表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【転生令嬢】愛より金や! 〜断罪の宴に響くソロバンの音。「慰謝料」キッチリ計算してええですか?〜  作者: ちいもふ
第5章:商売の神様も、ナニワの味には勝てへん。――これにて聖都、完全支配
PR
65/82

【断罪】「悪徳令嬢」への聖なる裁判

 ナニワ商会が聖都の物流を掌握しょうあくし、平和な「麺の時代」が幕を開けた矢先のことだった。  


 突如として、「同盟最高法廷」の名で一通の『召喚状』が叩きつけられた。


「……お嬢様。『法権王』ソロモンが動き出しました。罪状は不当独占および異端教唆いたんきょうさ。受理しなければ、ナニワ商会の全資産を法的に凍結するとの通告です」


 カシムが差し出した漆黒しっこくの羊皮紙を、エリザベスは鼻で笑った。


「法権王? ルールの穴を突くのが趣味の、ケチなジジイやね。……ええわ、受けて立ったろやないの。逃げたと思われたら、うちの『信用格付け』に傷がつくわ」




 当日。


 聖都の「中央大審問所」は、異様な熱気に包まれていた。


 エリザベスに煮え湯を飲まされた同盟の残党貴族たちが、汚名返上の機会とばかりに傍聴席ぼうちょうせきを埋め尽くしている。


「見ろ、あの厚顔無恥な令嬢を。今日こそ、傲慢ごうまんな鼻柱を折ってやる」


「法の番人、ソロモン陛下が直々に裁くのだ。逃げ場などあるまい」


 罵声ばせいが飛び交う中、エリザベスは豪華なドレスのすそひるがえし、レッドカーペットを悠々ゆうゆうと歩く。


 被告人というより、所有物件を視察しに来たオーナーのようだった。


 壇上だんじょうの重厚な椅子に座るソロモン王が、冷酷な瞳で片眼鏡モノクルを光らせ、法廷の小槌ガベルを叩く。


静粛せいしゅくに。……エリザベス・フォン・テシガワラ。貴殿の商売は、同盟法第108条『市場独占および不当契約』に抵触する。中通の買収は無効。さらに、貴殿が広めた『麺』は民衆の知能を低下させる魔薬の疑いがある。……よって、全資産の没収と、貴殿の身柄を『異端審問官』へ引き渡すことを決定する!」


 会場に地を揺らすような拍手と喝采かっさいが起きた。


 ソロモンは勝利を確信し、満足げにあごを引く。


「……あほらし。その『法』、誰のためにある思てんの?」


 静寂を切り裂いたのは、エリザベスの冷ややかな声だった。


 召喚状を扇子で跳ね除けると、カシムに視線を送った。


「カシム。中央大審問所の『維持費』、誰が払ってるか教えたげて」


 背後に控えていたカシムが、眼鏡の奥の瞳を光らせ、一通の書類を掲げた。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!


 裁判という名の「商談」で、エリザベスが叩きつける次の一手とは?


 次回も、どうぞお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