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四十六億年の物語——星生まれの細胞は、宇宙を奏でる  作者: 位面の行者
太古の海

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第73章 第二回・大量絶滅

ドン……


火球が海面を打ったその瞬間、極めて強烈な波動が猛然と散開し、激しい水流を巻き起こすと同時に、水温は瞬時に数倍にも跳ね上がった。海面で観察していたリンの眼球は、たちまちこの熱量に耐えきれずに死に絶えた。


あれは一体何なのだ? まさか星が空から落ちてきたとでもいうのか?


今の隊列は数百メートルの深海底にいるというのに、すべての魚類が異常を感じ取ったらしい。やつらは突然、北へ向けて狂ったように突進し、泳ぎ狂いはじめた。もともと安定して泳いでいた隊列は、この一瞬にしてすべてが狂乱したかのようだった。


甲冑魚たちは狂ったように身をくねらせて前へ前へと突き進み、弱った他の魚を押しのけ、片時も休まず全力で北へと泳いでいく。サメどもはとっくに影も形もなく、リンにはやつらがどこへ逃げたのかわからなかった。そしてダンクルオステウスこそが最大の厄介ごとだった。やつらは巨大な体躯と巨大な口で、行く手を遮るすべての生物を打ち当たり、引き裂き、それはまったく捕食のためではなく、より前の場所へ突き進むためだった。


刻限が来た……


リンの輸送者は、狂乱した魚の群れのなかに揉まれ、身動きがとれずにいる。後方寄りにいた何体かの輸送者は、すでにダンクルオステウスに噛み砕かれてしまった。血液と細胞の臭いが隊列全体に立ち込めている。しかしリンはさほど気にかけてはいなかった。なぜなら今、もっと大きな脅威が迫っているのだから……


輸送者の身についた敏感な触角が感じ取っている。海面に、巨大な物体の衝突の波動が、絶え間なく伝わってくるのを。あれは無数の火球が海面を打ち据えて生じているものだ。


そしてリンはさらに、一筋の激しい波動が、遠方から伝わってくるのを感じ取っていた。あれこそが、おそらく魚の群れを狂乱させた原因だった。


この波動は、陸地から来ている。それはおそらく海震の類の震動によって引き起こされた波動で、恐ろしいほどの速度で伝わる極めて強烈な水流を形成していた。「衝撃波」という言葉で形容できるものだ。


リンが少しばかり計算してみたところ、もしこの強烈な水流にぶつかられれば、体内の器官でさえもが圧し潰されるかもしれない。


それが一体どうやって形成されたのか、リンにはわからなかった。なぜあれほど遠くまで伝わりうるのかもわからない。今、陸地から遠く離れた深海にいるのに、それでも無駄なのか?


リヴァイアサンのいる北の大陸では、これといった状況は何も見つかっていなかった。道理で魚の群れがそちらへ向かうわけだ……リンは今、輸送者たちをどうにかして生き延びさせねばならない。


さもなければ、一億年をかけて得た養分がすべて無駄になってしまう。


もうじき来る……


リンは狂乱した魚の群れを無視した。そしてただちに、すべての輸送者の体内の心臓の流れを加速させ、大量の腺細胞を皮層へと送り、現時点で最も堅固な甲質物を分泌させ、輸送者の外皮を完全に被覆硬化させる!


衝撃が近づく。海域全体に強い震動が起きた。海底を這っていたあの節足類たちはすべて活動を停止し、身の下の砂礫を掘り続け、砂のなかへ潜り込んで避難しようとする。一方、魚の群れはただ、さらに狂ったように泳ぎ続けるだけだ……


来た!


激しい衝撃が、この一瞬にしてこの海域一帯を撫で斬りにした。大量の甲冑魚は衝撃が直撃した一瞬に身が押し扁められ、血液とさまざまな器官が鰓から、口の中からといったあらゆる場所から噴き出し、鎧甲で覆われた頭部でさえもそれによって砕け散った。


輸送者の硬化した外殻もまた、衝撃を受けたその刹那に大きく亀裂を生じ、内部の器官は圧迫を受けて損壊した。一部の細胞こそまだ生きているが、もはや行動は不可能だった。とはいえ、これらは後方寄りの輸送者に限られ、隊列の前方にいた輸送者は殻にさえ罅が入っていなかった。


この衝撃は徐々に威力を弱めていくらしい。だが、それがこの一瞬のうちにすでに大半の甲冑魚を殺し、ダンクルオステウスの群れでさえ半数以上が死んだ。なにしろやつらは最後尾を泳いでいたのだ。


砂粒のなかに隠れていた節足類も多くが吹き出されたが、やつらの厚い甲が守りとなり、損失は大きくはなかった。


この一連の波動を経て、すべての生物は体力の消耗を度外視し、最高速度で前進をはじめた。


リンは衝撃に吹き散らされた輸送者たちを再び集結させた。今や残るは千三百体となった。多くを失ったが、リンはそいつらの死体を回収しに引き返すわけにはいかなかった。


なぜなら、危機はどうやらまだ始まったばかりらしいからだ。


衝撃波が過ぎ去ったばかりだというのに、海中は再び騒ぎはじめた。海底からは大量の気泡が湧き出している。この気泡は無毒らしいが、その出現によって水温はさらに一段と高まった。大量の、熱に耐えられない生物がこの瞬間に死滅した。


もともと数万の生物がいた膨大な隊列は、今や数千を残すのみとなっている。


リンの輸送者もまた、この熱波に抗えなかった。やつらは即座に死にはしなかったが、このままでは……


全速前進!


