1BD さらば甘くやさしき日々よ 4
世界の半分か。しかし興味が無いな。そんなものは厄介で面倒なだけだろう。あんたも中身は案外俗物なんだな、最終解脱者というわりに。パーコー麺食うか?
「そんなものと一緒にするな! この状況でまだ減らず口をたたく余裕があるのか? よく考えてものを言いたまえよ。死にたくはないだろう?」
猿吠からさらに血が吸い取られていく。ゼロワンの意識もノイズが入ってうまく同調できない。ナノマシンがギルバートの魔子に汚染されているのか!
「そんな……もうやめて! 日妹君!」「もう負けでいいじゃねーか! 零一が……死んじまうだろうがよ!」
祝子の結界の中から薫子と瑠璃が叫ぶ。いいからお前らはそこでじっとしていろ。
「最後にもう一度チャンスをやろう。吾れに従うか、それともここで死ぬか。ああ、そのときはそこの女たちも一緒に連れて行ってやろう。それなら君も安心だろう? 聖女は何人いても困らないからね」
聖女? 苗床の間違いだろう? 世界の半分ってのも私に男を押し付けて女を独占するつもりじゃないのか? おいおい、ハーレムとか思いっきり尊師じゃ「くだらん妄想はよせと言っとるだろうが!」
それを聞いたら余計にそんな気は無くなったな。確かにこれは絶体絶命のピンチってやつだ。だがそれがどうした? 好き勝手に生きたならどこで死ぬのも私の勝手だ。
ましてや今ここにいるのはゼロワンの師の仇だ。それなら刺し違えて死ぬ大義名分もしっかりある(注:死んでません)。だったらここが命の捨て所ってやつだろう、なあゼロワン?




