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【転生令嬢】愛より金や! 〜断罪の宴に響くソロバンの音。「慰謝料」キッチリ計算してええですか?〜  作者: ちいもふ
第6章:【人事】今日から国王と王妃や。――あ、給料は据え置きやで?
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誓いのキスは業務外。――新大陸最大(経費)の挙式、ついに開宴!

 新大陸港湾国家『ポート・サカズキ』。


 この日は、建国以来の狂乱に包まれていた。


 何しろ、「国王じむかん」と「王妃ギャル」の結婚式である。


 街の通りには、紅白の『ナニワ商会』ののぼりが立ち並び、噴水からは「特製・極上醤油スープ」が噴き出している。


 集まった国民は、支給された記念限定カップ麺をすすり、歴史的な成金イベントを、今かと待ち構えていた。




「カシムー! 見て見て、ウチのドレス、ダイヤ10,000カラット盛り盛りなんだけど! 重すぎて腰死ぬ!」


 純白のシルクに、宝石をジャラジャラ付けた、眩しすぎるウェディングドレス姿のギルが笑う。


 デコった魔導スマホを掲げ、「新大陸の王妃なう!」と、満面の笑みでライブ配信をスタートさせた。


「……ギル。ダイヤの仕入れ値を知っているのですか? 歩く国家予算ですよ、貴女は」


 カシムは白いタキシードに身を包み、いつになく落ち着かない様子で眼鏡を直す。


 背後で、物流主任ゴウモンが巨大ウェディングケーキを運んでいた。


「ぬ、ぬおお……腰が、腰が砕ける……!」


 冷蔵庫スタッフ・フリーズも、ケーキの鮮度を死守するために、気温をマイナス20度に調整する。


「溶かしてなるものか……!」




「準備完了や。……ええか? これは『結婚式』やない、ナニワ商会の『権力誇示』や。派手にやりなはれ」


 エリザベスが黄金の扇子をパチンと閉じると、空を飛ぶワイバーン部隊が色とりどりの煙を吐き出し、咆哮ほうこうでウエディングソングを奏で始めた。


「さあ、清掃部門! 腕の見せ所やで!」


 清掃員ドブドスは、超強力洗剤で磨き上げ、光り輝く純白のバージンロードを見せつける。


「完璧に仕上げましたぁー! これぞナニワ商会の技術力ですぅー!」


 神々しいまでの道を、カシムとギルが歩みを進める。


 沿道の観衆は、魔物と人間が入り混じり、二人を好き放題に茶化していた。


「ヒューヒュー!」


「国王! 王妃に押し切られろよ!」


 広報パパラッチのゼツボーンは、鼻血を吹き出し、連写シャッターの音を銃声のように響かせている。


「……あああ、レンズ越しでも目がつぶれるほど尊い……ッ!」




 王宮の特設祭壇さいだんにたどり着き、新大陸の夕陽が二人を照らした。


 誓いのキスの瞬間。


 観衆の声援が爆音と化す中で、ギルがカシムの耳元で、いたずらっぽくささやく。


「……『お仕事』じゃないからね?

終わったら、カシムの『理性』、ウチが全部壊してあげるから。……覚悟しなよ」


「……業務外の負荷が……高すぎます……ッ」




 エリザベスはシャンパンを口に含み、満足げに微笑む。


「ええ式や。新大陸の株価も爆上がりやね。……さあ、宴の始まりや! ナニワ麺、替え玉無料キャンペーン開始しなはれ!」


 新大陸史上、最も「経費」と「愛」が注ぎ込まれた一日は、夜の宴へと続いていく。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます!


 ついに迎えた結婚式。


 派手すぎるウェディングドレスと、醤油スープの噴水。


 「続きが気になる!」「ナニワ商会の今後を見届けたい!」と思っていただけた方は、ぜひ【ブックマーク】や【評価】での応援をお願いします!


 カシムの理性を、完全に崩壊させる燃料になります!

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