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辺境の村のモンスターテイマー  作者: スルメイカ
第一部・王都学園編
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第17話 学園生活2

前回のあらすじ

王都3人VSエルク→メルの怒り

 ダイキン先生が出て行ってから数分でまた戻ってきた。


「あ~ 次は~ この魔術科従魔専攻がどんなものなのかっていうのを見てもらいます~ 付いてきてくださ~い。はぁ~・・・」


 教室の皆がダイキン先生の後に付いていく、向かった先は大きめの建物であった。その中には、トキ先生、ハイネ先生が居た。その2人の間にはスライムが居た。


「え~ 今からテイム魔法について実践で説明しま~す。今からトキ先生が見本を見せてくれるのでちゃんと見ておいてください、ではお願いしま~す」


 ここからダイキン先生に代わってトキ先生がみんなの前に立つ。


「今から私がこのスライムをテイムします。テイム魔法は慣れるまでは難しいと思いますが慣れてしまえば簡単です。テイムしたモンスターは従魔となりますが、その契約を切ることできます。より強いモンスターをテイムするときに活用してください。ではスライムをテイムします。」


 トキ先生は真面目そうに見えて、本当に真面目だった。エルクはめんどくさいな~と思いながらトキ先生のテイム魔法を見ていた。


 トキ先生が使用したテイム魔法は鎖型のテイム魔法だった。スライムは動きを止め、数秒後にトキ先生が振り返って満足そうな顔をした。


「とまあこんな感じでテイム成功です。従魔になったモンスターは主の言うことに忠実に従うようになります___」


 トキ先生の話は長いため途中から聞いていないが、エルクはトキ先生の話の中で気になることがあった。「主の言うことに忠実に従う」エルクはウル達にあれやってこれやってということで働かせてしまうことがあるが、いうことを聞かない事だって何回もあった。


「質問なんですが~」


「___でして、ん? はい。何でしょう?」


「言うことを聞かない従魔はいるんですか?」


「いい質問ですね。基本的には居ません。しかし、ハイモンスターと呼ばれるモンスターの場合は自我があることが稀にあるため、自分の意思で動いてしまうことがあります。それについてはまた説明しますが、ハイモンスターをテイムすることなんてまず無いでしょうから、言うことを聞かない従魔は居ないと思っていてかまいません。それとですね」


「分かりました。ありがとうございます!」


「あ、はい。いい質問でした。先程の話に戻るのですが___」


「少し余談ですが。テイムしたモンスターはそのままの能力で従魔になります。なので、かなり心強いことでしょう。一緒に戦っていくに連れて成長もしてくれますから若干ながら愛着も湧くものです。とはいえ、だんだんと従魔を強くしていくために次に次に乗り換えてしまうので、長い間一緒にいることは無いでしょう。物好きでなければの話ですけどね。」


 いきなりハイネ先生が話しに入ってきた。またしてもエルクは気になること2つを聞いてしまった。1つ目は「テイムしたモンスターはそのままの能力」である。エルクは始めてウルをテイムしたとき明らかに能力が上昇した。そのままの能力で従魔になっていなかったのだ。2つ目は「次に次に乗り換える」こと。別に契約を切らなくても従魔を増やしていけばいいだろうと考えている。せっかくテイムしたモンスターをそう簡単に手放せないともエルクは思っていた。質問しようとしたときハイネ先生は説明してくれた。


「なぜ乗り換えるのか疑問に思っている人もいるかと思いますが、テイムをした瞬間にあと何匹までテイムが出来そうなのか感覚的に分かると思います。これは実際にテイムしてみないと分からないと思いますが、いつかテイム実習をすると思うので、そのときに確認してみてください。大体の人は3~5匹だと思います。」


「クラウ、そうなの?」


「ん~ 僕の場合は10匹はいけそうな気がするけどな~ メルは?」


「私は12匹くらいかな~ なんとなくだけど頭の中に空の箱みたいなものがあってそれが後10個あるの」


「2人ともそれってすごいんじゃない? 普通の人の倍だよ!」


「ありがとう、でもエルクのほうがすごいんじゃないか?」


「そうよ! エルクはもしかしたら何匹でもいけるんじゃないの?」


「ん~ そういう感覚が全く無いから分からないんだよね~」


「それって何匹でもいけるって事じゃないのか!?」


「冗談で言ったのに・・・ありえない!」


「いやいやまだそうと決まった訳じゃないからさ、ただ単純にその感覚が分からないだけだよ!」


「そこの君たち話は聞いていましたか!?」


「はい!」


「はぁ、まあいいでしょう!」


 そうこうしている内にテイム魔法の見学は終わったみたいだ。いつのまにか契約を切るところまでやっていたが、その部分は見逃していた。


「はい。え~ それでは教室に戻ります。教室に着いたら帰る支度をしててください」


 クラスの皆はこれで今日は終わりか~と、緊張によって疲れた体を早く休ませたいようで、教室に戻る足は早かった。


「え~ 今日はこれで終わりになります。何か質問ありますか? 無さそうですね。え~ 寮に泊まる人は少し残っていてください詳しい説明をしますので。え~ では解散でいいですよ」


