第14話 王都グラウン
前回のあらすじ
戦闘トーナメント
王都へ向かう道の途中戦闘トーナメントを開催してしまったエルク達は王都が見える距離まで来ていた。
そんなところで今、エルクVSライオの戦いが始まろうとしていた。
クラウとメルはこのトーナメントを楽しそうに見ている。エルクが魔法の弾幕に消えていたときも笑いながら見ていた。この兄妹は恐ろしいと心の中で思うエルクだった。
エルクVSライオ
この両者はどちらも近接戦が得意で、上手く戦う。ライオはまだ力任せな部分が多いが、ウルを見ながら自己流にアレンジしているという。エルクは転移を持っているため、奇襲が上手くなっている。クラウの号令とともに両者の戦いが始まる。
「やるよ! 始め!!」
エルクもライオも駆け出した。ステータスではほぼ全てでエルクが勝っているが、ステータスの差で勝負が決まる程離れてはいない。早速エルクが転移しライオの後ろに跳ぶ、ライオは跳んできたエルクに向き直り、突撃する。エルクはライオの突撃を受け、大きく吹っ飛んだ。追い討ちをかけるようにライオは突っ込むが、エルクはライオの後ろに居た。ライオの反応が少し遅れエルクの蹴りが直撃する。
そうして一進一退の攻防が続き
勝者。
エルク。
ライオの攻撃とエルクの攻撃ではステータスで勝っていたエルクの方が、攻撃回数も威力も高かったため、同じような戦いになればエルクに分があった。ライオに勝機が無かったかというとそうでもない。ライオとエルクでは体格が全然違うため、体格の差で見るとライオに有利である。その体格を活かした戦いをすればライオが勝っていただろう。
次の勝負
スラVSライ
兄弟対決である。スラもライも魔法特化型であるが、魔法だけで戦うならライに若干有利である。接近戦になればスラに有利である。両者共に戦い方が重要になってくる。
「じゃあ~ 始め!」
戦いの始まりは魔法の打ち合いであった。火、水、土、木等の魔法が複数放たれ、どうなっているのか見えなくなるほど魔法の衝突は激しかった。
土煙が収まって、スラ達を見ると、なんとスラは無傷で居た。対してライは魔法のダメージをかなり受けているようだ。戦闘が終わった後に聞いたことだが、魔法の連打の最中にスラは分裂し2体が障壁魔法で自分たちを守り、残りの1体がライに向けて攻撃していたらしい。
戦いの始まりから長い間打ち合っていたためにライのHPがかなり減っていた。スラはMPがかなり減っていた。そして、また魔法の打ち合いになるかと思ったが、スラの分裂した1体がライに近づいていて、近距離から魔法を放ち、ライがその1体に気を取られているうちに他の2体も近づき、そのまま勝負あり。
勝者
スラ
スラは戦闘のことになると頭がよくなるらしい。戦い方が上手い。自分の特性を理解し、それを最大限活用して戦っている。
『ふぅ~ 全敗は避けたッス~』
『兄さんなかなかやりますね』
『ふっふっふ。 兄さんだからな!』
スラは理由になっていない返答に自信を持っているようだ。
「じゃあ次は特別試合いっとく?」
『ふむ、 やっとか』
『やるのだ! やるのだ!』
エース2匹が準備を始め、エルク達も準備をし始めたころ。
「そろそろ王都に向かいたいんだが~?」
「えっ!? もうそんな時間!?」
「なるべく早く着いておかないと、村長さんの知り合いの方を待たせるのも申し訳ないので」
「あ~ そうか~ 分かった、行こうか」
『なんだ、やらぬのか?』
「皆~ 聞いて~ え~と今から王都に向かうことになりました~ 続きはまたいつかやりましょう~」
『次やるときは順位をつけるのだ! そっちのほうが燃えるのだ!』
『次は全勝するッスよ!』
ドラゴやスラ達は次があることを楽しみにするようだ。ウルだけが不完全燃焼らしくこの辺りで少し暴れて来るそうだ。
『では行ってくる。すぐ戻るさ』
『30分くらいで合流してね~』
ということで、エルク達は王都へ向かってのんびりと歩いていた。もうそろそろ王都に着きそうな所で、ウルが帰ってきた。
「遅いよ~」
『すまぬ、この辺りで狩りをしていたのだが、なにやら騒がれてしまってな』
「え? 騒がれた?」
