いちな、お貴族ストリートへ行く! 2
ロスト 高橋いちな
ロスト対策室 ロン・オーモンド
気まずい雰囲気が流れる中、年長のお手伝いさんが
「さぁ、タカハシ様こちらへ着いてきてきてもらえますか?」
と言いながら二階へ誘導された。
二階のすぐ近くの部屋に入ると服を脱がされバスローブみたいな前がはだけることができる服に着替えさせられた。そのまま、バスルームに連れていかれ全身を磨かれた後、マッサージをしてもらい髪も綺麗に洗ってもらう。
いっ生き返る…。
エステに行った感じの施術を受けるとお手伝いさんの一人に服を渡された。
いちながいつも着てる服よりも質の良さそうなワンピースだ。
綺麗なお姉さんが好みそうな落ち着いた色だった。
服を着ると、次はメイクにはいる。基礎化粧品を丁寧に塗りこまれお化粧はシンプルに最後は髪をハーフアップにしてもらうと
「こっ小綺麗になった…。」
お手伝いさん達の腕に感謝し
「ありがとうございます」と伝えると
三人のお手伝いさんは綺麗なお辞儀で返事をしてくれた。
最後に、ヒールを履かせてもらいロンと別れたエントランスに向かうと
既にロンは待機していた。
いちなを見ると、ニッコリと笑い。
「うん、とても綺麗だね」と満足しているようだった。
「こんなにしてもらって申し訳ないです。」
いちなが恐縮していると
「そこは、大人しくありがとうって言えばいいんだよ」と
いちなの手をとると手の甲に軽くキスを落とす。
行動がスゲーな、慣れないわ。
と照れて顔が赤くなっているいちなだったが、心のなかは少し毒づいていた。
再び馬車に乗り込むと少しずつ馬車が前進する。
「ここからお店って遠いのですか?」
「ん~そんなに遠くないよ。歩いて行くこともできる距離かな」
「そうなんですね」
そして、いちなが今自分の着ている服装を見ながら
「やっぱり、ドレスコードみたいなものがありそうですね…。」
とロンに言うと
ロンはしばらく考えてから
「…。ごめんね。ある程度の身なりをしないとやはり厳しいかもしれないね。
けっして、いちなちゃんの普段着が貧しいねという意味ではないのだけど」
ロンの言いたいことは理解できるので相槌を打っておく
郷に入れば郷にいては郷に従えってやつかな
といちなは一人で思った。
「大丈夫ですよ。でも、なんだか緊張してきましたね」
いちなは、服だけセーフとならないように気を付けようと思った。
しばらくすると、馬車が停止し御者に目的地に着いたことを報告される。
ロンが了承すると、ドアが開きエスコートされて馬車を降りる。
降りるときに足元ばかりを見ていたので改めて周囲を確認すると
商店街とは全然違う華やかな雰囲気が漂う街並みが視界に入ってくる。
「うわぁ~」
洗練された建物、人々に圧倒されていると
「ようこそ!パラティウム・ストリートへ」
ロンは再び、いちなの手を取りその街並みに入っていった。
「ちなみに、お貴族ストリートという呼び方はこの場所では辞めてね」
とロンに耳打ちされる。
えっとロンの方を見ると思いのほか近かったのでドキッとした。
「面倒な人に聞かれると…ね」
秘密を分け合うように伝えるといちなも
「はい…。」としか言えなかった。
繋がれたままの手をそろそろ離しませんか?とロンに聞くと
「人が多くなるからこのままでいてもらってもいいかな?」
とお願いされてたので、承諾する。
しっかり者の兄に手を弾いてもらうという考えていこうっといちなは思った。
「パラディウムと言うのは王宮と言う意味なんだ。そして、このまままっすぐ突き進むと王宮に着くんだよ。通常閉門されているから入ることはできないんだけどね。
だから、それなりの地位の方がよく利用されているかな。」
ロンが簡単な説明をしてくれる。
「普段は、直接契約してくれている店が商品をもってきてくれるんだけど、僕とかは散歩もかねてここに通ったりするかな」
「そうなんですね~。」
よくある設定ですよね~。と思いながら店先を眺めた。
最後までお読みいただきありがとうございました。




