1B7 ぎゃんぶらぁ放浪記 11
後半戦もあと5回、私の親番を残すのみだ。点差は薫子が801点に対して私が686点で115点の差がついている。親が有利とはいえ厳しい状況だ。
今の薫子なら点差を守って逃げ切ることもできるが「それで四郎君に勝ったとは言えないでしょう? 当然直撃を狙うわよ」
分かっているじゃないか。それでこそ私に自分を認めさせることができるであろうことを。
「でもそうね……直撃して勝てたら何かご褒美を貰えるとかどう? そ、そのデー」「ふざけんな! そんなの誰が許すかよ!」
瑠璃も落ち着け。まあしかし私にも当然対抗策はあるから簡単にやらせはせんぞ。
× 10 10 7 2 2 2 計33点
薫(子) A Q 4 K J 3 6 2 10 9 8 7 5
時(親) A 2 9 3 4 K Q 7 8 10 6 5 J
× 15 30 18 15 3 18 計99点
薫子が最初に「A」を出してくるのはまあ定石だろう。そして続けて私が絵札を出してくると読んでの「Q」、それに対しての「2」には「えっ?」という顔をしたが、あえて強弱の差をつける戦略かと自分を納得させたようだ。しかし今回は残念ながらそうじゃない。
終わってみれば私の圧勝。一見強弱の波がかみ合わなかっただけのようにも思えるが、【鳳凰眼】で読み切ったはずの薫子には狐につままれた気分だったろう。強い札にあえて弱い札をぶつけて生じる点差をさらい取る。それが私の戦略なのだが何故それが可能なのか、薫子はいつそれに気づけるかな?




