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Dreaming Maker Memories  作者: 菖蒲P(あやめぴー)
一章
20/33

十九話 見方が変わっていくんだよ

収録がスタート。そしていきなり注意されるメンバーたち。しかしレイヤは台本を時折組み替えながら自分の指示中心で収録を進めて行った。大切な場面の前でも気が抜けている圭人を見て不安な世奈だったが、リーダーとしての彼の器を信じると決めた。

今まで見たこともない沢山のカメラたちに囲まれて、収録はスタートした。8人はひな壇の下段に横一列になって座っている。その一つ上の段にはRock'in Heartの二人も並んで座っていた。新人アイドル総勢4組が座っているひな壇にカメラが向けられた。ここで各ユニット、リーダーが率先して挨拶…って…

「カットー!!」カットが入った。その理由は、様々。メンバーたちは番組プロデューサーに注意を受けていた。ここから見ても分かる。まずなにをやらかしたのかというと、リーダーだけが率先して挨拶をし、他メンバーは全員お辞儀をする指示、にも関わらず。明石くん、若干よそ見をしてタイミングが遅れる。そして御影くん、代わりに挨拶をしてしまう。そんでもって灯ちゃんと花咲くん、めちゃくちゃカメラに向かって手を振っていた。プロデューサーさんが私と大地の方に近づいてきて、「事前に教えたよね?」と呆れ顔で注意をした。私たち二人はただただ謝ることしかできなかった。8人の元に急いで駆け寄り、「失敗させようとしなくていい、成功させてください。」と念押ししてきた。皆緊張が一周回って吹っ切れて、こうなったのかもしれない。気を取り直してテイク2、と皆が思ったその時、躑躅森くんが声をあげた。

「ねぇねぇプロデューサーさん、今のダメだった?今のテンションがなきゃ俺たちレギュラー陣に新人ちゃんたち押されちゃうよ。テイク2は全員にもっとテンション高めにやらせたら?新人だから、通過儀礼として台本通りにやるのはどうかと思う。」そんな型破りな提案をしたのだ。

「いやしかし…でも躑躅森くんはいつもそう言って私たちの台本をかき乱すけど、成功に持って行ってくれる。信じてみるか。」プロデューサーさんも躑躅森くんを信頼しているのか、彼の言い分に納得した様子だ。その後も時折台本を変えて躑躅森くんの指示中心に番組収録が進んだ。


一旦休憩を挟んだ。次のパートはいよいよ新人アイドルたちの特集。結成当初の秘話や、他メンバーの秘密などを暴露するコーナー。Dreaming Maker8人全員に出番がある。8人だから短めになりそうだけど、皆台本をしっかり読んできたはずだ。

「えーっと、俺の言うことは…」緊張で胃が痛いのか、胃をさすりながら織くんが入念に台本をチェックしている。他メンバーも皆チェックして…いや、明石くんと御影くんはリラックスした様子で体を休めていた。

「二人とも、台本チェックしなくていいんですか?」「ああ、僕は全部暗記してきたから。」御影くんはサラッと言った。やっぱり才能なのかなぁ。

「明石くんも、暗記してきたんですか?」「いや、俺は全然。」「っはあー!?」その答えに思わずいつもの大声を出してしまい「すみません…」と周囲に謝った。明石くんの耳にだけ聞こえるように小さな声で話を続けた。

「なんで、なんで読めって言ったのに練習してこなかったんですかー!?」「だって、メンバーの秘密とか、結成当初の話とか、確かに台本にはこれこれこうだった。って書き出してみたけど、日にちが経つとなんだか見方が変わっていくんだよ。あいつのあの秘密、馬鹿らしいとか最初は思ってたけど、今見ればあいつも頑張ってきたからこそなんだな、とか。視聴者には嘘偽りないフレッシュな俺たちを知ってもらいたくて、今から考える。大丈夫、マネージャーと違って頭の回転早いし地頭いい方だから。」安心しろ、と言った顔をされたが安心していいのか分からない。今までも真剣な場面で気が抜けてる明石くんとか、カッコつけたがりだったり嫉妬しやすい明石くんを見てきた。今のところ明石くんに対しては明らかに不安の方が多い。でも、オーディションでリーダーに選ばれた器を今は信じるしかない。

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