林との再会
潜入を試みていたところ、三島は国連の兵士に
捕まり、処刑場の牢屋へと閉ざされた。
目の前が真っ暗だった三島だったが三島の牢屋のとなりには
探していた林の姿があった。
「大丈夫だったのかよ。俺、お前が学校に来なくて死んだのかとか
いろいろ考えてたんだぞ。」
三島がそういうと林は
「しっ!」
「!」
静まり返った冷たい廊下から足音が聞こえる・・・。
おそらく国連の兵士だろう。何人もの足音がバタバタと聞こえる。
「足音が聞こえるだろ?この時間になるとあいつらはこの処刑場の
最高管理人のオフィスに集まるんだ。」
林は何かとここの情報を知っているようだった。
やがて数分たって大きな鉄扉がギギギと不快な騒音を起こしながら
開いていくのがわかった。
「なんだ林、ここのこと知ってるみてぇだな。」
「まぁな。少し前に処刑された隣の爺さんが時計と一緒にここに関する
情報を教えてくれたんだ。」
なんだ。時計があるのか。なら・・・。
「それだけあれば脱出でもできんじゃねーの?」
林は少し黙って冷酷に答えた。
「それは無理だな。理由として第一にここの牢屋のつくりさ。
ぜったいに古びない最新のステンレスを使った鉄でできてる。
だからどんな方法を使っても折れも曲がりもしない。
2トンのプレスでもつぶれないらしいぜ。」
「はは・・・馬鹿だな。国連のやつら。」
「?なんでだよ。」
「こんなとこに連れてこられただけで大抵の人は生きる気力もなくすのに
それだけ金のかかりそうな鉄買ってんだぜ。見たところ、牢屋は少なくても200はある。
それだけの牢屋作れるならもっとできることあんだろ?
俺はぜったいにこんなとこで死にたくない。絶対死ぬものか・・・。」
三島は怒りでいっぱいになった。ニュースで見た、処刑で死んだわずか4歳の子。
林を逃がすため命がけで戦ったであろう林の両親・・・。
両親の死はさすがに林に言うことはできなかった。
「三島。」
「ん・・あ・・何?」
「何かそっちから変な音聞こえんだけど。」
「変な音?」
薄暗くあまり見えない牢屋を手で探していると何かが手に当たった。
「あ。」
「なんだった?」
「デジタルノートだ。今日の朝、先生にお前に渡すように頼まれてたんだ。」
「あ・・そうなの。何書いてる?呼んでくれよ。」
林がそういうと三島はだまって加藤が書いたメモを読んだ。
「んとね・・・「元気か?林。お前が休むなんて珍しいじゃないか。
風邪ならちゃんと学校に連絡渡せよ。今日の数学の授業内容書いといたから
ちゃんと勉強しろよ。じゃあな。」だって。」
「んだよぉ。そんだけかよつまんねー。」
「お前に言うことなんかそれくらいしかねぇだろーよ。」
冗談言いながらデジタルノートの電源を消そうとしたとき三島はあることに気がついた。
「な、なぁ林。」
「何?もう俺眠たいんだけど。」
「デジタルノートて改造アプリ入れれるっけ?」
「しらねーー・・あ、そういえば3年の鈴木さんが授業で配布されたデジタルノートで
ネットやってるとこ見たことあるぜ。そのあと先生に見つかってがっつりおこられてたけどな。」
「ネット・・・。」
(デジタルノートはデータの保存につかうものでネットなんかは機能にない。
ていうことは鈴木さんは何かしらの自作アプリでも導入したみてぇだな。
よし、これで脱出できる可能性があがった!)
「はは!林!俺のと区切って何か知ってるだろ?」
急にテンションがおかしくなった三島に林はあきれた。
「なんだよ三島、急にテンション上がりやがって。なんかあったのかよ。」
「いいから。俺の特技って何?」
「お前の特技?たしか陸上部だったよな。長距離走とか?
あ、でもお前よく技術で褒められてたよな・・・まさかパソコン?」
「パソコンにかぎらず私にはどんなマシンでも使いこなせますよ。
ここにあるデジタルノートを使ってここから脱出してみませんか?林君。」
「ははは!三島、最高だぜ!」
「まかせとけ。俺はハナからここで死ぬ気はねぇからな。」
2人の脱出計画、開始。




