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辺境の村のモンスターテイマー  作者: スルメイカ
第一部・王都学園編
20/89

第19話 学園生活4

前回のあらすじ

新たな友人→従魔の移動

 入学2日目


 エルクは寮で目を覚ます。すでにクラウは起きていたようで、学園へ行く準備を始めている。


「あ、おはよう」


「おぉ、おはよ~ ずいぶんと早いね~」


「エルクが遅いだけだよ」


 エルクもすぐに準備を始める。学園が始まるまでの時間はまだあるが、そうゆっくりともしていられない。寮の食堂で朝ごはんを食べ、学園へ向かう。ちょうど同じタイミングでメル達も女子寮から出てきた。エルク達は一緒に学園へ向かっていた。


「授業ってどんなことするんでしょうか! わくわくします!」


「座学とかは嫌だな~ 勉強したくないし~」


「苦手そうだもんな!」


「兄さんズバッと言いすぎですよ!」


「いいよいいよ、実際苦手だから。ははは。」


「3人は仲良いですよね。いいなぁ~」


「まぁエルクは僕とメルの命の恩人だからね」


「そうなのですか!? 何があったんですか!?」


「それはね___」


 メルはエネに村でエルクに始めて会ったこと、子供を捜しに行って大穴に落ちたこと、助けられたこと等を話した。


 それからというものエネのエルクに対する尊敬の眼差しが突き刺さる。エルクはその場に居たら誰でも穴に飛び込むよと言っていたが、エネには聞こえていないようだった。


 学園に着き、教室に入って席に着く。1年の時には基本的にモンスターについて学ぶそうだ。この世にはどんなモンスターがいるのか。モンスターに効き易い攻撃、モンスターの習性等。それは従魔専攻のみならず他の科でもそうらしい。


 2日目最初の授業は座学だったために、エルクはすぐにやる気を無くし机に突っ伏してしまった。エルクを無視して授業は進んでいった。1時間経過したところで授業が終わる。クラウに起こされるまで寝ていたエルクは、結局授業の内容を全て聞いていなかった。


 休憩時間になり、エルクは学園長室へ向かっていた。授業開始まで後5分しかないが、気にせずウル達従魔のことを話そうと思っていた。学園長室に着き、ドアをノックすると声が聞こえた。ドアを開けるとそこに居たのは、ジン爺とビル寮監だった。ちょうど従魔の話をしていたらしい。


「エルクお主ドラゴンをテイムしていたのか!?」


「あはは、そうなんだよ~ どうしよう」


「口の利き方に気をつけろよ! 学園長先生だぞ!」


「よいよい。若い者はこうでなくちゃの!」


「しかし」


「よいのじゃよ。エルクはの、わしの孫みたいなもんじゃからの!」


「え!? そうなんですか!」


「同じ村の出身! でいいのかな?」


「そうじゃ。で、本題だがの。その従魔を見てみたいのじゃが」


「ええ。それなら従魔寮にいると思います。広いのでどこにいるかは不明ですが」


「呼べばくるよ?」


「ほぉ。ではエルクを連れて行くとするかのぅ。ということで今から行くぞ! 授業はほっとけい!」


「そんなんでいいんですか!?」


「わしを誰だと思っておる?」


 従魔寮に着いた。広大な土地に数々のモンスターがいる。最も多いのは馬のようなモンスターだ。背中に乗って移動できることから1匹はいると便利ということもあって数が多い。他にも、蛇やウサギ、猪などが居る。あいにくウル達はどこか遠くにいるようだ。


『あ~ あ~ 聞こえるかな~?』


『なんだ珍しい』


『いきなりびっくりするッス!』


『至急僕の所に集合!』


『今いいところなんだがな』


『まぁ仕方ないのだこっからは競争なのだ!』


『では先に行くとしよう!』


『おいらはウルの兄貴の背に乗るッス』


『じゃあ僕はドラゴの背に乗ります』


『ではスタートだ!』


 ウル達はエルクの元まで競争するらしい。


「呼んでるんですけど、ちょっと離れたところに居るみたい」


「じゃあちょっと待つかの」


「多分すぐ来ると思う」


 エルクの言ったとおり数十秒後には小さな影が見え始めていた。1分もしないうちにはっきりと見えるようになり、1番最初にエルクの元に着いたのはウルだった。次にドラゴ最後はライオだ。素早さを考えたらこの順位は当たり前だが、ライオがそこまで離されていなかったのがエルクには驚きだった。


「ほお~ こりゃすごいのぅ」


「さすがにドラゴンともなると従魔寮じゃ危ないですよね?」


「お主の目は節穴か! ドラゴンだけでなくそこのウルフもライオンもスライムも全員がハイモンスター以上じゃぞ!」


「え!? この小さなスライムもですか!?」


「スラとライは強いよ! そこら辺のモンスターなんて100匹襲いかかってきても勝てないと思うよ!」


「これはちっとここに置いておくのは危険じゃの」


「そっか~ どうしよ~」


「ん~ そうじゃな~ じゃあ山奥に置くかの!」


「山奥?どこ?」


「わしの土地じゃよ。では行くぞ転移!」


 急に話が進みエルク達はどこかわからない山に居た。


「ここはディム山脈の一部じゃ」


「ディム山脈? って何?」


「えぇ!? ディム山脈ですか!?」


 エルクとビルでは反応がかなり違う。エルクはただ知らないだけだが、ビルはディム山脈を知っている。ディム山脈とはかなり危険なモンスターが生息すると言われている場所で、冒険者の中でもかなり上の者しか近寄れないという。


