第26話 レッドドラゴン
前回のあらすじ
エルク&ライオ→進化
ウルやドラゴがドラゴンを助け、エルクが苦戦していたところも助け終えた後、次はレッドドラゴンを助けに向かっていた。
「ウル! 右側から回って! ドラゴ! 真正面! ライオは僕と一緒に跳ぶよ!」
エルクが指示を出し行動に移る。ウルがモンスターの右側を崩し、ドラゴが真正面から崩し始めた。そのときエルクとライオは反対側へ転移して跳んだ。ライオはウルやドラゴのように突撃できるほど強くは無い。それでも、反対側に跳んだことでモンスターの注意を引くことができ、真正面と右側から突撃したウル達を間接的に援護していた。
レッドドラゴンは戦いやすくなったのか空中位置を降り地上で戦い始めていた。ウルとドラゴはそれぞれ暴れ回っている。ライオは無理せずモンスターを引きつけ、追い払いながら戦っている。
もう既に半分のモンスターを倒して残り半分となったころ、空中を飛んでいるモンスターがいきなり落ちた。落としたのは、スラとライだった。ドラゴンを守っていたスラ達はドラゴン達を回復し終えた後、エルクの援護に向かってきていた。そして空中位置から魔法の雨を降らしている。
スラ達が来てからすぐに戦いは終わった。レッドドラゴンだけでも脅威の存在だったのだが、ウルやドラゴはレッドドラゴンと比較しても劣らない。そんな存在が暴れまわっていたらどんなに数が多くてもすぐに終わってしまうのも必然だろう。
モンスターを粗方倒し終えた後、レッドドラゴンがエルクに近づいてくる。
『すまない、人間よ。助かった。我の眷属達も助けてもらい感謝する』
「いや~ 危なかったね~ 助けられると思わなかったよ」
『え!? 大丈夫だと思ったから助けに向かったんじゃないッスか?』
「危険なことは分かってたよ!」
『え?』
スラが絶句している。それもそうだろう。ドラゴンを助ける時、本気を出しても死ぬかもしれなかった戦いだったからだ。それに対して、エルクは満足できる戦いをしたかったという。自己満足のためにドラゴンを助けに入ったのだと。結果上手く助かったからよかったものの、もし上手くいかなかったら今頃モンスターの腹の中にいたわけだ。
『お主、土龍になにか授けられているな』
「土龍? あ、アースドラゴンかな?」
『やはり会っているか、我等とアースドラゴン種は仲が良いのでな、我からも授けよう』
エルクの体中が光り輝く。
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エルク 16歳 人間 モンスターテイマー
レベル:78
HP :32600
MP :35040
攻撃力:15720
守備力:15950
素早さ:20400
魔法 テイム 空間 土
能力 強心 共有 憤怒 連携 魔法抵抗 鑑定 共有 自己治癒 格闘 遠投 従魔強化 魔物言語 威圧 胆力 気配察知 隠蔽 幸運 意思疎通
称号 土龍の加護 火龍の加護
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エルクの称号に「火龍の加護」が増える。エルクは称号について何も分かっていないが、後々良い事がありそうという認識をしている。
「おぉ~ よく分からないけどありがとう!」
『別のドラゴン種には気をつけろよ? 襲ってくることだってあるからな』
「そうなの!? 仲良くないの?」
『ドラゴン種の中には我等でも危険な奴らがいるからな、あまり容易に近づくなよ』
「分かった、ありがと~」
『それにしてもここの洞窟は危険だな、我等の眷属には早すぎたようだ』
「ちょっとここは危険すぎたね! 皆帰ろう~」
『我等も帰るとしよう、今回は助太刀してもらい感謝する』
レッドドラゴン達を助けた後エルク達は洞窟の外に転移していった。エルクは満足したのか、良い笑顔だった。若干だがエルクには戦闘欲があるようで、そのことを従魔のウル達は感じ始めていた。
洞窟の外へ出たエルク達はのんびりとジン爺の結界に向かって歩いていた。転移すればすぐに着くのだが、エルクの提案により歩いて向かうことになった。歩いて向かっている内に、何度かモンスターと遭遇するが、洞窟の中にいたモンスターよりも数が少なく、ウル達もかなり成長したために、ディム山脈のモンスターでは敵わないようだ。
