第七章 真の想い
「でも、翔太郎」瑠璃子が私の方を向いた。「貴方は私のことを……」
「お嬢様への僕の気持ちは……」私は言葉を選んだ。「尊敬と、そして友としての愛情です」
瑠璃子は少し驚いた表情を見せたが、それからほっとしたような笑顔を浮かべた。
「そう……友として、ね」
「はい。僕は、お嬢様の幸せを願ってます。それが僕にとって一番大切なことです」
その時、私は咲良が瑠璃子を見つめる眼差しに気づいた。そこには、深い愛情が込められていた。
「咲良」瑠璃子も咲良を見つめた。「私も、貴女のことを……」
「お嬢様……」
二人の間に特別な空気が流れた。私は、自分の役割を理解した。
「咲良さん、お嬢様に本当の気持ちを伝えてください」
「でも、私はメイドだから……」
「それは言い訳です」私は微笑んだ。「お嬢様も咲良さんも、もうお互いの気持ちに気づいてるじゃないですか」
瑠璃子が咲良の手を強く握った。
「咲良、私はずっと貴女のことを特別に思ってた。最初は自分でもよくわからなかったけど……」
「私も……私もお嬢様を……愛してます」
ついに咲良が本音を口にした。瑠璃子の目に涙が浮かんだ。
「咲良……」
二人が抱き合う姿を見て、私の心は暖かくなった。これで良かったのだ。私の役目は終わったのだ。
その時、激しい眠気が襲ってきた。意識が薄れていく中で、私は現実の世界に戻ることを理解した。




