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LOST ~異世界だろうが恋がしたい~  作者: 鈴木 澪人
第一章

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いちな、ルビーの林檎亭で働く! 1(昼の部)

ロスト 高橋いちな

ロスト対策室 ロン・オーモンド(魔法師団所属)

ルビーの林檎亭 女主人 アン

昨日は、帰依荘の皆とタグ交換をした後、解散となった。

緊張したけど、みんな受け入れてくれて嬉しかった。


「さてと…。」


いちなは、身支度を終えると寮の玄関に行く。

今日は、ルビーの林檎亭の初日だったので指定された時間より早めに行くことにする。


「こんにちは、いちなちゃん」


ロンが寮の入り口で待っていた。


「こんにちは!今日も来てくれたんですか?でも、お仕事なのでロンさん一緒にいれないですよ?」


アンさんには、面接時にロンが役所の職員であることがバレているので一緒に働くことができない。


「そうですね。でも、送迎ぐらいはさせてください」


と言われたのでそれ以上断ることもできず一緒に職場に向かうことになった。


商店街を歩きながら二人で昨日の歓迎会の話題になった。


「そういえば、ロンさんってハリスさんの部下なんですか?すごく仲が良さそうでしたよね?」


ハリスさんの帰り際まで見送るなんて仲がいいんだな~と思いながらいちなはその様子を見ていたので聞いてみた。


ロンは笑いながら

「それは、仲がいいって言うのでしょうかね?上官のお見送りは基本ですよ?いちなさんも、自分の師匠がいれば僕と同じ事をするとおもいませんか?」


いちなはロンの言われたことを想像する…。


「確かに、丁寧な対応をするかもしれないです。」


「でしょ?僕とフルーム師団長の関係も同じですよ」


ロンの説明になるほどなるほどと納得しながら前に進む。


「僕からも質問していいですか?」


「はい、どうぞ~」


「いちなさんは、本当に魔法師団に入らないのですか?フルーム師団長に何度も声をかけてもらっているみたいですが…。」


ロンの質問にう~んと言いながら


「魔法は楽しいですが、お仕事にしようとは思わないですね。」


いちなは、魔法については消極的だった。人より少し魔力や魔法の種類が多いぐらいだったら魔法師団で支援とかできればいいかなって思ったかもしれないが、多分、色んな意味で規格外なんだと考えると余計なことまで巻き込まれるかもしれないので、そっとしときたかったのだった。



「そうですか…。」


「それに、私が関わるとこの世界のパワーバランスが狂ってしまいそうで怖いですね」


「ということで、余程のことがなければハリスさんとこへは行きませんね。」


ごめんなさいといちなは謝った。


「いえいえ、いちなさんも色々考えているんですね」


と会話をしているとルビーの林檎亭の前に着いた。


「では、ここでお別れですね。」といちなが言うと


「帰りも迎えに行きます。」とロンが言ってその場を去った。



  どうやって私の帰宅のタイミングが分かるんだろ…。

少し背筋に寒気が走ったが気にせずにお店に入っていった。


「よろしくお願いしまーす」


いちなが、ドアを開けると店内を掃除するアンと下ごしらえをしている男性がいた。


「いちなちゃん!いらっしゃい!さっそくお掃除からお願いしてもらえるかな?」


とアンが箒をいちなに渡した。


アンは下ごしらえしている男性を見ると

「いちなちゃん、この人はトムね。私の旦那だよっ。でも人見知りだから私がこのお店を仕切っているんだよ」


静かにジャガイモを向いているトムがいちなをみると小さくお辞儀した。


「初めまして、今日からお店の手伝いをさせていただきます。高橋いちなです。よろしくお願いします。」

といちなもお辞儀をした。


トムは挨拶のかわりに持っているジャガイモを軽くあげてから再び皮をむきだした。


「いちなちゃんの事はちゃんと説明しているから大丈夫だよ。まっこの通りなので会話は難しいかもしれないけど、困ったことがあったらあたしに聞いてね」


はーいといちなは答えながら店内を掃除し始めた。


ルビーの林檎亭 料理人 トム

最後までお読みいただきありがとうございました。

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