いちな、役所に呼ばれる!
ロスト 高橋いちな
ロスト対策室 室長補佐 マーク・パイク
帰依荘 ジェマ・トオマツ・パッカー
役所職員 サラ・サヘア
食堂で昼食をとっていると、ジェマさんが現れて再び手紙の話をされた。
「大丈夫でしたよ。ちょっと会いたいなって感じでした」
文章の内容をやんわりと伝えるとやはり心配そうな表情で
「本当に気を付けてね」と一言添えて仕事に戻った。
心配してもらえるって幸せなんだな…。と思いつつ昼食を再びとっていると
「いちなちゃーん!」
名前を呼ばれたので声の聞こえた方を見るとサラが制服のまま寮に帰ってきたみたいだった。
「どうしたんですか?まだ仕事中ですよね?」
この世界の業務携帯でもしかするとシエスタ(お昼寝時間)とかあるのかな?と思っていると息を切らせながら
「違うわよ!タイラー室長から迎えに出されたのよ!」
呼吸を整えながら話をするのでゼイゼイ言っていた。すみません。
「時間間違ってました?」
お昼過ぎでいいと思ったのでご飯を食べてから行こうとしている事を説明すると。
サラは手を横に振りながら
「先手を打ちたかっただけだから大丈夫よ」
と言ってジェマから水を貰って一息ついた。
「私すぐ食べますから!」
いちなは、急ピッチでご飯を食べ始めた。
「あはは、ごめんね」
特に持っていく物もないので、口をすすいでからそのままサラと寮を出た。
と言ってもロスト商店街の外れだったので距離的にはそんなに遠くない。
「サラさん、短距離とか強そうですよね」
いちなが思わずつぶやくと
「タンキョリ?いちなの国では息を切らして走ることをそう呼ぶの?」
サラはキョトンとしならが質問してきた
「フフフ、違いますよ。走る競技がありまして…。走る距離によって競技名が違ってくるんんですよ」
いちなは、役所に行くまでにサラに部活と陸上競技について説明していた。
「へぇ~。そうゆう運動があるんだね。いちなちゃんはブカツ?に入っていたの?」
「私は、そうですね中学の時はソフトボール部で高校はライフル射撃部でしたね」
いちなは、ニコニコ笑いながら答えた。
サラは言葉として通じているがイメージがつかないらしく、一度立ち止まるといちなを見て
「???」という表情をした。
いちなは笑いながら
「一言で言えばやんちゃだったということで…。」
説明するのが難しくて誤魔化した。
二人で学生時代の話をしながら歩いていると役所に到着した。
サラは総合案内のブースにかけよって、ローラにいちなが到着したことを伝えるとすぐに、マークが降りてきて、いちなを連れていった。
「サヘアさん、ありがとうございます」
マークがサラにお礼を言うと。
「パイク室長補佐、やつより先に捕まえてきましたよ」
と少し悪い顔をしたサラがマークに自慢げに報告した。
その表情をみたマークはフフッと笑顔になり
「お疲れさまでした」と再度労ってくれた。
その表情をみたサラの顔の7割ぐらいが真っ赤になったのを見たいちなが
あ~こりゃ、リンゴーンって鳴っているヤツかもしれないわ。
と人が恋に落ちる瞬間を目撃したのであった。
マークと二人で階段を上りながら
「ローラさんは相変わらずお忙しいのですか?実は、昨日深夜までお付き合いさせてしまって」
「…大丈夫ですよ。フォローするのが我々の仕事ですから」
「そうですか、ありがとうございます」
空気が重くなって話をそらしたかったいちなは、
「ちなみに、パイクさんは彼女とかいるんですか?」
あっやべっ、かなりプライベートと質問してしまったよ…。
その質問にマークは階段を上るのを止めた。急に止まったのでいちなは、マークの背中に衝突してしまい「ウゲッ」と潰れた声を出してしまった。
振り返ったマークは、先に階段を上っているのでかなり上から見下ろされている
ええっ、もしかして睨まれてる?ついつい、高校の時の担任に初めての対面の時に
「先生に質問ある人~?」
「先生彼女いるんですかぁ~?」「プライベートな質問は答えません!」
「うわぁ~いるじゃん!」というあるあるな雰囲気になると思いきや。
手を見ると握りしめた手がプルプルと震えている。
いちなは、いよいよこの世界の暗黙のルールとやらを破ったのかもしれないと思いはじめる
「あっ変な質問「いません…。」」
マークと目があったいちなは、次の言葉を話そうとすると
「年齢イコールお相手がいないんですよぉ~」
と言いながらマークは走ってどこかに行ってしまった。
マークの自爆的な告白が良く響く静かな階段で木霊していた。
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