モンスターの生態として、モンスターには自然発生するものと卵等から産まれるものがいる。自然発生する原理は分かっていない。自然発生するのと親から産まれてくるのとではステータスに大きな差がある。
ディム山脈のモンスター達は自然発生がほとんどで、ハイモンスター級が自然発生しているという異常事態であるが、そのハイモンスターから産まれる子供も僅かながら存在する。産まれてくる子供はハイモンスターではないのだが、成長すればハイモンスターを超える存在になる。
そしてエルク達はこのディム山脈に似合わないモンスターに遭遇していた。ライオンの体に鷲の頭と翼と脚をもつモンスターの子供が目の前にいた。グリフォン種だ。グリフォンにしてはかなり小さいため、子供だと分かる。しかし、子供がいるということは近くに親がいることだろう。
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バトルグリフォン ハイモンスター
レベル:68
HP :36000
MP :27400
攻撃力:31500
守備力:28000
素早さ:32000
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ハイモンスターではあるが、この辺りでは強い部類に入るだろうグリフォンがエルク達の目の前に降りてきた。戦闘体勢に入っているグリフォンはすぐさまエルク達に突撃してきた。様々な魔法も使うようで、かなり器用なモンスターだが、相手が悪かった。空に飛び上がったグリフォンは風の刃をエルク達に向けて放ちながら急降下してくるが、風の刃はスラの障壁魔法に打ち消され、急降下してきたグリフォンに対して素早さで上回るウルが跳び付き地上に抑えつけてしまった。
グリフォンは既に事切れている。グリフォンの子供は警戒の態勢をとっているが、親が殺され力の差が本能的に分かってしまったことで、エルク達に攻撃を仕掛けてこなかった。だからといって逃げても、この周辺に居るモンスターの餌になるだけだろう。
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レッサーグリフォン モンスター
レベル:1
HP :700
MP :500
攻撃力:550
守備力:400
素早さ:570
魔法 無し
能力 飛翔
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レッサーにしてはかなり強い。エルクの従魔には空中で本格的に戦えるのはドラゴだけなため、空中戦が出来る仲間を増やしたいと思っていたときにグリフォンの子供を見つける。こうなればエルクの取る行動は決まっているだろう。
「皆! この子仲間にするからね!」
『いいだろう。有望な仲間になりそうだ』
『空の仲間なのだ!』
『もしかしたら俺よりも強いかもな』
「いくよ~! てぇい!」
エルクの手から白いビームのテイム魔法が放たれる。そのビームは子供グリフォンを包み込みやがて、子供グリフォンと繋がりを感じるようになる。
『な、なんだこれは!?』
「皆! 成功したよ!」
『名を付けてやれ』
「そうだね」
『何をしたんだ! 何をするんだ!』
「ん~ じゃあグリフで!」
『な、なんだか体がおかしいよ!』
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グリフ 従魔 ヘルグリフォン
主 :エルク
レベル:1
HP :13000
MP :10000
攻撃力:11500
守備力:8000
素早さ:12000
魔法 風
能力 飛翔 強爪 強脚 騎乗強化 騎乗者回復 騎乗者強化
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『ち、チカラが!』
『これからよろしくッス~』
「皆! グリフにこの状況を説明してあげて」
『分かりました。グリフ君、今君はね___』
ライがグリフにエルクの従魔になったこと、周りにいるのは全員エルクの従魔であること。これからエルクの旅に着いていく事等。
「そういうことで、これからよろしく~!」
こうして、エルクの仲間がまた1匹増えることになった。
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