『人間がいたのでな、観察していたら目が合った途端にな』
「うわ~ なんかめんどくさそうな雰囲気してるよ~」
「よく分からないんだけど、この辺りなら冒険者の人達が大勢居るよ」
「人間に騒がれたんだってさ~ これって、危なくないかな?」
「あ~ 早いところ王都に入りましょうか!」
そうして急いで王都へ入って行き、城門でモンスターを連れていることを説明するのに時間が掛かったが、それ以外は怪しまれることも無く王都へ入っていった。
王都グランド
バン王国の首都。人々が賑わっており、学園、冒険者ギルド、武器屋等数多くの店があり、国内最大の広さを誇る。
その日、王都周辺に大きな銀色の狼が出現したとの報告が王都の冒険者ギルドに報告があった。報告した冒険者が言うには「あれは絶対に戦ってはいけない。ドラゴン級だ。」とのことで、王都の精鋭兵が王都周辺の警護に着いたことをエルク達は知らない。
村長の知り合いの人と出会い、入学日まで泊めてもらえる事になったが、連れている従魔がかなり凶悪な見た目のため、ウルとドラゴとライオは馬小屋へ泊まることになった。その日は村長の知り合いの人、グランさんと話をして盛り上がった。グランさんは昔冒険者だったことで、冒険者時代の自慢話を面白おかしく話してくれた。
翌朝。
入学は明日になる。そのことをエルクは王都に着いてから知った。入学は今日だと思っていたため暇になってしまったエルクは、スラとライを連れて王都の探検に向かった。ウル達は留守番である。
エルクは王都の町のいろんなところを見て回っていた。武器屋であったり、防具屋、道具屋、飯屋等たくさんいろんな店がありエルクは何もしていないが楽しい気分になって回っていた。
冒険者ギルド、町の城門近くにある大きな屋敷のような建物の看板にはそう書かれていた。エルクは興味本意でギルドの中へ入っていった。扉を開けてすぐ右には紙がたくさん張られた壁があり、真正面には受付。左にはテーブルが並んでおり、休憩スペースのようだ。エルクはとりあえず休憩スペースに座って、人間観察をし始めた。
----------------------------
ダング 28歳 人間 戦士
レベル:16
HP :530
MP :130
攻撃力:270
守備力:220
素早さ:190
魔法 無
能力 能力向上 剣技 疾走
----------------------------
----------------------------
ドンパ 32歳 人間 狩人
レベル:21
HP :450
MP :230
攻撃力:250
守備力:230
素早さ:300
魔法 風
能力 弓技 遠目 気配察知
----------------------------
----------------------------
レイン 22歳 人間 ソーサラー
レベル:12
HP :230
MP :370
攻撃力:80
守備力:110
素早さ:150
魔法 火 土
能力 魔力向上 魔法抵抗 詠唱短縮
----------------------------
「いろんな職業の人がいるなぁ~ それにしても・・・」
エルクはそんなことを思いながら人間観察をしていた。鑑定する人がどの人でも、スラやライ、ライオでさえも余裕で勝てそうな人しか居ない。冒険者はこんなに弱いものなのかと思ったエルクであった。
実際にはエルク達がおかしいだけで、鑑定した人たちはそれなりの冒険者である。まだ弱くはあるが、冒険者を始めたばかりの人はもっと弱い。
ギルドでは人間観察をして過ごし、夕暮れになった時にグランさんの家へ帰っていったのである。その日、ギルド職員の中に人間鑑定の能力を持つ人物がおり、スライムを頭に乗せた子供がいるとの報告があり、子供の来る場所ではないと言いにいこうとしたらしいが、ステータスを見て泡を吹いて倒れてしまったそうだ。
グランさんの家に着いたエルクは明日の入学に備えて、クラウ達と話合ってから寝た。
翌朝、入学の日だ。
頭の中の構想を書き出すのって難しい!
言葉が分からないのと、表現力が無いのとで悪戦苦闘しております!




