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Silver Pendulum  作者: 迦月
6/11

閑話休題

 ―午前6時18分 星宿館正面門―



 12月10日。

  組織からデータを盗み出した二週間後。

 メンバーの中で一番朝が早い祥が、寝巻きのままポストを開けた。

 中には新聞と広告、三通の手紙。

 祥はその場で封を開ける。

 薄茶色の封筒は、郵便講座に依頼料を振り込んだという通告。これは破る。

 灰色の封筒は、ガス・電気・水道代の請求。これも請求書だけ残して破る。

 そして、残る一つは差出人不明の真っ白な封筒。

 印が見当たらない為、この差出人はわざわざ自分で持ってきたらしい。

祥(組織のヤツらか……)

 そう予想をつけながらも、祥はなんの躊躇もなく無造作に封筒を破る。

祥(えっと…


 ―手紙―


 『―拝敬 羽生兄妹様

 この度はどうも、いろいろやらかしてくれたようですね。

 ボクは、二入に会えなくて寂しかったけど、対に博士が出動許可を出してくださいました。

 前に、コレで遊んだことがありましたね。

 使い方は変えていません。

 阿部と佐藤…と今は一緒にいるようですね。卯木から聞きました。

 もう、ボクらの所には帰ってきてはくれないのですか?

 …と言っても、この間の行動で答えはわかっていますが。

 では、待っています。

 前みたいに、待ち合わせ場所はコレだよ。

 早く、二人を殺したいな。


                       ―二人の友達より』


祥 (コレは…)

 祥は手紙に同封された黒い箱のようなものを見る。

祥(しかも、この手紙…漢字間違ってるし、俺ら友達じゃないってつったのに…)

 そのとき、一陣の突風が吹いた。

 破り捨てられた二通の手紙は、風が舞い上げていき、見えなくなった。

 しかし、白い封筒と手紙、黒い箱は祥の手にある。

 祥は、風で顔にかかった髪を掻き上げ、箱と手紙をポケットに入れた。

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