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【ざまぁ】国際法よりナニワ商法。自由貿易の貴公子、スマイル0円でドナドナされる

 セレスティーヌたちが泥にまみれている頃、レオンハルトは別の意味で「死」よりも過酷な屈辱を味わっていた。


「……ええい、離せ! 僕は自由貿易同盟の特使だぞ! 非人道的な扱いは国際法が黙っていない!」


 ナニワ商会の説教部屋。レオンハルトが叫ぶが、彼を抑えつける黒スーツの男たちは表情一つ変えない。そこへ、ヒールの音を響かせてエリザベスが現れた。


「国際法ぉ? そんなん、ナニワ商法より優先されるわけないやん。あんた、セレスティーヌ様に切らせた『プラチナ・カード』の連帯保証人、しっかり自筆でサインしてたやろ? ……はい、証拠の契約書」


 エリザベスが突きつけたのは、レオンハルトが「投資」と称してセレスティーヌに渡した決済カードの原本。そこには、彼の家紋と共に「不履行の際は全資産、および身体の利用権をナニワ商会に譲渡する」という極小の特約条項が、悪魔のささやきのように刻まれていた。


「お、お前……最初からこれを!」


「商売の基本やで、レオンハルト卿。……さて、あんたみたいな『外面そとづらだけ、ええ男』は、工場で汚れるより、もっとマシな使い道があるわ。……カシム、例の準備は?」


「はい。店頭用の『ハッピー・ナニワ・スーツ』、用意できました」




 一時間後。

 ナニワ・アウトレットモール再建予定地の特設プレハブ店舗。入り口には、フリルまみれの衣装に商会のロゴを背負わされたレオンハルトが立っていた。


「……くっ、殺せ……! 客寄せパンダにするとは……!」


「あかんよ。今日から、うちの『特別宣伝部長(という名の、着ぐるみ扱い)』や。ほら、かつての仲間が視察に来てはるで。ちゃんと挨拶せな?」


 現れたのは、レオンハルトにだまされて投資をした自由貿易同盟の貴族たち。彼らは、変わり果てたレオンハルトの姿を見て、冷笑や憐れみの視線を投げかける。


「い、いらっしゃいませ……ナニワ商会へ……。本日の、おすすめは……『聖女の涙(不良在庫)』のキーホルダー、です……」


 プライドをズタズタにされながら、スマイル0円でビラを配るレオンハルト。



 エリザベスは、売上の推移を端末で見て、満足げに微笑んだ。


「ええわぁ。元エリートが必死にび売る姿、これ以上の集客コンテンツはあらへんね。……さて、損失分はきっちり回収させてもらうで。さあ、しっかり声出してや? 特等席で見てるんやから」

 第047話をお読みいただき、ありがとうございます!


 貴公子、ドナドナ。

 プライドの高い男が派手な衣装でビラを配る姿は、ナニワ商会にとって最高の「客寄せ」ですね。


 本作は100話完結で、全話予約投稿済みです。

 全ての作品は未完で終わることがないので、ご安心してお読みいただければ幸いです。

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