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【転生令嬢】愛より金や! 〜断罪の宴に響くソロバンの音。「慰謝料」キッチリ計算してええですか?〜  作者: ちいもふ
第5章:商売の神様も、ナニワの味には勝てへん。――これにて聖都、完全支配
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【逆転】「法の番人」を、ナニワ商会の事務員に再就職させました

「……ご報告します」


 カシムがパチンと指を鳴らすと、法廷の壁に大きな『請求書』が映し出された。


「中央大審問所を建てる時に借りたお金がまだ返せていませんね? ソロモン王、貴方は借金を『中通』に押し付けていましたが……」


 エリザベスが、ソロモンの机に足を乗せる勢いで身を乗り出した。


「借金、全部ナニワが買い取ったんや。建物も、椅子も、手にした木槌も……全部、うちの備品やで」


「な……何を馬鹿な……!」


「カシム、条文ルール言ったげて」


「はい。同盟法では『大審問所の維持費を払えない者は、裁判をする権利を失う』とあります。……ソロモン王。身銭を切らない貴方の肩書きは、ただの『不法占拠者』です。オーナーであるエリザベス様を裁く権利など、最初からありません」


 エリザベスは扇子でソロモンを指し示した。


「立場が逆や。ジジイ、どきなはれ。ここは今日から、ナニワ商会の『相談窓口』や!」





「ひ、ひぃぃ……! 私は王だぞ! こんな仕事ができるか!」


 数時間後。


 ソロモン王は、豪華な王冠を脱がされ、山のような書類の前に座らされていた。


 首には、逃げ出そうとするとピリッと電気が走る『ナニワ式・社員証』が光っている。


「王様やろ? 法律には詳しいはずや。ナニワ商会の『書類チェック係』として、死ぬ気でハンコを押しなはれ」


「そ、そんな殺生な……!」


「嫌やったら、今までネコババした税金を全部一括で返してもらうで? ……カシム、ノルマは?」


「はい。今夜中に一万枚です。終わらなければ、晩ごはんは麺の残り汁のみですね」


 エリザベスは、半泣きでペンを走らせるソロモンを背に、悠々ゆうゆうと法廷を後にする。


「看板は『同盟』のままでええわ。他のお客さんも安心するやろ? ……ただし、中身は全部うちの言いなりやけどな!」


 こうして、世界を牛耳っていた「法の番人」は、ナニワ商会の「一番こき使われる新入り事務員」へと再就職させられたのであった。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます!


 法の番人だったソロモン王も、ナニワ商会の前では「ノルマに追われる事務員」です。


「王様が泣きながらハンコを押している姿、最高!」と思っていただけた方は、ぜひブックマークや評価での応援をお願いします!

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