いちな、ありのままで魔王城に呼ばれる! 3
ロスト 高橋いちな
アーテル・フィーニス・オプスクーリタース(通称 魔王)
その質問を聞いて魔王は微笑みながら答える
「…きっとお主に会ってゆっくり話す機会が作れればこの気持ちが再度燃え上がり、あの楽しいひと時をもう一度過ごせると思っていたのだが」
「いちなはインティウムであってインティウムではないのだな…」
いちなは、少し考えてから
「そうですね。私も若輩ながら18年生きてきましたから。インティウムさんとまったく同じというわけにはいかないかもしれないですね」
「残念ながら、私はフィーニスさんとは恋に落ちる気配はないです」
その言葉に魔王は驚いた。
「そう…なのか?」
「こういう表現はあまり良くないかもですが、親戚のお兄さんって感じですね」
いちなは冷めた紅茶を飲み干す。
「そうか…それは残念だったな」
「すみません」
いちなは申し訳なさそうに謝った。
「まあ、家族になれた事だしよしとしよう」
魔王様ってポジティブシンキングな方だったんですね…。
「ソウユウカンジデ、オネガイシマス」
「では…」
その言葉を聞いた時には目の前に魔王はおらず
「いちなを見守る事は許されるのだな」
といいながら背後からそっと抱きしめられた。
「24時間の監視は嫌ですけど。気が向いたらこうしてお茶を一緒にしませんか?」
いちなは魔王と視線を合わせるために上を向いた。
「ああ、それは素敵な提案だ」
目を細めて喜んでくれた。
いちなは軽く抱きしめられている腕をポンポンと叩きながら
「やっぱりフィーニスさんが恋しく思っている方は同じ魂でも私ではないのですよ。前のインティウムさんなんですよ。もしかすると何百年、何千年と待ち続けていたかもしれませんが…」
魔王がいちなの肩に顔を埋めながら
「ああ、そうなのだろうな。恋しくて会いたい人は残念ながら今のいちなではなかった」
「まっフィーニスさん人生?魔王生活?長そうですし、次の恋行っときましょう!」
その言葉に魔王は笑いながら
「そう上手く行けばいいのだがな」
といっていちなの髪をすくってキスをした。
「今はそばで見守るとしよう」
魔王なりに納得したようだった。
納得した魔王をみてヨシッと思ったいちはな
「ところで、そろそろ本体に帰りたいのですが」
魔王にお願いしてみる。
「そうだな…いちなとゆっくり話すこともできたし今回はこれで解放しようとするか」
「いちなに拒絶されるのは辛いかなら」
魔王はそう言うといちなを立たせる
「ところでどうやって体に戻るのですか?」
その質問を聞いた後、魔王はニヤッと笑いながら
「お主知らぬのか?目覚めるときの定石を?」
えっという反応をしたいちなに魔王はそっと頬にキスをする
「王子様のキスだな」
ええええええええっ!!!!!
色々違うでしょ!なんというか、外側から?
イヤイヤ少なくとも眠っている側からではないでしょぉぉぉぉ~
いちなはそのまま倒れこむように意識を失った。
最後までお読みいただきありがとうございました。




