いちな、魔法軍に呼ばれる! 2
ロスト 高橋いちな
オーモンド隊 隊 長 ロン・オーモンド(少尉)
副隊長 イアン・グレイ
事務所の入り口はなんと、ガラスの自動ドアだった。懐かしいすぎてキョロキョロ見ていると。
「タカハシ殿はこのようなドアを見るのは初めてですか?」
いちなの隣に立っていた、イアンがニコニコしながら聞いてきた。
「いいえ、どちらかと言うと懐かしいですね」
失礼な奴だな!と思いながら答える。
「イアン、これはロストテクノロジーだぞ。いちなちゃんが知らないわけないじゃないか」
先頭を歩いていたロンはイアンの方を見ながら説明する。
「あ~そうですね。これは失礼しました。」
「いえいえ大丈夫ですよ」
「イアン、タイミングも良いし自己紹介でもすれば?」
ロンに促されてイアンが姿勢を正した
「はっ、私はオーモンド隊、副隊長のイアン・グレイです。隊長とは軍の士学生からの付き合いです。隊長の事をロンと呼ばれているみたいなので、私のことはイアンと呼んでいただけると嬉しいです」
最後は白い歯をニカッと出して笑った。
「私は高橋いちなです。こちらこそよろしくお願いします。」
「じゃあ、早速師団長の所に行こっか。多分ソワソワして待ってると思うから」
そんな偉い人がソワソワしないでしょ。
施設の中は、異世界とは思えないほど綺麗な建物だった。病院みたいに白を基調として等間隔で部屋がたくさんある。
「これ、迷いそうなぐらい同じ造りになっているんですね」
いちなが感心しながら話すと。
「そうですね。外部からの侵入があった時に対応できるような感じです。特にこの施設は軍部の一般職の方がメインに在籍しているのでなかなか抗戦できないんですよね」
「おぉ~。なんだか本格的ですね」
イアンに軽く説明してもらいながら進む。
少し広いエレベーターホールみたいな所に着くとエレベーターが入るぐらいの部屋に4人で入室する。
「では、師団長がいる階に転移しますね」
とロンが言うと胸ポケットからペーパーナイフ型のロッドを取り出して一振りする
床が一瞬光ると
「はい、着きましたよ」とロンが声をかけた。
「相変わらず隊長の転移はすごいですね。無詠唱で4人飛ばすなんて」
イアンは感心したようにロンに言った。
4人はハリスがいると言われている階のエレベーターホールに出た。
「こればかりは、与えられるものだからどうしようもないよね…。」
謙遜しながらイアンに言った。
イアンは、またまた~と少し冷やかしていた。
いちなは、ロンのロッドを見ながら
「あっ、ロンさん聞いてくださいよ!私午前中にロッドを作ってみたんですよ」
「そうなんですか?」
いちなは嬉しそうに
「それがものすごい自信作だったんです!」
ロンは、興味深そうにいちなの話を聞く
「へぇ~どんな形の物を創造したんですか?」
「これぐらいの長さの、ロンさんが普段使用しているやつで…。」
午前中に作ったロッドを思い出しながらいちなは両手で長さを表した瞬間
両手の間に白銀の光が集まりだし
「ロン、危ない!」イアンがとっさにロンの身柄を守る。
もう一人の軍人は焦っていちなに向けて魔法を仕掛けようとする
「エリー!いちなに魔法を打つな!」
ロンの言葉は遅く、エリーと呼ばれる軍人は既にいちなに向けて魔法を打ってしまっていた。
いちなは、落ちていた何かをとっさに掴んで襲ってくる魔法に向かって
「キャンセル」と言いながら自分をかばうように何かを顔の前に出した。
その場にいたエリーといちなは「間に合わない!」と思って目をつぶったが何も起こらない。いちなは、恐る恐る目を開くと呆然としているロンとイアンが佇んでいた。
「良かった。痛くなかった…。」ほっと一息ついていちなは自分の持っているものを確認すると…。
「ロンさん!これですよ!今日の午前中に作ったロッド!」
いちなの手には午前中に消滅しているはずのロッドが手の中にあったのだった。
オーモンド隊 隊員 エリー(愛称のみ)
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