第7話 遡及 2
私は今、何を見てるのじゃ…?
たしか私は、ミライと時間操作魔法の修行をしていた。
ああ、今回は妙に正確な"時の流れ"を感じ取ることができた。
ミライによると、その感じ取った時の流れを"掴む"ことで時間を止められるそうだ。
そして、時を実際止めることができた。私にも分かる。止めた部分は手のひらだったが、不気味な程に冷たくなっていた。
その後、時の流れを反転させようと、時を止めた部分を思い切り動かした。
すると、閉じていた手が勝手に開き始めた。
─そうか、これが"時を巻き戻す"か。
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「さて、旅に必要な品物を買い揃えましょうか。」
やはり、これは修行をする前のミライとの会話じゃ。
それに、ミライが何を話すのかも全て知っている。
「うむ!防具や武器、あと回復道具とテントを買おうかの。」
「おっと、ワタシが買いたいもの全部言われちゃいました。」
「旅をする上で最低限必要なのじゃろう?」
「ええ、そうですよ!
(フォルテさんも旅したことあるのかな?)」
「ではまず、ベリアル王国から西の方角にある国、"ノヴォリス帝国"に向かいましょう!」
そうそう、確かこの後ミライと修行をするんだったな。
時を巻き戻す力…早いうちに制御できるようにしないとじゃな。
「そうじゃ、ミライは基礎的な属性魔法は使えるのか?」
「えっ?!ぞ、属性魔法ですか?そ、そうですね!基本的なものは使えますよ。」
「そうか!せっかくだし教えてくれないかの?例えば、火属性の魔法とか!」
「わ、分かりました…」
「火属性の魔法は、いわば"熱を集める"ことで使えるようになるのです。
例えば…"灯火"!」
「おおっ!空中に光が浮いておるぞ?!」
「こうやって、燃やすだけではなく、明かりをともすことだってできるのです。」
"明かりをともす"…?
─そういえば、これは前にリリーが使っていたやつじゃな。
名前は確か、"フラッシュ"だったような。
「ミライよ、これは"フラッシュ"ではないのか?」
「ぎくっ…!そ、そうですね!一般的にはそう呼ばれていますけど、実は昔の人達はこういう呼び方をする人が居たり居なかったり…」
「…あっ、もしかしてカッコイイ呼び方を自分で付けてるのか?」
「うっ……その通りです。
ちなみに私は"フラッシュ"と言っても、同じようにこれが使えないんです。自分が決めた呼び方の魔法を教えることが、すごく恥ずかしいんです…!」
「そうかー。でも自分だけ使える呼び方って、なんかカッコイイのじゃ!私も色々決めようかの。」
「フォルテさんっ…!アナタはなんて優しいのでしょうか…!」
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「フォルテさん。魔法の修得スピード速すぎませんか…?」
「うむ?…ああ確かに、私がミライから教えてもらった属性魔法は、2日経てばいつの間にか使えるようになってるなぁ。」
私が使える属性魔法は、火と水と光である。
あと風を使えるようになると、リリーが使っていた"ライトアロー"も出来上がるじゃろう。
「ちなみに時間操作魔法の修行の方は、何か変化はありましたか?」
「そうじゃな…時間の流れが分かるようになったのじゃ。」
「いつの間にそんな所まで…その調子です!」
まあ、私一回時を巻き戻しているからね。
あとは力をコントロールするだけかの。
~ノヴォリス帝国国境前~
「見えてきました。
あの壁の向こうがノヴォリス帝国です!」
「うわぁ、ホントに壁じゃな。」
「この付近一帯では、空を飛ぶ魔物が多いですからね。簡単に越えられないように、一番上に仕掛けが施されているんです。」
「ふーん。この壁は何年くらいあるのじゃ?」
「300年位はありますね。
一時期戦争があったみたいで、そのためにこの壁が作られたっていう噂です。詳しくは分からないですけど。」
…ボロボロッ。バタン…!
「うおっ?!岩が落ちてきたぞ!この壁かなりもろいようじゃな。」
「確かに…気をつけないとですね。」
─ヒュー
…!!言ったそばからまた落ちてきた!
あれは…ミライの真上じゃないか!
ミライは気付いてない!
ダメじゃっ!流石に間に合わない!
これじゃ岩がミライにブチ当たる!!
「ミライ、危ないっ!!
…ってあれ?」
─バタッ…




