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第6話 遡及 1

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

むぅ…どうにも不可解じゃ。

どうして女神である私の夢に、もう一人別の女神が存在しているのじゃ?

それに、現れるタイミングもまちまちだから、いつ来るか予測がつかぬ。


「んで、"夢の女神"ルプリスと言ったな。

今回は何の用で現れたのじゃ?」

「フォルトナ様に伝えたい事があるのです。」

「ほう、言ってみるのじゃ。」


「明日、旅の者が一人命を落とします。」

「……ん?」

え、何?旅の者が一人死んでしまうだって??

旅に出ている人間はどこにでもいるし、危険な目に会うのは日常茶飯事であろう?

そんな不特定多数なものを、何故わざわざ伝えに_

「!まさかミライがっ?!」

「そこでフォルトナ様に一つ助言を。

"時間を巻き戻す力を得るのです"」

「なっ、ちょっと待って…!」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「フォ・ル・テ・ちゃん!起きてよー。」

「むにゃ…まだ眠いのじゃ。」

「もう12時だよー…私とミライさんはとっくに起きてるよ!」

「12時?あと一時間寝られるなぁ、すやぁ。」

「フォルテさん、いつもこんな感じなんだ…」


~13時~

「おはようなのじゃ、皆の衆!」

「あっ、フォルテちゃん起きたね。」

「そうそうリリー、団長さんの所に行かなくて良かったかの?」

「そうだね!報告しないとだね。」


~【ベリアル王国国境付近の野営地】~


「グランさーん、ただいま戻りましたー!」

「む?リリーじゃないか!それにフォルテも!

よく帰ってきた。」

「ただいまなのじゃっ!」

「ところで、そちらの方は何者だ?」

「あっ、私はミライ。一人で旅をしている者です。」

「そうそう!ミライは森の中で私たちを助けてくれたのじゃ。」

「そうだったのか…!ミライ殿、二人を助けてくれてありがとう。この恩はいつか。」

「い、いえ!お礼なんか…えへへ」

ミライはやっぱり恥ずかしがり屋なんだな。

魔法を唱える時とは大違いじゃ。

まあそれも魅力というやつかのう。

「フォルテよ、ここに戻って来たということは、目的は達成したということか?」

「うむ!おかげさまでな。」

「そうか。この先も気をつけてな。」

「私からも!元気でねー!!」


私を護衛してくれたリリーは、再び騎士団に戻り、人助けを積極的にする事になった。

また会えたら、一緒にご飯を食べようかの。

─────────────────────

今更気がついたのだが、リリーから基本的な属性魔法を教わってなかった…!

まあなんとかなるじゃろう。

にしても、あの女神ルプリスの言葉が気になるのう。

早く時間操作魔法を習得しないと、ミライの命が危ういとは、全く検討がつかないな。


「フォルテさん、これからどうするんですか?」

「私、旅をしようと思うのじゃ。

それも、ミライと一緒に!」

「…!嬉しいですっ!一緒に行きましょう!」

ミライはよほど旅が好きなんじゃな。

私も旅は気になっていたし、一人で寂しく旅するよりもずっと楽しいじゃろうな!


~【フォルトナの宿屋】~


「さて、旅に必要な品物を買い揃えましょうか。」

「旅には何が必要なのじゃ?」

「最低でも、身を守るための防具や武器、怪我をした時のための回復道具、寝るためのテントを買う必要がありますね。」

「随分と詳しいようじゃな。」

「当然です!こう見えて4年くらいは旅してますからね!」


私はミライと一緒に、市場で旅に必要な装備品等を買った。

ミライは"値切り"ということが得意なようじゃが、私には難しそうじゃ。


「よし、準備万端なのじゃ!」

「二人で旅というのも、すごく面白そうですね!」

「うむ!ところで、旅の途中で修行の続きをしてくれないかの?」

「もちろんですとも!」

「おお!ありがとうなのじゃ!」

─ルプリスの言うことが本当に正しいかどうかは分からない。

しかし、早いとこ時間操作魔法を習得しないと、何か良くないことが起こりそうじゃ…


「ではまず、ベリアル王国から西の方角にある国、"ノヴォリス帝国"に向かいましょう!」

─────────────────────

「時の流れを"掴む"。全身で時の流れを感じ取り、それに手を触れるように干渉することで、時を止めたり巻き戻したりできるのです。」


─なんとなくじゃが、全身にゆったりと流れているものを感じるようになった。

これが"時の流れ"なのか?

とにかく、ぼんやりでもいいからそれに触れるように意識して…

─掴めた…!掴んだ部分が冷たくなっていく感じがする。これが時を止めたときの現象か。

掴んだあと、普段の時の流れとは逆に動かすように意識して…

─なにっ?!体が勝手に動いた…!

しかもさっきと逆の動きをしていた?

あまり分からないが、これはできているのか?


もっとじゃ!周りにある時の流れを掴むのじゃ。

そして一気に時の流れを反転させるのじゃっ!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「さて、旅に必要な品物を買い揃えましょうか。」

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