いちな、歓迎会を催される! 3
ロスト 高橋いちな
帰依荘 寮母 森園 恵 ジェマ・トオマツ・パッカー
いちなは、かっこいいモーションを考えては試し、考えては試しを繰り返した…。
ふと、思った。
「喉が渇いたな…。」
結局納得のいくモーションを決めることができず、気晴らしに食堂にお茶を頂きに行くことにした。
「部屋でお茶がぐらい飲めるようにしないといけないな…。」
生活に慣れてくると不便さが見えてくるものなんだな…。と思いつつ食堂に着く。
食堂は少しざわついていた。どうしたのかな?と覗いてみると
どうやらいちなの歓迎会の準備をしている所だったらしい。
いちなを見つけたジェマは慌てていちなをサロンの方へ誘導する。
「ごめんね、今食堂がバタついていて、お茶用意するね!」
忙しいのに仕事を増やしてしまって罪悪感が半端ない…。
お茶を持ってきたジェマに
「すみません、忙しいのに…。」
「いいのよ!気にしないで。」と言いながら直ぐに作業に戻った。
こりゃ居づらいな~と思いながら紅茶を飲んでいると
「あっ、魔王さんの友達!」
声のする方を見るとサロンにリコちゃんが入ってきた。
「あっ!森園さんの娘さん?」
いちなが声をかけると
「はい!森園リコです。リコ・モリゾノ・ミューアです!」
おぉ~、日本語とクレアシオンの両方で自己紹介してる。
さすが、バイリンガル?ん?何かちがう?
リコはニコニコしながらいちなの向かいのソファーに座った。
「今日は、いちなお姉ちゃんの歓迎会なんだよ。」
「そうなんだよね。嬉しいね。」
「うん!お父さんもお母さんも朝からはりきっていたよ!」
うわぁ~嬉しいな。歓迎されてるやん。私。
「いっぱいお酒が飲めるって」
うわぁ~ダシにされてるやん。私。
「そっか~。それは良かったのかな?」
リコは首を傾げながら
「あんま、分かんない」
あまりよろしくないみたいだなっ。
二人で会話をしていると、サロンに森園が入ってきた。
「あっリコここにいたの?いちなちゃんもいたのね!」
リコの手をとりながら
「もう少し準備をしたら始まるから、部屋で待っててね」
とニコニコしながらサロンを追い出された。
「いちなお姉ちゃんバイバイ!」
「リコちゃん、また後でね!」
いちなは部屋に戻り、することがなかったので少し、ほんの少しだけお昼寝をした…。
コンコンコンッ。いちなおねぇ~ちゃ~ん。
聞こえる。夢の中でリコちゃんの声が…。今日は会ったもんね。夢に登場するの早いわ~。
おねえちゃ~ん、始まるよ!歓迎会
今度は肩をゆさゆさと揺さぶられる。ウフフかわいいなぁ~。
「いちなおねぇちゃん!!!」
耳元で声をかけられた。
「へっ?えぇぇぇ~!!!」
飛び起きたいちなは周りを見渡す。するとリコがベッドの近くでいちなを起こしてくれているのだった。
「リッリコちゃん?あれ?どうしてここに?」
パニックになっているいちなに、少々呆れた表情で
「いちなお姉ちゃんが何回呼んでも返事がないからお部屋に入っちゃったよ!」
「あっごめん…。」
いちなは、無意識によだれの確認をした。大丈夫、リコちゃんに変な姿は見られていない。
「よだれとか大丈夫だけど、彼氏ができたら気を付けた方がいいよ…。」
齢一桁の女児に手厳しい指摘をされたいちなだった。
「少し、身支度を整えたら降りてくるね。」
とリコに伝え、先に食堂に戻ってもらった。
いちなは、寝ぐせを直し服装を整え食堂に向かった。
森園 リコは リコ・モリゾノ・ミューア
最後までお読みいただきありがとうございました。




