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超毒舌グルメVTuberは俺の飯だけ星一千万〜隣の無口美少女を料亭仕込みの家庭料理で餌付けしていたら、毎晩ごはんをねだられるようになった〜  作者: ハイさん
第4章 陽キャ同級生VTuberと、重圧のトラウマ

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第67話 アリアからのDM

十月。金木犀の匂いが漂う季節。


 壁の向こうから、リリの配信の声が聞こえる夜。俺は自室でスマホをいじっていた。


 LINEに通知が入った。キララから。


『湊くーん! 元気ー? ちょっと相談があるんだけど!


 ネットのことなんだけどね。アリアとして、リリさんにDMを送ったの。実は私、リリさんのことがすごく心配で。最近のレビュー、すごくよくなったけど、それでもまだどこか無理してるみたいなところがあって。


 で——リリさんに、こう送ったの。

「リリさん。わたしは配信者としてだけじゃなく、一人の人間としてリリさんのことが好きです。もしよかったら、今度オフで会いませんか? 配信の相手としてじゃなく、友達として」


 そしたらリリさんから返事が来たの。

「……考えさせてください。わたしは人と会うのが苦手なので。でも——アリアさんのことは、嫌いではありません」


 「嫌いではありません」だよ!? リリ語で「嫌いではない」は「好き」って意味だよね!? やったーーーー!!! って思ったんだけど、どう思う!?』


 ——リリ語で「嫌いではない」は「好き」。正解だ。キララの読解力、侮れない。


 返信を打った。


『いいんじゃないか。でもリリは人見知りだから、無理に会おうとするな。向こうのペースに合わせてやれ』


『わかった! ありがとう湊くん! ……ねぇ、湊くんってリリさんのこと詳しいよね。ファンなの?』


『……まあ』


『ふーん。あ、それとね。氷室さんに伝えてほしいの』


『何を』


『「学食の件はごめんね。でも、あなたの気持ちはすごくかっこよかったよ」って』


『……伝えとく』


『ありがとー! じゃあねー!!』


 スマホを閉じた。


 キララは——アリアは、リリに友達として会いたいと思っている。


 もしそれが実現したら——キララと鈴音が、互いの正体を知ることになる。


 それは——面白いことになりそうだった。


 ◇


 翌朝、鈴音にキララの伝言を伝えた。


「星野さんが、学食の件はごめんって。それと——お前の気持ちはかっこよかったって」


 鈴音の箸が止まった。


「……かっこよかった」


「そう言ってた」


「……私は、かっこいいことを言ったつもりは——」


「かっこよかったよ」


 鈴音の耳が赤くなった。


「……みなとさんにも言われると。……困ります」


「困れ」


 朝食を再開した。味噌汁は九十一点。安定の高得点。


 金木犀の匂いが、開けた窓から入ってきた。

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