21_茶会の裏側
裏側と言うかこの時、エリスやアリサは何をしていたかと言う話です。
エリスとアリサの二人は特に必要が無いので特待クラスのエリアから出ません。
エリスはトレイシーと一緒に研究室に籠ってますし、
アリサは商売(商会の手伝い)と社交(特待クラス)に精を出してます。
なので一般クラスのサーシャとは接点がありません。
夕方、特待クラスの寮に戻ってきたナウシカアを迎えたアリサとエリス。
この寮ではこの3人で過ごすことが多い。
「お疲れ様です。」
「何か面白いことはありました?」
さっと、ナウシカア好みのお茶と茶菓子を用意したアリサに礼を言って一口お茶を飲み、茶菓子を摘まむ。
「この味、落ち着くわ・・・」
一息ついたナウシカアは
「少し前までは茶会と言うと見た目綺麗な砂糖菓子が主流だったからねえ。」
アリサと組んで薬として流通していたカカオを使った一口サイズのチョコレートやパイ、クッキーなど
それらが今回の茶会の菓子として採用されたのでお茶の方も調整された。
今までのお茶の淹れ方は砂糖菓子向けだったので合わなくなったである。
そして今までの茶会の主役だった砂糖菓子は小さく可愛らしく姿を変えてカップのお供になった。
砂糖のポットの代わりに砂糖菓子が置かれるのが現在の流行りである。
紅茶や珈琲に溶けやすいよう工夫されたこれらの砂糖菓子もマイルズ家の商会が売り出している。
一口と言うには大きい少々ビックサイズのシュークリームをナウシカアは上品に食べる。
今まで売り出していた商品はアリサが作り方を知っていたものだったが、
※子供のおやつとして色々作っていた。
前世お菓子作りが趣味だったエリスと仲良くなったことで幅が大きく広がった。
今食べているシュークリームもアリサがうまく再現出来なかったものである。
※シュークリームの皮は冷めるまでオーブンから出してはいけない・・・
人心地がついてナウシカアは茶会の様子を語り始めた。
今回のテーマは婚約式なので男性も参加する。
その為、今回は大小30個のテーブルが用意され、少ないところは4人、多いところは10人以上がテーブルを囲んでいた。
各テーブルには最低一人の男性客が座る。
その為、女性向けの華やかで軽い菓子だけでなく、マフィンや香ばしいビスケット等も用意された。
テーブルの中心にティースタンドを置き、上段に見た目華やかな飾り切りをした果物にパイ、チョコを
中段にクッキーやミニシュークリーム、下段にはマフィンやビスケットを載せる。
「男性陣には甘すぎずお腹に溜まるマフィンが好評であっという間に無くなって補充することになったわ。」
通常茶会では片手で摘まめて女性でも大口を開けることなく食べることが出来るサイズの菓子が出される。
それらは男性に特に騎士科出身者には甘すぎる、量が物足りないと言って嫌がられた。
「今回の出席者の感想も男性陣に下段のメニューが好評で・・・」
一応テーブルにはナイフとフォークが用意され女性も食べることは出来る。
今回お披露目のクロテッドクリームの好評でマフィンを割ってジャムと一緒に塗って食べる光景が見られた。
「エリス、あれのレシピを聞かれたんだけど?」
クロテッドクリームは今のところ、この特待クラス女子寮のみでエリスが作ったものだけが提供されている。
茶会用に当日午前中にエリスが用意した。
「もう少し公開は待ってください。
教える相手はアリサと相談して決めて良いです。」
「最初は姫様のところかしらね。」
「そうね。」
「そうそう、面白いと言えばこんなことがあったの。」
そう言ってサーシャのテーブルでの出来事を語った。
結婚式よろしく主役の二人は各テーブルを回り、出席者と話をする。
それを会話が興に乗ったスティーブンが無視したのだ。
「それでどうなったです。」
「同席の女性陣が何とか気付かせてバルバ令息が謝って終わったけど、あれは相当減点ね。
まあ、減点されるのはバルバ令息で女性陣というか新入生の子は近付いたことに気付いていたし、
上級生の二人もその子の合図で気が付いて対処しようとしていたからそこまで減点されることないだろうけど。」
でもね・・・挨拶回りの主役に気が付かないってどういうことっとナウシカアは呆れている。
「周りが見えてないって大丈夫なの、その令息。」
「確かお父上は騎士団長の一人でしたよね。
騎士が戦場でそれだと不味いと思うんだけど。」
「私もそう思う。」
ゲームのスティーブンは猪突猛進。
少々思い込みが激しいところがあった。
幾ら現在メヌエルが平和で戦争の気配は無いとは言え、魔獣被害や盗賊討伐はある。
将来の指揮官がそれで大丈夫か・・・
エリスとアリサは顔を見合わせた。
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今回やらかしたのはスティーブンでした。
旧作でサーシャに振られましたが、既にここでその兆候が・・・




