサの淹れてくれた紅茶を飲みつつひと休み。


「いやぁ、取り乱してすまなかったね」


正気に戻ってくれて何よりです、マリーレインさん。

とりあえず、『俺の事はそのうち話すので、今は聞かないでほしい』と皆には納得してもらった。


「折を見て説明するよ」

「楽しみに待ってるよ、それにしても…外洋で何かあったのかも知れない」

「さっきのポイズン・クラーケンですか?」


ポイズン・クラーケンは通常、深海に生息しているらしい。

それが何で港なんかに入り込んだんだろう。

念のため海にも探索魔法かけてみるか、探索の範囲を広げて…



グギュウ…


(ますた、ごはん!)

「今のはハクのお腹が鳴ったのか、よしよし、昼飯にしような」

(ごは〜ん♪)


ハク優先。

調べるのは、後でいいや。


読んでくださって、ありがとうございます。

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