いちな、王宮に囲われる? 1
元ロスト 高橋いちな
クレアシオン王国 ルーク・クレアシオン(第四王子)
「わっ!」
いちなは目が覚めるとベッドから飛び起きた。
「えっ?ここどこ?」
記憶があるのは、確か国王に真名を聞かれて自分とは別の感情が溢れだして…。
うんうんといちながうなっていると、そっとドアが開く。
「タカハシ様、お目覚めですか?」
見知らぬ女性がいちなに話しかけてきた。
「あっはい。さっき目が覚めました」
いちなの受け答えに少し安心したのは、その女性は微笑むと自己紹介をし始めた。
「私は、ルーク王子の侍女長を任されております、ミリー・イーデンと申します。今日はタカハシ様の身の回りを担当させていただきます」
と言いながらお辞儀をした。
いちなも慌ててベッドから出て
「私は、高橋いちなと言います。話の流れで当分ここにお世話になるみたいです。よろしくお願いします」
と言い終えるとお辞儀をした。
「まあまあ、私にはそんなに丁寧な対応は不要ですよ」
フフフと言いながら手に持っていた衣服をいちなに渡した。
「先ほどまで着ていたスーツは上着だけ預かっています。そのままだとスカートが皺になりますのでこちらを着替えて頂いても大丈夫でしょうか?」
高級なワンピースを手渡されれる。
いちなは、自分の今の姿を目視で確認すると、インナーとスカートのみだったのでなるほどと思いながらミリーの言う通りにした。
いちなが着替えている間はミリーは別室に移動してくれた。
ワンピースはすごく着心地がよく、以前ロンが準備してくれた物と同レベルなんだろうなと思った。
着替えが終わったので、ベッドの近くにあったスリッパを履いてミリーが移動した部屋へと行った。
「イーデンさん、着替えが終わりました。あの~この洋服はどうすればいいですか?」
「はい、私が預かりますね。さっお茶の準備をしますのでこちらでおかけになって待っていてくださいね」
ミリーはまた違う別室へ移動していった。いちなは近くのソファーに座る。
しばらくすると、カートと共にミリーが戻ってきた。
「タカハシ様、お腹がすいていませんか?もうお昼も過ぎているので軽い昼食を持ってきました」
ミリーは、いちなに紅茶と軽食を準備すると
「では、ゆっくりしてくださいね」
と言って部屋を出ようとしたとき、ノック音が聞こえた。ミリーが入室許可を出すと
「いちな!目が覚めたと聞いたぞ!」
ルークが走ってきたのか、少し息を切らしながら部屋に入ってくる。
「ルーク王子!」
ミリーがルークに注意するような口調で名前を呼ぶ。
ルークは小言を言われた子どもみたいにしまったという表情をするがすぐにいちなに気を向ける
いちなの近くのソファーに座ると
「体調に変化はないか?」
心配そうにいちなの全身をチェックする。
紅茶を飲もうとしていたが、あまりにもルークが心配しているので一度ティーカップを下ろすと
「はい、不調な所はありませんよ。突然倒れてすみませんでした」
と座りながら謝った。
「いや、原因は父上なのだから謝る必要はないよ」
いちなが普段通りなのを確認すると、安心したようだった。
話が落ち着いたところでミリーがルークにもお茶の用意をした。
「いちなは、食事中だったのだろう、さあ、続けてくれ」
ルークに促されるが、視線が気になって食べづらいいちなだった。
「ルーク王子、そんなに熱い視線を送っていてはタカハシ様も食事が喉を通りませんよ」
苦笑いをしながらミリーがルークに再び注意をする。
ルークは耳元を赤くしてから
「すまぬ、つい…な」
モゴモゴ言いながらミリーに入れてもらった紅茶を口に含んだ。
そのタイミングでいちなも食事を始める
「すごくおいしいですね!」
思わず、ミリーに感想を言う。ミリーはありがとうございますと言ってくれた。
「いちな、今日はミリーが担当してくれているが、明日からは別のものがいちなの身の回りの世話をするからよろしく頼むよ」
「ありがとうございます。私は、明日から何をすれば良いですか?一日中ここにいるのもしんどいかもです」
いちなの意見に、ルークは少し考える。
「確かにそうだな…この状況だと魔法軍としていることは同じか…。すまぬが少し考えさせてくれないか」
「はい、分かりました。よろしくお願いします」
いちなはそういうと再び軽食を食べ始めた。
ルーク付き 侍女長 ミリー・イーデン
最後までお読みいただきありがとうございました。