「ここにウル達を置いておくの?」


「そうじゃ。一応この周りはわしが結界を張っておるから、モンスターは近寄らん。それにその従魔達なら上手く狩りもできるじゃろうて」


『エルクよ。このあたりにはかなりの強者が多くいるぞ。やってきてもいいか?』


『ん~ いいけど無理はだめだよ? 危ないと思ったらすぐに仲間を呼ぶんだよ?』


『おいらとライはライオと一緒に行くッスよ。まだ危ないッスからね』


『じゃあ行ってくるのだ!』


『気をつけて~』


「皆狩りに行くそうです」


「ディム山脈で狩り・・・ 恐ろしいな」


「まあここなら誰にもばれんじゃろう。じゃ戻るかの。転移!」


 そういって今度は学園の学園長室に視界が切り替わる。先程まで青い顔をしていたビルが緊張から解かれたのかソファにドサッと座った。


「授業にかなり遅れておるからのわしも着いていくとしよう、ビル寮監ご苦労じゃったの」


「あんまりひやひやさせんでくださいよ。ははは」


 そうして、エルクの従魔に関する問題は取り除かれた。はずだったが別の問題が発生していることにエルクは気付いていなかった。


 教室に戻ると、座学授業をやっていて今はモンスターの生息域の授業らしい。ジン爺が教室のドアを開けてエルクを押し入れる。


「ちょっと借りておった、返すぞ。ほい!」


「うわっ! っと。遅れました」


 なんと授業を担当していたのはハイネ先生だった。ジン爺はハイネ先生が苦手らしくそそくさと去っていってしまった。ハイネ先生はため息を吐き。エルクに向き直る。


「いいでしょう。席に着いてください。では授業を再開します」


 席に着いた途端、クラウから質問される。


「何してたんだ?」


「僕の従魔の移動を学園長先生にお願いしてたんだよ。そしたら結構時間掛かっちゃって」


 今は4時間目の授業である。エルクは2、3時間目の授業をまるまる抜けていたのだ。エルクはそこまで時間がかかっていたような気はしていないが、従魔寮に向かうときにジン爺がいろいろと食べ歩きをし始めてしまった所為だと思った。


 入学2日目なので学園は4時間目が終わったところで終了となる。入学2日目エルクはまともに授業を受けずに終わってしまった。


 学園が終わった後はエネのテイムに付き合うことになっているため、エルクは授業のことなどどうでも良くなっていた。学園が終わり、一旦寮へ帰る。荷物を置き準備をしたら、集合することになっている。エルクは準備するものなどないため、荷物を置き、着替えた後クラウを待っていた。クラウは、武器や防具等を身に着け、準備をしている。


「そろそろ僕も武器を持ったほうがいいかな~」


「何かしら持っていたほうがいいと思うぜ」


「そうだよね~ お金稼がないとだ~ 冒険者にでもなろうかな」


「冒険者は危険だっていうけどな、まあエルクなら大丈夫そうだな!」


「考えとくよ。ありがとう! じゃあ行こうか」


 話をしている最中にクラウの準備が整っていた。集合場所に向かうと既にメルとエネが待っていた。待たせてはまずいと思い走って向かった。


「ごめんごめん、待たせちゃったかな?」


「いえ、私たちも今来たところです!」


「そっか、じゃあ行こ~」


 王都の門を抜け周辺の森に入る。エルクを先頭に左右にクラウとメルの従魔である、ベルとファンがいる。メルの従魔であるスライムはエネが抱えて持っていた。どうやらスライムのもちもち感が良いらしい。


「エネは何をテイムするの?」


「え、えと、そうですね~ 可愛くて、強いの。ですかね」


「ん~ 可愛くて強いか~ いるかな~」


「エルクのスライムは可愛くて強いよね」


「あれはちょっとレアだと思うな~ 見つけたとき瀕死だったし今にも消えそうだったもん」


「そういやテイムしたときの状況とか聞いてなかったな、案外聞くと面白いかもな」


「ん~ そうだね~ じゃあウルをテイムしたときのことから話そうかな。えっとね~___」


エルクがウル達をテイムしたときの話をしている途中で、エルクとベル、ファンが何かに気がつく。


「ちょっと待って!なんか来るよ」


 目の前に現れたのはカマキリだ。


-----------------------------

レッサーマンティス モンスター

レベル:3

HP :100

MP :15

攻撃力:30

守備力:25

素早さ:30

魔法 無し

能力 斬撃強化

-----------------------------


「なかなか強いよ! でも、可愛くないか~」


「可愛い!」


「「「え!?」」」


「え?」


 エネを除く全員がカマキリではなくエネに驚いていた。レッサーマンティスはベルとファンが抑えていた。


「本当にいいの?」


「え? 可愛いよね?」


「あ、うん。じゃあテイムしようか!」


「はい! 頑張ります!」


 そしてエネの初テイムが始まる

読んでいただきありがとうございます!

お手数でなければ感想等頂ければ嬉しいです!

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