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隠しヒロイン

俺はあらゆるシュミレーションをしてきた。


聖女、女性を見て殺される。

魔王の娘、物理的に殺される。

美女、包丁で殺される。

ゴリラ、殺されない。


命は大事だ……俺は決心した。

そして結婚相手を決める会場に現れた。


聖女、魔王の娘、美女、ゴリラ、ゴリラ。


…ん?

ゴリラが二匹いる…

こ、これは想定外だ…


俺はゴリラをゴリラとして認識している。

個体の違いなど、分かるはずがない。

なにせ、オラウータンと間違えるくらいだ。


では、結婚相手をお決め下さい!


ど、どうする…?

優しいゴリラはどっちだ…?

一歩間違えると、ゴリラに殺される可能性も出てきた。

同じ殺されるなら、せめて人にすべきか…


聖女が微笑む。

「もちろん、私を選びますよね♡」


魔王の娘が炎を出す。

「間違えたら、燃やすわよ?」


美女が包丁を手に持つ。

「私の事、好きだよね?」


ゴリラ。

「ウホッ」


ゴリラ。

「ウホ…(逃げて)」


はっ…聞こえた、優しい心の声が。

もう俺は間違えない。

結婚相手に選ぶのは……こっちのゴリラだ〜っ。



すると神の声。

『おめでとうございます!』

『隠しヒロインルートに入りました!』


ゴリラが光りだす。

「えっ、まさか!」

俺は期待に胸を踊らせる。


そして光の中から姿を現す−−


超絶美少女ゴリラ。



「いや、ゴリラ!!」







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