第3話 隣村で
前回のあらすじ
小さいスライムを助ける→仲間にする
小さいスライム2匹目を助ける→仲間にする
エルク達は森を抜けて隣の村に着いた。
モンスターに襲われたのか所々壊れていた。だが村人には被害は無いようだ。壊れた家の修復作業に忙しそうにしていた。ある一人の村人がエルク達に気づいた。
「またモンスターが来たぞ!! 子供が追われているぞ! 皆集まれ!!」
エルク達を見た村人はまたモンスターが襲ってきたと思って、村の男を集めだした。
「ちょっ! ちょっと待ってください!!」
エルクは村人が勘違いしていると分かり、村人達に大声で説得しようとした。だが、つい最近モンスターに襲われたこともあり、村人たちは緊張していた。
「この子達は僕の従魔です!」
村人たちは従魔という言葉に反応し、どよめきが起こった。村人の中にはテイマーがいたのだ。そして、テイマーの村人が3人出てきた。一人は40前後の大人、他の2人は男女でエルクとそう変わらない年齢に見える。
「本当にそのモンスターが従魔だと?」
「そうです! ウルとスラとライって名前です」
「ウル? そのウルフ強くないか?」
「兄さん、かなり強そうな雰囲気があるよ。ウルフだけじゃなく頭に乗ってるスライムも」
「クラウ、メル。あまり近づきすぎるなよ。しかしここまでおとなしいと確かに従魔みたいだな。しかしどうやってここまで強いモンスターをテイムしたというのだ?」
テイマーの男女はクラウとメルという名前なのだとエルクは知った。
「最初はこんなに強くなかったんですが、ははは。僕はエルクっていいます。今は旅をしています」
「それにしてもすごいな、自分より強いモンスターがテイムできるなんて聞いたこと無いぞ」
「このスラ? ライ? 可愛い~」
エルクのことをテイマーだと信じてきた村人たちは、なぜ旅をしているのか等を聞いてきた。エルクはモンスターの大移動により村が滅びたこと、死体が無かったこと等村の状況を説明した。
「そうか、大変だったな。これからも大変だとは思うが頑張れよ!」
などの言葉を村人達がエルクに向かって励ましてくれた。
「大変じゃ! 村の子供が森に行ったまま帰って来ぬそうじゃ!!」
ちょうど村人が集まってきていたところに村長が来てそう言った。
「ギン! 頼む!」
ギンと呼ばれたのはテイマーの大人だった。
「村長、任せてくれ! 必ず見つけて見せる。詳しい場所は分かるか?」
「西の森らしい。頼む。何か起こらなければよいが。うむむ。」
「僕とメルも行くよ。来い! ベル!」
「来て! ファン!」
そう言って2人のもとに2匹のレッサーウルフが姿を現した。2人共レッサーウルフを従魔にしていたみたいだ。
「俺も呼ぶとするか。シルバ!」
次に近づいてきたのはウルフだった。クラウやメルの従魔よりもかなり強いみたいだ。そして早速捜索隊が組まれ、組ごとに森に向かって行動し始めた。
「僕も行くよ。クラウ君、メルさん。手伝わせて!」
「いいのか? この村の問題だぞ?」
「見てみぬフリをするのはちょっとね。」
「ありがとう。助かるわ」
ということで、エルクも捜索隊に加わることになった。エルクと組むのはクラウとメルの2人だ。
「子供だけで大丈夫か? ギン。何か危険な雰囲気がするのじゃが」
「なるべくなら捜索範囲を広げたいのだ、それにエルクといったか。かなり強いと思われる。あの2人もテイマーだ。この周辺の森なら大丈夫だろう」
エルク達は既に準備は整っており、早速森に向かおうとしていた。
「早速行こう! 案内は任せてもいいかな?」
「よし、急ごう! こっちだ!」
数十分かなりのスピードで森を進んだところでメルが違和感に気付きエルク達は止まった。
「子供だけでここまで森を進むのかな? 変じゃない? 兄さんどう思う?」
「確かに変だな。他の組もここまで深いところまできていないようだし、少し戻りながらゆっくりと探すとするか」
「そうだね。子供だけでこんな深くまで来ないよね。戻ろう!」
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そのころ村では
「ギン! 戻ったか。どうじゃった?」
「ああ。俺らの組じゃないが他の組が見つけて村に案内しているみたいだ。幸いなことに怪我などはしていないみたいだ。果物を探していたら森で迷ったみたいでな」
「そうか! なら良かったのう」
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「ん~居ないな~」
「これちゃんと戻ってるよね?」
「来た道だから大丈夫だと思うけど」
『少しずれているぞもう少し右だ』
「あ、そうなの!」
「「え?」」
「ん? どうしたの?」
「どうしたのってお前いきなり独り言しゃべりだすから何かと思ったじゃんかよ」
「え? ウルが喋ったじゃん」
「え! 従魔の声が聞こえるの!?」
「え? スラもライもさっきから喋ってるよ?」
「お前、すごいやつなんだな……」
「普通聞こえないよ? エルクは凄いんだね……」