 ところどころから疲れただのお疲れだの聞こえる。王都に住んでいる人達が教室を次々と出て行く残っているのは今日から寮に泊まる人達だった。


「え~ じゃあ寮について説明しま~す」


 寮は男女分かれているが、建物同士はかなり近いそうだ。モンスターの寮もかなり近くにあり結構広いらしい。先輩達も住んでいるが、基本的には優しい人が多いとのことで、寮に付いたら取り敢えず先輩を捕まえて寮のルールを聞くと良いらしい。従魔小屋には先輩達の従魔もいるため、どのモンスターが強いのか先輩に聞くと教えてくれるらしい。


「だいたいこんな感じかな。後は~ 寮に連れて行くから、寮はこっちね~」


 寮に着いたところで、メルと別れ、クラウと一緒に男子寮へ入っていく。すると先輩達からの歓迎会があるという、歓迎会は男女一緒にやるということなので、男子寮と女子寮の間にある広間に集まっていた。


 しばらくすると、女子寮からたくさんの女子が出てきて、さっそく歓迎会を始めるそうだ。進行役は男子2人女子2人だそうだ。基本的にはBBQと何も変わらない。ただ人数が多いだけだった。エルクはクラウとメルと一緒にのんびりBBQを楽しんでいた。


「エルクはさ、学園生活どんなだと思う?」


「ん~ 初日からあんなだったしな~ めんどくさいかもね~」


「絶対楽しいよ! あの人達はただのゴミだっただけなの!」


「ゴ・・・そ、そっか~ (クラウ! まだ根に持ってるぞ!)」


「(俺にもどうにもできないよ!)」


などこそこそ話しをしていると、当然メルが気になるわけで


「何を話てるの~?」


「「いや! 何も!」」


 若干焦ってはいたがメルもそこまで気にしなかった。歓迎会は無事に終わろうとしていた頃エルクの元に先輩だろう男子が近づいてきた。


「聞いたよ! 今日いろいろあったらしいね!」


「え~と」


「ああ、自己紹介が遅れたね。僕はバッツ。魔術科従魔専攻2年だ。よろしく!」


「エルクです。よろしくお願いします」


「そんな硬くならなくていいよ! それよりも初日から大変だったね。1対3でやって勝ったんだっけ?」


「あ~ まぁそうですね。そんなに強くなかったので勝てましたね」


「君が強いんじゃないか? おっと、そろそろ歓迎会も終わりか。片づけしないとだ。またいつか話そう!」


「何なんだあの人は?」


「よく分からないや。あ~ 変に目立っちゃってるかな~」


「入学初日から目立つなんていいことよ! 学園生活が楽しみね!」


「(メルの性格変わってきてないか?)」


「(俺も感じてる。いったい何があったんだよ~)」


「何~?」


「「いや! 何も!」」


 歓迎会の片付けも終わり、各自寮へ戻っていった。寮の部屋割りは2人で1部屋らしく、当然のようにクラウと一緒の部屋になった。部屋の中は広く、村の家よりも広かった。これが王都かぁ~などとクラウとエルクは驚いていた。


 エルクは早速ウル達を従魔寮へ移動したいと思っていたため、荷物を部屋に置いてすぐにグランさんの家に向かおうとした。従魔を寮へ移動する際には各寮の入り口にある受付で申請するだけで大丈夫だそうで、早速受付の人に話を聞きに来た。 


「あの~ 従魔を寮に住まわせたいのですが」


「あぁ、従魔登録ね。ちょっと待ってな」


「無駄にガタイが良いな」


「逆らわないほうがいいと思う。あの人強そうだし」


「2人とも登録でいいよな? 申請書渡すから書いてくれ」


「「ありがとうございます!」」


そういってエルクとクラウは書き、提出した。


「ああそうだ、連れてきたら一旦俺を呼んでくれ。一応確認しないといけないんでな」


「ちょっとメルの様子が心配だな~ 大丈夫かな」


「見に行ってきたらいいよ、ベルも連れてくるからさ!」


「お、サンキュ。ついでにファンも連れてきてくれないか?どうせ登録するだろうし」


「了解~ じゃあ行ってくるよ~」


 受付の男はどんな従魔を連れてくるのか楽しみにして待っていたそうだが、エルクが連れてきたモンスターを見て呆然とするのあった。

読んでいただきありがとうございます!

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