リンもまた消耗を計算するのをやめた。すべての輸送者はただちに硬化した外殻を脱ぎ捨て、最高速度で噴水口を動かしはじめる。熱死する前にこの水域を突っ切らねばならない。過熱された区域がどれほど大きいのかはわからないが、死に物狂いでやるしかなかった。


このとき、海面の方角から数多くの石塊が沈んできた。これらの石はおそらく、海面を打ったあの火球たちで、やつらはもうこの深度まで沈んできたらしい。大きなものは十数メートルもあり、小さなものはわずか半メートルほどだ。輸送者隊列の後方で、一頭の巨大なダンクルオステウスが数個の小石に打たれ、たちまち激痛に苛まれたかのように身をよじらせ、しきりに藻掻き続け、まもなく轟然と海底に倒れ伏した。


これらの石は、一つ一つが溶岩のごとく灼熱しているのを、リンは感じ取ることができた。


ふと、直径が優に三十メートルもある巨石が、上方から落ちてきて、リンの輸送者隊列の目前を塞いだ。前方にいた何体かの輸送者は止まりきれず、この巨石に衝突してしまう。


巨石の上からは極度の灼熱の感覚が伝わり、輸送者の皮層の細胞は瞬時に全滅し、続いて灼熱が次の瞬間には全身に行き渡った。これらの輸送者は巨石に触れたその瞬間、その場で絶命した。


つい今しがた十数体の輸送者を失ったが、リンにはそれを構っている余裕はない。残った輸送者はこの巨石を迂回し、北への急突進を続ける!


だが、急突進の過程でそれらをかわしきるのは難しく、少なからぬ輸送者がそれらの石塊に打ち当たり、瞬時にその灼熱に殺された。


このとき、リンは再び遠方から伝わってくる震動感を感じ取った……


これには一体、終わりがないのか?


違う……これは……


リンは気づいた。この感覚は、ああした一過性の衝撃波のたぐいではない。しかも方向も後方ではなく、下方の海底の深みからだった……海震か?


これは機会だ……!


そう考え、リンは輸送者たちに速度を緩めさせ、もはや急突進はさせず、石塊を避けることに専念させた。


周囲の甲冑魚は生き残っているものがもうほとんどいなくなり、それがリンに多くの空間をもたらした。あとはもう、待つだけだ。


震動感は絶えず伝わってきて、ますます近くなる……


ドゴ——ン!!


下方の海底が突然、轟然と一震いし、この一帯の海底が突然、猛然と隆起した! この区域が上昇するのに伴い、圧迫を受けた海水もまた、ここにいるすべての生物を乗せて急上昇していく。海面から数百メートルもの距離が瞬時になくなり、無数の海水が、一道の途方もなく巨大な水の壁を形づくって急激に海面を突き抜ける。リンの輸送者隊列と大量の他の生物もまた、この津波のなかにあった。


震動はまだ終わらない。海底のさらなる一震いが、津波を前方へとまっすぐ突き進ませる。そのきわめて速い速度は、リンが目にするいかなる速度をも超えていた。


本来、津波の持続時間は長くはないが、この一帯のひっきりなしの海震が、この水の壁を片時も衰えさせなかった。この途方もない大波に乗って、リンの隊列は北の陸の方角へと疾駆していった。


津波のなかでは、輸送者は身を調整できない。しかしリンの輸送者は、水を透かして周囲の環境を見ることができた。津波はすでに、あの火球が落ちてきた区域を突き抜けており、今やまさに望む方角へと進んでいる。


海底ではずっと震動が持続していた。これは津波の速度を維持しただけでなく、この津波をますます高くしていった。初歩的な計算では、おそらく百メートルを超えている。


津波の速度はかなり速く、おそらくあと二昼夜もすれば北の陸へ到着できる。無論、これは海震が持続している場合の話だ。もし海震のエネルギーを失えば、津波はたちまち平静に戻る。


リンとしてはむしろ、津波が静まることを望んでいた。なにしろすでに火球区域を突き抜けたのだ。もしこのまま津波に乗って北の陸の峭壁に激突すれば……その損失は甚大なものになる。


しかし、津波の移動につれて、海震もまた移動しているらしい。それはつねに津波の下方か、あるいはごく近い区域で発生しており、そのため津波は一度も止まず、ずっと持続していた。


昼夜が交替したのち、リンは津波のなかの輸送者たちが、すでに遠方の北の大陸を見られることに気づいた。


海岸の峭壁の下にいるリヴァイアサンも、このとき遠くの巨大な波を目にした。そのとき、リヴァイアサンの周囲の水面はいくぶんか低くなったらしく、もともと数十メートルの高さだった峭壁が百メートル以上に変わり、すべての水分が遠方の津波に吸い寄せられたかのようだった。


海震の持続は消え去った。だが、その最後の一震いの力は、この途方もない大波をして、北の大陸に激突させるに十分なものだった。

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