「そうなの!? まぁいいや、で。ウルが言ってたんだけど来た道とちょっとずれてるみたいなんだ。もう少し右に進まないと村に着かないみたい」
「はは…… 凄いな、了解だ。右だな、行こう」
そして少し進んだところで休憩を挟むことにした。その間にウルに散策をしてもらっていた。そのウルが警戒をしながら帰ってきた。
『エルク、少々危険な感じがするぞ。このあたり、この周りをモンスターが囲んでいる』
「え!? 本当に??」
「どうしたエルク?」
「ウルがね、僕たちの周りにモンスターが居るんだって、囲まれてるんだって! ウルが警戒するくらいだから、めちゃくちゃ強いのが居るか、数がものすごい多いかだよ」
「ど、どうしよう。兄さん」
「大丈夫だ。とにかくここを動いたほうがいいな、モンスターの包囲を突破する! エルク力を貸してくれ」
「もちろんだよ! ウル!」
『ふむ、一旦西に進んだほうがいいかもな、そっちのほうが弱そうだ』
「西側が弱そうだって! 森の奥に進むことになるけど一旦包囲を抜けよう!」
「分かった! 行こう!」
そうして数分警戒しながら歩いたところでとうとう目の前にモンスターが現れた。レッサーウルフ2匹、ウルフ1匹、レッサースネーク2匹、スネーク1匹、そしてゴブリン15体。
「数が多すぎる! 逃げるか!?」
「ウル! スラ! ライ! 全力だ!」
『ふっ!』
『任せるのだ!! ファイヤーボール!!』
『いきますよ兄さん!! ファイヤーボール!!』
そういった瞬間ウルの姿が消えた。スラとライからは炎の弾が何発も発射された。数十秒だろうか。ウルが目の前に戻ってきた。戦闘が終わったことを意味する。
「凄すぎるだろ・・・なんて従魔だよ・・・」
「ベルもファンもまだ動いて無かったよ・・・」
「本当に凄いや!」
エルク達はモンスターの包囲を抜け出したため、方向を変え迂回しながら村に帰ることにした。
迂回しながら数分進んだところ
「きゃああああああああ!」
「メル! どうした!?」
メルが大穴に落ちてしまった。穴は深く登ってこれそうに無いみたいだ。クラウは大穴に飛び込む、続いてエルクも飛び込んだ。エルクが穴の下に着いたときに目の前には大量のモンスターが居た。穴の下は相当広い空間になっており地上がよく崩れないな、と思うほどだった。先に下りたクラウもメルも傷を負っているようで、壁際で従魔のウルフに守られている。
「クラウ! メル! 大丈夫!? すぐ行くよ!!」
返事が無い。相当危険なようだ。エルクは急いでクラウ達の元に行こうとしたが、大量のモンスターが行く手を阻んでくる。ウルもスラもライも全力を出しているはずなのになかなか数が減らない。モンスターの数は軽く数千は居るだろうか。それでもなんとかエルク達はクラウの元にたどり着いた。
「クラウ!! メル!! 大丈夫!?」
「俺は大丈夫だ。メルを頼む」
メルは大穴に落ちたときに意識を失ったようで、横になって倒れている。
「ウル! スラ! ライ! ここを守って!!」
「任せよ!」
「任せるのだ!」
「了解です!」
エルクはメルに近づき横になっている体を壁に寄りかかるようにした。そしてメルに近づいてくるモンスターを追い払っている。エルクはスラとライを仲間にしたときにも能力が成長しているため、かなり強くなっている。追い払っていられるのもそのおかげだ。
数分戦ったところで、モンスターの大群が洞窟の奥に退いていった。
「ふぅ、なんとかなったね」
「すまない。こんなことになるとは思っていなかった。」
「大丈夫大丈夫! とりあえずちょっとゆっくりしようか、ここを進まないとこの穴から出られそうに無いからね」
「メル! 大丈夫か!!」
「ん・・・こ、こは?」
「穴の中だ、お前が落ちたから追ってきた」
「あぁそうだ、私穴に落ちたんだ」
「とにかく今は安静にしてさ、ここを出る方法を考えよう! といっても進むしかないみたいだけど」
エルク達は大穴から出るためにこの深い洞窟を進むことになる。
エルク 16歳 人間 テイマー
レベル:20
HP :1500
MP :2500
攻撃力:325
守備力:500
素早さ:700
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ウル 従魔 銀狼
主 :エルク
レベル:5
HP :4200
MP :2000
攻撃力:2200
守備力:1200
素早さ:3000
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スラ 従魔 プチスライムメイジ
レベル:15
HP :500
MP :1000
攻撃力:70
守備力:500
素早さ:240
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ライ 従魔 プチスライムマジシャン
レベル:15
HP :450
MP :1100
攻撃力:30
守備力:430
素早さ:300
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