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1A3 おれたちの夏(たたかい)はこれからだ 4

 しかし寒月水那由多が生きていて、しかもエスターの断片カケラだったとは。それならばぬっぺふほふの存在も眉唾では無いかもしれない。ん? それなら橘高三十六まで生きているとかじゃないだろうな?

「ああ、生きているっていうか、錬金術の偉い人と【同化】して神様の『代理人』をやっているらしいよ。そのうち零一あんたに会いにくるかもって言ってた。スカウトとか何とか」

 まさかおれにその『代理人』とやらになれとか言うんじゃあるまいな? おいおい、体は一つしか無いんだぞ。それに橘高三十六が【同化】したのって、一体誰と?

「そういえば寒月水さんは双十先生のことも知ってたんだよ。【同化】したのは……誰だっけ? ほらあの、サン……タクロース? 双十先生とは共演不可だっても言ってたけど」

 サンジェルマン伯爵か! いやちょっと待て。隼のせいで赤い服を着て袋を背負った巻き髪の貴族を想像してしまったじゃないか。まあ神出鬼没なところは合っているが。


「それでさ、寒月水さんがあたし(ワタシ)に会いにきたのはちょっとしたプレゼント(・・・・・)だって言ってた。『大っぴらに手は貸せないけどこれくらいなら』って。……ははっ、何かこれからもっと大変なことに巻き込まれそうで、ものすごく不安なんだけど? ……ねえ、そのときはちゃんと側にいてくれるよね?」

 ああもちろんだ。おれだって頼りにしてるんだからな。泣くなよ……って、抱きつくんじゃない! あ暑いし、ほら火のそばで危ないだろ!

 皆もいつの間に見てるんだよ? 「泣~かした~泣~かした~」とか囃し立ててんじゃねぇエエエ! 中学生どころか小学生か!

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